旅行後に強まった腰痛が施術を経て違和感程度に落ち着いた例
主訴
患者様は週末に家族旅行に行かれており、3日前の帰国時に腰の痛みを自覚されていました。前かがみになる動作すべてで痛みが出る状態でした。痛みが強いとデスクワークのお仕事に集中ができず、業務に差支えがあり日常生活もままならないとのことで来院。
当院の評価
患者様への説明
長時間のフライトにより股関節周りの筋肉が硬くなり、動かそうとした際、腰のみが動き, 筋肉を痛めてしまった可能性が高いです。また炎症の波及(広がり)も見られます。
日常動作・解剖学的動診
・屈曲動作:激痛 ・起き上がり動作:激痛 ・靴下をはく動作:できない ・長時間の同一姿勢がとれない
身体機能評価
・圧痛(+)、熱感 ・股関節の屈曲制限 ・股関節伸筋群のオーバーユース ・股関節周囲筋の短縮 ・筋出力低下(多裂筋、腹斜筋) ・MMT(マニュアルマッスルテスト)
判断
患部の炎症所見があり伸張時痛・収縮時痛があったので筋肉を痛めていると判断しました。またその原因として長時間の同一姿勢で股関節周囲の筋肉が固くなり、動いた際に腰部に負担がかかったと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、長時間のフライトで股関節まわりの筋肉が硬くなり、動かした際に腰だけが動いて筋肉を痛めた状態でした。炎症の落ち着きを促しながら、股関節の伸筋群をゆるめ、腰だけで動かさずに済む状態を目指しました。
専門的内容
・股関節伸筋群の押圧(大腿二頭筋、半腱様筋筋、半膜様筋) ・運動療法(ハムストリングのストレッチ) ・患部疼痛緩和を目的とした鍼灸治療 ・運動鍼 ・股関節の運動連鎖指導
施術の経過
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初期
来院当日にかなり和らぎ、痛くてまっすぐ立てなかった姿勢もよくなり、靴下をはく姿勢も可能になりました。2回目には痛みはなく違和感と不安感に変わっていました。
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中期
日常生活やお仕事中に腰の違和感、不安感はなくなりました。
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後期
違和感程度まで落ち着き、メンテナンスへ移行しました。デスクワークで座位が多い方のため、再発予防として股関節の柔軟性を続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円 + 鍼灸 1,650円
2回目以降の料金
施術 7,480円 + 鍼灸 2,200円
通院の目安
施術回数
3~5回
施術期間
4週間(現在も月1回のメンテナンスを継続中)
ここでは、この症例の記録とは別に、「腰からお尻にかけて痛む」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
立ちや歩きが続くと腰がつらくなるのはなぜ?
立っている時間や歩く距離が長くなると、腰の反りすぎと、お尻や太もも・体幹の筋肉の使い方が腰の負担の背景になると言われています。長く尾を引く腰の重さや張りは、一つの原因というより、姿勢と日々の動作の積み重ねによるものと考えられることが多いです。
立ち姿勢のときに腰へかかる負担は、腰の反り方のくせやお尻・体幹が支える力と関係していることがあります。腰のほか、立ち方・歩き方も含めた見直しが役立つと考えられています。
二宮 寿己長時間の立位や歩行が多い方の腰の負担は、腰そのものよりも姿勢の支え方に関係していることがあります。反りすぎの立ち姿勢になっていないか、お尻や体幹が支え役を果たせているか、そこからたどっていきます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 立ち仕事や長時間の歩行が多い
- 立っていると、だんだん腰が重く・痛くなってくる
- 腰を反らすとつらい、反り腰気味だと言われたことがある
- お尻や太ももの筋肉が硬い・弱い感じがする
- 長く続く腰の張りやだるさがある
ご自宅でできる工夫
一般的なセルフケアとして、次のような工夫が知られています。
- 同じ立ち姿勢を続けず、ときどき体重のかけ方を変える
- 骨盤を軽く立て、腰を反りすぎない姿勢を意識する
- お尻・太もも・体幹をゆっくり動かす・ストレッチする
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
長く続く腰の症状の多くは生活の工夫で和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや、力が入りにくい感じがある
- 歩いていると脚がしびれて休みたくなる
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 発熱を伴う、または急に強くなった痛み
よくある質問
昔から続く腰痛は、もう変化しないのでしょうか?
古い腰痛であっても、姿勢や体の使い方を見直す過程で変化していくことがあると言われています。年齢だけが背景とは限らないため、できる工夫から見直すことが役立つとされています。
ストレッチではなぜ変化を感じられないのですか?
ストレッチが合っていたとしても、日中の姿勢や立ち方の負担がまさっていると、変化がわかりにくいことがあるとされています。ケアと日常の動作をあわせて見直すことが現実的と言われています。
歩くことはこの先も続けてよいものでしょうか?
一般論では、無理のない範囲で体を動かすほうが腰にとって役立つと言われています。歩くと脚がしびれて休みたくなる場合は、別の対応が必要なこともあるため医療機関にご相談ください。
二宮 寿己長年抱えた腰の張りも、姿勢や使い方をひとつひとつ切り分けると変わっていくことがあります。年齢のせいと諦める前に、気になるときは一度ご相談くださいね。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。
















急に強まった腰の痛みは、股関節まわりの硬さから腰だけに負担が集中して起こることがあります。この方は長時間のフライトで股関節が硬くなり、腰の筋肉を痛めていました。炎症の状態を見ながら股関節を整えたことで、無理なく変化につながった症例です。