長く続いた動悸と胃腸の不調に、鍼灸で向き合った例(40代女性)
主訴
2024年8月、動悸と胃腸の不調でご来院されました。30代のころからお腹の症状や胃腸の不安定さ、動悸・焦りやすい感覚が続いており、日常生活に支障を感じている状態でした。服薬の経験はありませんでした。
当院の評価
患者様への説明
全身、特に首から肩・背中にかけての持続的な筋肉の緊張と、呼吸の浅さ、胸郭(肋骨まわり)の動きの小ささがみられました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】動悸や焦りやすさ、胃腸の不安定な状態が続く 【所見】頸部〜肩背部の持続的な筋緊張・呼吸の浅さ・胸郭可動性の低下
身体機能評価
全身の筋緊張(特に頸部〜肩背部)/呼吸の浅さ・胸郭可動性の低下
判断
長期のストレスにより交感神経が優位な状態が続き、心臓の拍動の感じ方や胃腸の働きの双方に影響している可能性があると考えました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、体の緊張と浅い呼吸が長く続いていました。過度に高ぶった状態を鎮め、副交感神経(体を休息モードにする神経)が働きやすい状態を目指して、全身の緊張をゆるめる施術を行いました。
専門的内容
【鍼・灸】過度な交感神経活動の抑制と、副交感神経が働きやすい状態を目的に、全身の筋緊張の緩和を図る施術
施術の経過
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初期
初回の施術後から息が吸いやすくなった感覚があり、動悸を感じる頻度は減ってきたとのことでした。胃腸の症状の変化は、すぐにはわかりませんでした。
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中期
2回目以降、お腹の調子が少し安定してきたとの変化がみられました。カフェインの量の調整や睡眠環境の見直しなど、ご自身での管理も並行して取り組まれました。
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後期
5回目には動悸を感じる場面がほとんどなくなり、体調全体の安定感を実感されました。現在は2ヶ月に1回のペースでメンテナンスを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
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2回目以降の料金
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通院の目安
施術回数
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施術期間
変化がみられたのち、2ヶ月に1回のメンテナンスへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「動悸や焦りやすさ、胃腸の不安定さが長く続く状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。
ストレスで動悸や胃腸の不調が出るのはなぜ?
心臓の拍動や胃腸の働きは、自分の意思ではなく自律神経がコントロールしていると言われています。ストレスや緊張が長く続くと、活動モードの交感神経が優位な状態が続き、拍動を強く感じやすくなったり、消化の働きが不安定になったりすることがあると考えられています。
動悸には心臓や甲状腺などの病気が隠れていることもあります。まず医療機関で確認し、大きな異常がみつからない場合に、体の緊張や生活リズムの面から整えていく、という順番が大切と考えられています。
横田 未帆動悸や胃腸の不調は、「気のせい」と言われてしまうことも多く、つらさをわかってもらいにくい症状です。こもれびでは、呼吸や体の緊張の状態をひとつずつ確認しながら、体が休まりやすい状態づくりをお手伝いします。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 緊張する場面で動悸や胃の不快感が出やすい
- 呼吸が浅い・息を深く吸いにくい感じがある
- 首や肩・背中のこわばりが続いている
- カフェインを多くとる習慣がある
- 忙しい時期に胃腸の調子が乱れやすい
ご自宅でできる工夫
生活の中の工夫として、次のようなことが知られています。
- カフェインやアルコールの量を見直す
- 寝る前に、吐く息を長めにしてゆっくり呼吸する時間をつくる
- 湯船につかるなど、体を温めてリラックスする時間を確保する
胸の痛みや強い息切れを伴うときは、施術ではなく、すぐに医療機関を受診してください。
こんなときは医療機関へ
動悸の背景に心臓などの病気が隠れていることがあります。次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関(循環器内科など)を受診してください。
- 安静にしていても動悸が続く・脈が飛ぶ、乱れる感じが頻繁にある
- 胸の痛みや圧迫感、強い息切れを伴う
- めまいや失神(気を失う)を伴う
- 体重の減少や手のふるえ、強い発汗を伴う
- 便に血が混じる・黒い便が出る
よくある質問
まず病院に行くべきですか?
はい。動悸や続く胃腸の症状は、まず医療機関で心臓や消化器の状態を確認することをおすすめします。大きな異常がない場合に、体の緊張や生活面から整える選択肢としてご相談ください。
鍼灸は自律神経の不調に使えるのですか?
体の緊張をゆるめ、休息しやすい状態を整えることを目指す施術として用いられています。経過には個人差があり、医療機関での確認や治療と並行して進められる場合もあります。
施術は痛くありませんか?
髪の毛ほどの細さの鍼を使い、刺激の感じ方を確認しながら進めます。刺激に敏感な方は、遠慮なくお伝えください。
横田 未帆長く続いた不調ほど、変化もゆっくり現れることが多いです。医療機関での確認も大切にしながら、体の緊張と生活リズムの両面から、少しずつ整えていきましょう。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。
















動悸や胃腸の不調のように「検査ではっきりしないつらさ」は、周囲に理解されにくく、おひとりで抱えがちです。この方は呼吸の浅さと体の緊張が目立ちましたが、生活の見直しと並行して、少しずつ安定感を取り戻していかれました。動悸は心臓の病気が背景にある場合もあるため、気になるときはまず医療機関での確認をおすすめします。