仕事を休むほどの腰痛が施術を経て楽になった例
主訴
患者様は内装業に従事されており、中腰姿勢が多い仕事環境の中で2日前から腰の痛みが出現しました。背筋を伸ばす・反る動作で症状が誘発され、前かがみや座位では比較的楽な状態でした。痛みにより2日間仕事を休んで安静にされており、日常生活への支障が大きい状況でした。これまでの対処は特になく、知人の紹介で当院へ来院されました。 来院時の
当院の評価
患者様への説明
腰を反る動きの際に、本来は股関節が担うべき動きを腰椎が過剰に補っている状態が、腰への負担となり痛みが生じている主な原因である可能性があります。
日常動作・解剖学的動診
身体を反る・捻る 体幹伸展・回旋動作で症状誘発
身体機能評価
腰椎伸展時の股関節伸展・回旋可動域制限 伸展動作における腰椎への過剰な代償動作 伸展症候群・回旋症候群にて症状減弱 TFL・中殿筋・大腿直筋・梨状筋で陽性反応
判断
腰椎伸展時に股関節伸展動作が獲得できず、腰椎への過剰な伸展代償が生じていることが主な原因である可能性があると判断しました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、腰を反る動きのときに本来は股関節が担う動きを腰椎が過剰に肩代わりしていました。中腰の多いお仕事の負担を踏まえ、股関節まわり(大腿筋膜張筋・中殿筋・梨状筋など)の動きを引き出し、腰の反りすぎを抑える方針で進めました。
専門的内容
股関節周囲(TFL・中殿筋・大腿直筋・梨状筋)へのアプローチ 初回:鍼灸施術 2回目以降:電気療法+手技
施術の経過
-
初期
(1〜2回) 近所への外出が可能に。日常生活上の辛さは残存。
-
中期
(3〜4回) 日常生活での動作が楽になり、趣味の自転車への意欲が出てきた。
-
後期
5回ほどで日常動作が楽になり、メンテナンス施術へ移行しました。趣味の自転車にも取り組めるようになっています。中腰姿勢の多いお仕事のため、再発予防として股関節の柔軟性づくりを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円 + 電気治療 1,650円
2回目以降の料金
施術 7,480円 + 電気治療 990円
通院の目安
施術回数
5回
施術期間
5週間
ここでは、この症例の記録とは別に、「腰の痛みで仕事を休むことがある」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。
立っていると腰がつらくなるのはなぜ?
立っている時間や歩く時間が長いと、腰の反りすぎや、お尻・太もも・体幹の筋肉の使い方が腰への負担に関係していると言われています。長く続く腰の重さや張りは、一つの原因というより、姿勢や日々の動作の積み重ねが背景にあると考えられることが多いです。
立ち姿勢での腰の負担は、腰の反り方やお尻・体幹の支える力と関わっていることがあります。腰だけでなく、立ち方・歩き方まで含めて見直すことが役立つと考えられています。
川口 流世立ち仕事や長く歩く方の腰の負担は、腰そのものより姿勢の支え方が関係していることがあります。腰を反りすぎていないか、お尻や体幹で支えられているか、そんな視点で確認していきます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 立ち仕事や長時間の歩行が多い
- 立っていると、だんだん腰が重く・痛くなってくる
- 腰を反らすとつらい、反り腰気味だと言われたことがある
- お尻や太ももの筋肉が硬い・弱い感じがする
- 長く続く腰の張りやだるさがある
ご自宅でできる工夫
一般的なセルフケアとして、次のような工夫が知られています。
- 同じ立ち姿勢を続けず、ときどき体重のかけ方を変える
- 骨盤を軽く立て、腰を反りすぎない姿勢を意識する
- お尻・太もも・体幹をゆっくり動かす・ストレッチする
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
長く続く腰の症状の多くは生活の工夫で和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや、力が入りにくい感じがある
- 歩いていると脚がしびれて休みたくなる
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 発熱を伴う、または急に強くなった痛み
よくある質問
長く続く腰痛は、もう治らないのでしょうか?
長く続いていても、姿勢や体の使い方を整理していくと変化していくことがあると言われています。年齢のせいだけと決めつけず、できる工夫から見直すことが役立つとされています。
ストレッチをしても変わらないのはなぜですか?
ストレッチが合っていても、日中の姿勢や立ち方の負担が上回っていると変化を感じにくいことがあると言われています。ケアと日常動作の両面から見直すことが現実的とされています。
歩くこと自体は続けてよいですか?
一般に、無理のない範囲で体を動かすことは腰にとって役立つと言われています。歩くと脚がしびれて休みたくなる場合は、別の対応が必要なこともあるため医療機関にご相談ください。
川口 流世長く付き合ってきた腰の張りも、姿勢や使い方を整理すると変わっていくことがあります。年齢のせいと諦める前に、気になるときは一度ご相談くださいね。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。
















腰を反ると出る痛みは、腰そのものより股関節の動きの不足が背景にあることがあります。この方は腰椎が股関節の動きを過剰に肩代わりしている状態でした。鍼灸と手技で股関節まわりを整え、腰の負担を分散できたことで、無理なく変化につながった症例です。