背中の痛み・肩甲骨の間のこりは、姿勢の代償から。とんとんの背中アプローチ

肩甲骨の間のこり、正体は伸ばされたまま働き続けた筋肉

肩甲骨の間がこる、背中が張って重だるい。デスクワークやスマホをよく使う方に、とても多い症状です。原因は人それぞれに見えて、実は共通した一つの流れで説明できることが多くあります。とんとん整骨院が背中の痛みをどう見て、どう考え、どうアプローチをするのか。とんとん社長 瀬谷崎将也と臨床技術責任者 伊藤聡史が分かりやすくご紹介します。

背中の痛みや肩甲骨の間のこりの多くは、背骨や骨の異常ではありません。悪い姿勢が続いて、筋肉が引き伸ばされたまま働き続け、血のめぐりが悪くなって固まる。これが共通の流れです。まずはこのしくみと、こり型かどうかの見分け方、楽にするためのポイントを整理します。

背中の張りや肩甲骨の間のこり。デスクワークやスマホの時間が長
背中の張りや肩甲骨の間のこり。デスクワークやスマホの時間が長い方に、とても多い症状です。
背中から腕の痛みが施術を経て楽になった例もあります(症例レポ
背中から腕の痛みが施術を経て楽になった例もあります(症例レポートを読む)。
稲毛田和磨稲毛田

この方は、デスクワーク中心のお仕事で、背中から右腕にかけての痛みが強くなってご来院されました。頭が前に出て肩甲骨が下がった姿勢のクセで首や背中に負担が集中していたため、肩甲骨まわりの動きを引き出し、首や背中への負担を減らす方針で進めていきました。

瀬谷崎将也瀬谷崎

痛むのは背中や腕でも、負担のおおもとは姿勢と肩甲骨の位置にあった例ですね。背中のこりや痛みを考えるときの、分かりやすい入り口だと思います。

背中や肩甲骨の間が痛くなるのは、前かがみの姿勢を筋肉が支え続けるから

伊藤聡史伊藤聡史

社長、肩甲骨の間のこりや背中の張りは、デスクワークの方から本当によく相談されます。

瀬谷崎将也瀬谷崎

きっかけは、ほとんどの方に共通しています。長時間、前かがみの同じ姿勢でいることです。背中が丸まったまま固まって動きにくくなり、肩甲骨が本来の位置から外側・下向きにずれて、開いたまま止まる。すると、背骨と肩甲骨の間にある筋肉が、ゴムのように引き伸ばされた状態のまま、ずっと姿勢を支えて力を出し続けることになります。

伊藤聡史伊藤聡史

伸ばされながら頑張り続けた筋肉は、血のめぐりが悪くなって酸素や栄養が届かず、老廃物がたまって硬いこりになる。痛みの正体は骨や神経ではなく、伸ばされたまま働き続けてこわばった筋肉、ということが多いですね。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ええ。痛むのがちょうど肩甲骨の間なのは、そこに引き伸ばされて頑張っている筋肉があるからです。原因は人それぞれに見えて、実は共通した一つの流れで説明できることが多いんです。

ここがポイント

背中の痛みや肩甲骨の間のこりの多くは、背骨や骨の異常ではなく、前かがみの姿勢が続いて筋肉が引き伸ばされたまま働き続け、血のめぐりが悪くなって固まることで起こると考えられます。前かがみが続く→背中が固まり肩甲骨が開く→筋肉が伸ばされたまま働き続けて血行不良→こり・張り・痛み、という流れです。

肩甲骨と姿勢の関わりは肩こりと背中の張り、原因は肩甲骨と姿勢か、デスクワークの首こりの例はデスクワークの首こりが痛みに変わった、体のつながりは痛い場所が、悪い場所とは限らない。運動連鎖とはにまとめています。

こり型かどうかは、動きで痛みが変わるかで見分ける

伊藤聡史伊藤聡史

姿勢によるこり型の背中の痛みかどうか、見分ける目安はありますか。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ひとことで言うと、動かしたり姿勢を変えたりすると痛みが変化するかどうかです。デスクワークやスマホのあとに強くなる。背伸びや姿勢を正すと少し楽になる。肩甲骨を回すと気持ちよく楽になる。同じ姿勢でじっとしているとだんだん強くなる。肩甲骨の内側に、押すと効くポイントがある。こうした特徴があれば、こり型の可能性が高いといえます。

伊藤聡史伊藤聡史

逆に、動きや姿勢と関係なく痛む場合は注意ですね。じっとしていても、夜間や睡眠中も痛む。手のしびれを伴う。こうしたときは、骨・神経・内臓など、こり型とは違う原因が隠れていることがあります。

瀬谷崎将也瀬谷崎

そうです。背中は、心臓や胆のうなど内臓の痛みが出る場所でもあります。気になるサインがあるときは、施術より先に医療機関の受診をおすすめしています。

こんなときは医療機関へ

次のようなサインがあるときは、施術よりも先に、医療機関での受診をおすすめします。姿勢や筋肉ではなく、骨・神経・内臓の病気が隠れていることがあるためです。突然の激しい背中の痛みや、胸の痛み・冷や汗を伴う痛みは、すぐに救急を受診してください。

