足首の痛み・捻挫は「状況」で対処が変わる。とんとんの足首アプローチ

ひねった直後か、繰り返すグラつきか、だんだん痛いか

足首の痛みは、急にひねったのか、捻挫を繰り返しているのか、ひねった覚えはないのにだんだん痛いのかで、原因も対処も大きく変わります。とんとん整骨院が足首の痛みをどう見て、どう考え、どうアプローチをするのか。とんとん社長 瀬谷崎将也と臨床技術責任者 伊藤聡史が分かりやすくご紹介します。

同じ足首の痛みでも、急な捻挫と『捻挫の癖』では、やるべきことがまったく違います。まず『どんな状況で痛むか』を見分けることが、遠回りしないための第一歩です。状況ごとに、特徴・当院での施術・ご自宅でのケアを整理します。

ひねったあとの足首の痛みや腫れ。直後の対処と、そのあとの立て
ひねったあとの足首の痛みや腫れ。直後の対処と、そのあとの立て直しで、経過が変わると言われています。
熱感と腫れを伴う足首の痛みが施術を経て楽になった例もあります
熱感と腫れを伴う足首の痛みが施術を経て楽になった例もあります(症例レポートを読む)。
中村拓真中村拓真

この方は、熱感と腫れを伴う右足首の痛みでご来院されました。炎症の段階だったので、まずは炎症が落ち着くことを優先し、落ち着いてから残る違和感を整えていく方針で進めました。

瀬谷崎将也瀬谷崎

段階の見極めが先にあった例ですね。急な時期にやるべきことと、落ち着いてからやるべきことは別、というのが足首の基本だと思います。

足首の痛みは、まず「どんな状況か」で見分ける

伊藤聡史伊藤聡史

社長、足首の痛みは『捻挫』のイメージが強いですが、それだけではないんですよね。

瀬谷崎将也瀬谷崎

大きく3つに分かれます。ひねった直後で腫れ・痛み・内出血があるなら、急な捻挫。多くは足首を内側にひねって、外くるぶし側の靭帯(前距腓靭帯=ぜんきょひじんたい など)を傷めたものです。何度も捻挫する・下り坂や不整地でグラつくなら、捻挫の癖(慢性足関節不安定症)。ひねった覚えがないのに運動や歩行でだんだん痛くなったなら、使いすぎの痛みが考えやすい。

伊藤聡史伊藤聡史

使いすぎは、痛む場所でさらに分かれますね。かかとの上ならアキレス腱、足首の前が詰まる・しゃがむと痛いなら前方の挟み込み、外側なら腓骨筋腱(ひこつきんけん)、全体で曲げにくいなら変形性足関節症、というように。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ええ。状況と場所が分かれば、やるべきことが見えてきます。急な捻挫の直後と、繰り返すグラつきでは、対処がまったく違いますから。

ここがポイント

足首の痛みは『急にひねった』『捻挫を繰り返す』『だんだん痛くなった』のどれに近いかで、原因も対処も大きく変わると言われています。急な捻挫は外くるぶし側の靭帯の傷み、繰り返すグラつきは足首を支える力とバランスの低下、だんだん痛いタイプは腱や関節への負担の積み重ねが考えやすい、という見方です。

足首の前のつまり感は足首を反らすと前がつまって痛い。「距骨前脂肪体」の挟み込み、足裏側の痛みはとんとんの足底腱膜炎アプローチ、体のつながりは痛い場所が、悪い場所とは限らない。運動連鎖とはにまとめています。

急な捻挫の対処と、先に受診したいサイン

伊藤聡史伊藤聡史

急にひねった直後は、まず冷やして安静、でしたっけ。

瀬谷崎将也瀬谷崎

実は、その考え方は見直されています。かつてのRICE(ライス)=とにかく安静・冷却ではなく、いまはPEACE & LOVE(ピース・アンド・ラブ)という指針が主流です。炎症は治すための大事な反応なので、必要以上に冷やしすぎない・安静にしすぎない。直後の数日は、無理をせず保護して、高く上げて、軽く圧迫する。痛みが強いときの短時間の冷却はかまいません。

伊藤聡史伊藤聡史

その後は、痛くない範囲で早めに動かして体重をかけ、軽い運動で血流を促して、バランスと筋力を戻していく、と。ただ、その前に外しておきたいサインがありますね。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ええ、そこが大前提です。体重をかけて歩けない・くるぶしの骨を押すと強く痛むときは骨折の疑い。それと、足首の少し上(すねと腓骨の間)が痛むときは、脛骨と腓骨をつなぐ靭帯を傷めた捻挫(ハイアンクルスプレイン=高位足関節捻挫)の可能性があり、通常の捻挫より治りに時間がかかって、固定や免荷(体重をかけない安静)が必要なことがあります。自己判断で無理に動かさず、まず整形外科での確認をおすすめします。

