10年来の肩の痛みが施術を経てやわらいだ例
主訴
患者様はシッターの仕事に従事されており、10年来、左肩の痛み、上がらない状態を自覚されていました。洗髪や結髪、結帯動作、腕を上げる動作ができない状態でした。 整形外科では、特に異常なしとの診断結果でした。 マッサージなどでは痛みが緩和せず、困っていたとの事で来院されました。
当院の評価
患者様への説明
肩甲骨周りの筋の影響で、左腕の動きが不安定になり、上方、前方に滑りながら動く結果、肩に痛みが走る状態です。また痛みがある事で動きを取らなかったことで、関節が動きにくくなっています。
日常動作・解剖学的動診
・肩関節外転45°、屈曲90° ・結帯動作
身体機能評価
僧帽筋上部繊維の弱化
判断
三角筋が原因となる肩関節の上方滑り、棘下筋が原因となる前方滑りが併せて起こっており、更に肩甲骨の上方回旋が小胸筋、肩甲挙筋により阻害されている状態。
施術の様子
患者様への説明
この方は、肩甲骨まわりの筋肉の影響で腕の動きが不安定になり、肩に痛みが出ていました。三角筋や棘下筋など肩を支える筋肉に働きかけ、腕がスムーズに動くようにして負担を減らす方針で進めました。
専門的内容
・上腕骨の上方滑りを抑えるため、三角筋への手技。 ・上腕骨の前方滑りを抑えるため、棘下筋への手技。 ・肩甲骨の上方回旋を阻害する、肩甲挙筋、小胸筋への手技。 ・前鋸筋、僧帽筋下部のトレーニングを行い、上方回旋力を獲得する。
施術の経過
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初期
(1回~3回) 腕が上がる角度が上がってきました。屈曲位からの洗髪動作ができるようになっています。
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中期
(4回~6回) 洗髪、結髪もできるようになりましたが、寝起き時の症状が出ている状況でした。
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後期
洗髪や結髪、腕を上げる動作がしやすくなってきています。腕をよく使う方のため、再発予防として肩まわりのケアを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円 + 電気治療 1,650円
2回目以降の料金
施術 7,480円 + 電気治療 990円
通院の目安
施術回数
6回~12回
施術期間
1~2ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「左肩が上がらず痛みがある」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
肩が上がらない・動かすと痛むのはなぜ?
肩が上がりにくい、動かすと痛むといった症状は、肩関節そのものや、その周囲の組織の状態、肩甲骨の動きが関係していると言われています。いわゆる四十肩・五十肩のように時期によって痛みや動かしにくさが変化していくものもあり、時期に応じた付き合い方が大切とされています。
肩の症状は、肩関節だけでなく、肩甲骨や姿勢の動きが関わっていることがあります。また時期によって対応が変わると言われており、無理に動かしすぎないことも大切だと考えられています。
鈴木 英二肩が上がらないと日常が一気に不便になりますよね。肩関節だけでなく、肩甲骨の動きや姿勢まで含めて確認します。痛みの強い時期は無理に動かしすぎないことも大切なので、時期に合わせて進めていきます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 腕を上げる・後ろに回す動作で肩が痛む
- 夜、肩が痛くて目が覚めることがある
- 着替えや髪をとかす動作がしにくい
- 肩甲骨や背中が動きにくい感じがする
ご自宅でできる工夫
一般的なセルフケアとして、次のような工夫が知られています。
- 痛みが強い時期は、痛む動作を無理に繰り返さない
- 痛みのない範囲で、肩甲骨や腕をやさしく動かす
- 肩を冷やしすぎないようにする
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
肩の症状は時期に応じて和らいでいくこともありますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 転倒や強くぶつけた後に動かせなくなった
- 腕にしびれや力の入りにくさがある
- 肩が大きく腫れている、熱を持っている
- 安静にしていても強く痛む、夜間の痛みが強い
よくある質問
四十肩・五十肩は、動かした方がよいですか?
時期によると言われています。痛みの強い時期は無理に動かしすぎない方がよいとされ、落ち着いてきたら少しずつ動かすことがすすめられることがあります。
放っておけば自然に治りますか?
時間とともに和らいでいくこともあると言われていますが、動かしにくさが残ることもあります。不安があるときは医療機関にご相談ください。
肩なのに肩甲骨や姿勢を確認するのはなぜですか?
腕を上げる動きには肩関節だけでなく肩甲骨の動きも関わっていると言われています。そのため肩まわり全体をあわせて確認します。
鈴木 英二肩の痛みは夜眠れないこともあって、つらいですよね。時期に合わせて付き合い方をたどっていくと、動かしやすさが変わってくることがあります。気になるときは無理せずご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。









長く続く肩の痛みや上がりにくさは、肩を支える筋肉の働きが落ちて腕の動きが不安定になることが背景にあることがあります。この方もその不安定さが影響していました。肩の安定を整えたことが変化につながった症例です。