  • 動作と関係なく痛む。安静時・夜間・睡眠中も痛む。日ごとに強くなる
  • 手のしびれ・力の入りにくさ・握力の低下が、だんだん進む
  • 突然の引き裂かれるような激しい痛み。胸の痛みや圧迫感、冷や汗を伴う
  • 原因不明の発熱・体重減少を伴う。骨粗しょう症の方や高齢の方で、くしゃみなど軽い動作のあと急に痛くなった
  • 片側に帯状のピリピリした痛みがあり、あとから発疹が出た

肩甲骨の内側の痛みが続く場合の考え方は肩甲骨内側の痛みと肩甲背神経障害、手のしびれを伴う場合はとんとんの手のしびれアプローチもあわせてどうぞ。

もみほぐしのあとに。固まった背中と肩甲骨を動かして戻す

伊藤聡史伊藤聡史

もんでもらうと楽だけど、すぐ戻る、という声も多いです。

瀬谷崎将也瀬谷崎

硬いところは結果であって、原因は姿勢と肩甲骨の位置にありますからね。マッサージで一時的にほぐしても、原因である姿勢が元に戻れば、筋肉はまた引き伸ばされて再びこります。だから、やることは、原因で固まった2つ。丸まって固まった背中と、開いてずれた肩甲骨を、動かして戻してあげることです。

伊藤聡史伊藤聡史

胸を開くように軽く後ろへそらす。深呼吸で肋骨と背中をふくらませる。肩甲骨を背骨に寄せるように肩を後ろへ引く。大きく後ろ回しにする。むずかしい種類をあれこれ覚えるより、『動かして戻す』の一点ですね。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ええ。あとは、前に出たあごを上げずに軽く引くこと。そして何より、同じ姿勢を続けないことです。30分〜1時間に一度は立つ・動く。硬く縮んだところにはストレッチ、引き伸ばされて弱ったところには軽い運動、と使い分けるとより効果的だと考えています。

ご自宅でできる工夫
  • 胸を開くように、軽く後ろへそらす(椅子の背もたれを使ってもよい)
  • 肩を大きく後ろ回しにして、肩甲骨をぐるっと動かす
  • 前に出たあごを、上げずに軽く後ろへ引く
  • 同じ姿勢を続けない。30分〜1時間に一度は立つ・動く

姿勢との付き合い方はとんとんの姿勢アプローチ、首肩側から見た話はとんとんの肩こりアプローチとんとんのストレートネックアプローチもあわせてどうぞ。

背中の痛みの症例や関連記事のまとめは背中の痛みナビもどうぞ。

とんとんの背中の痛みへのアプローチの流れ

ここまでの考え方を、実際の進め方として整理すると、次のような流れになります。

  1. 別の原因を疑うサインを外す動きと関係のない痛みや夜間の痛み、進むしびれなど、先に医療機関をおすすめするサインがないかを確認します。
  2. どこが固まっているかを見極める背中(胸椎・肋骨)と肩甲骨のどこが動いていないか、その分をどの筋肉が支え続けているかを確認します。
  3. 固まった背中と肩甲骨を動かすこわばった筋肉をゆるめ、丸まって固まった背中と、開いてずれた肩甲骨の動きを引き出します。
  4. 姿勢のクセとセルフケアを整える日常の姿勢の工夫と『動かして戻す』セルフケアをお伝えし、戻りにくい状態を目指します。

背中のこりは、「動かして戻す」までがケア

背中の痛みや肩甲骨の間のこりの多くは、前かがみの姿勢が続いて、筋肉が引き伸ばされたまま働き続けることから起こると考えられます。だからこそ、もみほぐしをゴールにせず、固まった背中と肩甲骨を動かして戻し、丸まる姿勢のクセを整えて、毎日の習慣にしていく。これがとんとんの背中の痛みへのアプローチです。変化の出方には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。

※本記事は一般的な情報です。症状の感じ方や経過には個人差があります。強い痛みやしびれ、安静時にも続く痛み、力が入りにくいなどがあるときは、自己判断せず医療機関への受診もご検討ください。

よくある質問

もんでもらうと楽になるのに、すぐ戻るのはなぜですか?

硬いところは結果であって、原因は姿勢と肩甲骨の位置にあることが多いためです。原因がそのままだと、またこりやすくなります。動かす・姿勢を戻すケアを合わせると、戻りにくくなると考えています。

姿勢を正すと楽になります。姿勢が原因でしょうか?

姿勢を正して楽になるなら、姿勢が関わっている良いサインです。固まった背中を動かし、弱った筋肉を働かせていくことで、変えていきやすいと考えています。

レントゲンで異常なしと言われたのに痛みます。

こり型の痛みは、筋肉や関節の動きの問題なので、レントゲンには写りにくいものです。異常なしでも、原因が見つかることは珍しくありません。

ストレッチだけで良くなりますか?

硬く縮んだところにはストレッチ、引き伸ばされて弱ったところには軽い運動、と使い分けると効果的です。片方だけでは不十分なこともあります。

どのくらいで楽になりますか?

多くは毎日の姿勢や習慣が関係しているため、経過には個人差があります。施術に加えてセルフケアを続けられるかどうかが、変化のスピードと戻りにくさを大きく左右します。

背中の痛みでお困りの方へ

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瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

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