40代以降に発症しやすい、肩の拘縮です。四十肩ともいいます。
発症の原因は「治りきっていない肩のケガ」「気づかない程軽い肩関節の異常」のどちらかが「継続されてしまうこと」です。
【 参照 】
内旋変位による肩痛/上方変位による肩痛/前方変位による肩痛
「異常が継続されてしまう」ことにより、ある瞬間からジワジワと肩関節の周りで炎症が広がり始めます(炎症期)。これが五十肩の始まりで、さらに徐々に、肩周りの「筋肉」が「筋肉でない硬い細胞」に変化していきます(拘縮期)。硬い細胞ですから、もちろん肩の動きは強く制限されていき、腕が上がらない状態になります。
さらに期間がたつと、「硬い組織」が「筋肉」に再び変わっていきます(緩解期)。だから「いつの間にか治っちゃった」という方々がいるのです。
しかし、かと言って正しい治療を行わなければ、関節に後遺症が残ってしまい、肩の動きが悪いまま一生を過ごすことになってしまいます。
五十肩には「①炎症期」⇒「②拘縮期」⇒「③緩解期」の3つの段階があり、それぞれの段階で対処法が変わる。①→②→③という経過は「必ずたどる」ものである。①~③の当てはまる症状の段階から、治療を始める。
① 動くけど痛い
② 痛い・痛くないに関わらず動かない
③ 痛みも減り、動くようになってきた
一日に何回でも行うが、痛みが強くならない程度は厳守すること!
無理に動かし続けることにより悪化するため、絶対安静を心がける。2~9カ月続くこともあるが、適切な治療や安静により2~3週間程度で軽減することも可能。
安静によりどんどん肩が固まり動かなくなるが、治療の経過としてしょうがないもの。早く肩が固まることによって、治療期間がぐっと短くなる。
1日30秒×5回以上
1日30秒×5回以上
上記3つのエクササイズにおいて「やっている最中は痛いけど、やめれば痛くない(悪化しない)」程度の可動範囲を守ること!
肩の拘縮が強くなり、日常生活に支障をきたす時期。3~12カ月続く。適切な強度、適切な回数のリハビリを積極的に行うことで、治療期間の短縮につながる。
ドアの開閉 / 窓ふき / ハンドル操作 / ラジオ体操 / 手擦りを使っての階段上り / 腕を振りながらのウォーキング
回復してきており、日常生活にも支障が出なくなってきている時期だが、まだ関節の中での癒着が完全に無くなってはいないため、痛みを無視した強引な動作は控えること。
3~10カ月継続し、肩関節の違和感がなくなったら治療終了とする。
肩の動きをかばう動作を継続して行っていたため「首肩コリ」が気になり始めます
指定期間、指定回数行っても痛みが全く引かない、もしくは悪化する場合、お近くの医療機関の受診をお勧め致します。