手足のしびれと脱力が急に進む時、ギランバレー症候群で何を見る?

急な四肢筋力低下は、整骨院で粘らない

手足のしびれに加えて、脱力が急に進む場合は注意が必要です。ギランバレー症候群のように、末梢神経に急性の障害が起こる病態では、早急な医療機関での評価が必要になることがあります。

この記事について

この記事は、とんとん整骨院の研修担当 伊藤が、しびれ・脱力で確認したい危険サインをまとめた解説です。ギランバレー症候群を疑うしびれと筋力低下、反射低下、呼吸や嚥下の変化、医療機関につなぐ判断を扱います。

研修担当 伊藤
研修担当:伊藤

しびれに加えて、手足の力が急に入りにくくなっている時は、施術で粘らない判断が必要です。特に両脚から上へ広がるような脱力は注意して見ます。

結論:手足のしびれに、急に進む筋力低下・反射低下・呼吸や嚥下の変化が重なる場合は、ギランバレー症候群も疑い医療機関での評価を優先します。

ギランバレー症候群は、免疫の異常によって末梢神経が障害される急性の神経疾患として知られています。しびれやチクチク感、筋力低下が比較的急に出ることがあります。

整骨院で診断する疾患ではありませんが、手足のしびれに加えて脱力が進む、歩きにくくなる、腱反射が低下する、呼吸や飲み込みに違和感がある場合は、見逃してはいけないサインとして扱います。

しびれより脱力が前に出ることがある

ギランバレー症候群では、しびれやチクチク感が出ることがあります。ただし、臨床で特に注意したいのは、筋力低下が急に進むことです。

足に力が入りにくい、階段が上がれない、立ち上がりにくい、歩くと膝が抜ける、手にも力が入りにくくなってきた、といった訴えがある場合は慎重に確認します。

しびれ・チクチク感 手足にしびれ、ピリピリ、チクチクする感覚が出ることがあります。左右差よりも両側性かを確認します。
急な筋力低下 足から始まり、上半身や腕へ広がるような脱力は注意が必要です。進行しているかを確認します。
歩行障害 急に歩きにくい、ふらつく、階段がつらい、立ち上がれないといった変化を聞きます。

数日単位で進むかを聞く

ギランバレー症候群を疑う時は、時間経過が重要です。数日から数週間の中で、しびれや脱力が広がっている、できていた動作が急にできなくなっている場合は注意します。

慢性的な腰痛や坐骨神経痛のように長く同じ症状が続いているものとは、経過の読み方が違います。急な進行がある時は、施術で反応を見る前に医療機関での評価を考えます。

経過

昨日より今日、朝より夕方で力が入りにくくなっている。数日で歩きにくさが進んでいる。こうした変化は重要な情報です。

腱反射の低下も合わせて見る

ギランバレー症候群では、腱反射が低下または消失することがあります。反射だけで判断するわけではありませんが、急な脱力と反射低下が重なる場合は、重要な所見として扱います。

腰椎や頚椎の神経根症でも反射が低下することがあります。そのため、片側の神経根分布として説明できるのか、両側性で広がる脱力と反射低下なのかを比べます。

片側の反射低下 神経根症や末梢神経障害として説明できる場合があります。症状分布、筋力、知覚と合わせます。
両側の反射低下 急な脱力や歩行障害が重なる場合は、広い末梢神経障害として慎重に扱います。
進行する脱力を伴う 反射所見に加えて、脱力が進んでいる場合は医療機関での評価を優先します。

呼吸・嚥下・自律神経症状は危険サイン

ギランバレー症候群では、重症化すると呼吸に関わる筋が影響を受けることがあります。また、飲み込みにくさ、話しにくさ、顔面の筋力低下、自律神経症状が問題になることもあります。

息苦しさ、飲み込みにくさ、むせる、ろれつが回りにくい、動悸、血圧変動が疑われる訴えがある場合は、施術の対象として扱わず、早急な医療評価を考えます。

重要

手足のしびれや脱力に加えて、息苦しさ、飲み込みにくさ、むせる、話しにくい、顔の力が入りにくい、急な歩行困難がある場合は、救急受診を含めて医療機関での評価を優先します。

感染後の経過も確認する

ギランバレー症候群は、感染症のあとに発症することがあるとされています。風邪、下痢、発熱などが先行していなかったかも問診で確認します。

もちろん、感染後だから必ずギランバレー症候群というわけではありません。ただ、急な脱力やしびれと合わせて出ている場合は、医療機関での評価を考える材料になります。

  • 数日前から数週間前に風邪や発熱がなかったか
  • 下痢や胃腸症状がなかったか
  • しびれや脱力が急に出たか
  • 両脚から上に広がるような脱力があるか
  • 腱反射の低下や消失が疑われるか
  • 呼吸、嚥下、会話、顔面の症状がないか

整骨院で粘らない判断

急な四肢脱力や歩行障害がある場合、施術で様子を見る判断は危険です。ギランバレー症候群が疑われる場合は、早期の医療評価が重要になります。

整骨院では診断ではなく、危険サインを拾って適切な医療につなげることが役割になります。

ギランバレー症候群を疑うしびれと脱力

  • 手足のしびれやチクチク感が急に出た
  • 両脚の脱力が数日で進んでいる
  • 歩きにくい、立ち上がりにくい、階段がつらい
  • 腱反射の低下や消失が疑われる
  • 息苦しさ、飲み込みにくさ、話しにくさがある
  • 感染症のあとに神経症状が出てきた

急に進む脱力は、施術で様子を見ない

ギランバレー症候群では、しびれやチクチク感に加えて、急に進む筋力低下、歩行障害、腱反射低下、呼吸や嚥下の問題が出ることがあります。

整骨院で診断する疾患ではありませんが、急な四肢脱力や両側性の症状、呼吸や飲み込みの変化がある場合は、施術で粘らず医療機関での評価を優先します。

とんとん整骨院では、しびれの訴えに対して、症状の範囲だけでなく、進行速度、筋力、反射、歩行、呼吸や嚥下の変化まで確認し、必要な場合は医療機関での評価につなげています。

研修担当 伊藤
研修担当:伊藤

急に進む脱力は、現場で粘らない判断が必要です。しびれだけでなく、歩けるか、反射はどうか、息苦しさや飲み込みにくさがないかまで確認します。

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