こんなときは医療機関へ

次のようなときは、捻挫ではなく骨折や重い靭帯損傷、他の病気が隠れていることがあります。施術より先に医療機関の受診をおすすめします。

  • 体重をかけて歩けない。くるぶしの骨や足の甲の外側を押すと強く痛む(骨折の疑い)
  • 強い腫れ・変形、広い範囲の内出血。ふくらはぎを蹴られたような衝撃のあと、つま先立ちができない(アキレス腱断裂の疑い)
  • 足首が赤く腫れて熱を持つ・発熱を伴う(感染)。急に赤く腫れて激しく痛む(痛風など)
  • 足首の少し上(すねと腓骨の間)に痛みがある(ハイアンクルスプレインの可能性・固定や免荷が必要なことがある)
  • ふくらはぎの腫れ・痛み・熱感(血栓のおそれ)。足のしびれ・力の入りにくさ。子どもの捻挫(成長軟骨を傷めていることがある)

捻挫の癖には、支える力とバランスの立て直しを

伊藤聡史伊藤聡史

捻挫を繰り返す方は、何が起きているんでしょうか。

瀬谷崎将也瀬谷崎

捻挫のあと、靭帯がゆるんだままだったり、足首の位置を感じ取るセンサー(固有感覚=こゆうかんかく)やバランスが十分に戻らないままだと、グラついてまた捻挫する。ここを立て直すことが、繰り返さないためのカギです。当院では、支える筋肉(腓骨筋など)とバランスを再教育で立て直し、関節の動きの偏りや歩き方のクセも整えていきます。

伊藤聡史伊藤聡史

使いすぎのタイプは、硬くなったふくらはぎやアキレス腱、足部をゆるめて、足首の動きと体重のかけ方を整える方向ですね。湿布だけでは、ゆるんだ足首やバランスは戻らない。

瀬谷崎将也瀬谷崎

ええ。サポーターやテーピングも、不安定な時期やスポーツ復帰時の助けにはなりますが、頼りきりだと支える力が育ちにくい。状況に応じて使いながら、並行してバランスを鍛えるのがおすすめです。地道な練習が効くところなので、施術とセルフケアの両輪で進めます。

ご自宅でできる工夫
  • 片脚立ちのバランス練習。慣れたら目を閉じる・柔らかい面の上で行う
  • ふくらはぎのストレッチ(特にアキレス腱まわりが硬いタイプに)
  • 運動量を急に増やさない。痛みが強い日は無理をしない
  • 下り坂・階段・砂利道など不安定な足場では、意識してゆっくり歩く

土台のつながりはとんとんの膝の痛みアプローチとんとんの足底腱膜炎アプローチもあわせてどうぞ。

ふくらはぎの急な痛みはとんとんの肉離れアプローチ、夜中に足がつる症状はとんとんのこむら返りアプローチにまとめています。

とんとんの足首の痛みへのアプローチの流れ

ここまでの考え方を、実際の進め方として整理すると、次のような流れになります。

  1. 急いで受診すべきサインを外す歩けない・骨を押すと強く痛む・強い腫れや変形など、骨折や重い損傷を疑うサインがないかを最初に確認します。
  2. 今どの状況かを見極める急な捻挫か、捻挫の癖か、使いすぎか。状況と痛む場所から、やるべきことを絞り込みます。
  3. 状況に合わせて施術する急な時期は保護しながら段階的に動かし、繰り返すタイプは支える筋とバランスを再教育、使いすぎはふくらはぎ・足部をゆるめて負担を整えます。
  4. 繰り返さない足首づくりバランス練習や負荷の調整をお伝えし、捻挫の癖に進みにくい状態を目指します。

足首の痛みは、状況の見極めと「支え直し」まで

足首の痛みは、その場の痛み取りだけだと『捻挫の癖』として繰り返しがちだと言われています。だからこそ、まず骨折や重い損傷のサインを外し、今どの状況かを見極めて、急な時期は正しく保護し、落ち着いたら支える力とバランスを立て直す。これがとんとんの足首へのアプローチです。変化の出方には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。

※本記事は一般的な情報です。症状の感じ方や経過には個人差があります。強い痛みやしびれ、安静時にも続く痛み、力が入りにくいなどがあるときは、自己判断せず医療機関への受診もご検討ください。

よくある質問

捻挫くらい、放っておいても大丈夫ですか?

軽く見られがちですが、靭帯やバランスがしっかり回復しないまま過ごすと『捻挫の癖』に進みやすいと言われています。早めに正しく動かし、バランスを戻すことが、繰り返さないために大切です。

やっぱり冷やして安静が一番ですか?

最近は考え方が変わり、必要以上に冷やしすぎず、痛くない範囲で早めに動かすほうが回復に良いとされています(PEACE & LOVE=ピース・アンド・ラブ)。ただし痛みが強い直後や、骨折が疑わしいときは無理をせず受診してください。

湿布だけでよくなりますか?

湿布は一時的に痛みをやわらげますが、ゆるんだ足首やバランスの問題は湿布では戻りません。動きと支える力を整えることが、もとからの対処になります。

『捻挫の癖』は良くなりますか?

足首を支える筋肉とバランス(固有感覚)を鍛え直すことで、多くは繰り返しにくくなると言われています。地道な練習が効くところなので、施術とセルフケアの両輪で進めます。

サポーターやテーピングは必要ですか?

不安定な時期やスポーツ復帰時の助けになります。ただし頼りきりだと支える力が育ちにくいので、状況に応じて使い、並行してバランスを鍛えるのがおすすめです。

足首の痛みでお困りの方へ

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瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

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