こもれび

立ちっぱなしで強くなる慢性的な腰痛に、鍼とお灸で向き合った例(50代女性)

立ちっぱなしで強くなる慢性的な腰痛に、鍼とお灸で向き合った例(50代女性)

主訴

立ちっぱなしで強くなる、慢性的な腰の痛み・張り感
患者様: 女性 (50代)
来院日: 20251201

2025年12月、慢性的な腰痛でご来院されました。体を反らすと腰に強い張り感があり、日常では料理などの立ちっぱなしで強くなる傾向がありました。仕事のストレスや眠りの浅さのご自覚もありました。

当院の評価

患者様への説明

骨盤が前に倒れ、腰の反りが強くなった姿勢がみられました。股関節の前側の筋肉(股関節屈筋群)が縮こまり、立っているだけで腰が反りやすい状態でした。

日常動作・解剖学的動診

【日常動作】料理などの立ちっぱなしで腰の張りが強まる 【検査】後屈時に腰部の強い張り感

身体機能評価

骨盤前傾/腰椎前弯の増強/股関節屈筋群の短縮

判断

股関節の前側の縮こまりと骨盤の前傾により、立位で腰が反った姿勢が続き、腰の筋肉に負担が集まっていると考えました。

施術の様子

患者様への説明

この方は、立っているだけで腰が反りやすい姿勢の癖がありました。腰の筋肉のこわばった部分への鍼とお灸に加えて、股関節の前側をゆるめるアプローチを組み合わせ、ストレスや眠りの浅さもふまえて体全体を整える方針で進めました。

専門的内容

【鍼・灸】脊柱起立筋・多裂筋の硬結部への刺鍼と施灸/股関節屈筋群のリラクゼーション/ストレス・睡眠の浅さをふまえ、自律神経の調整を目的とした経穴も使用

施術の経過

初期

初回の直後に腰の張り感が軽くなり、体が楽になるような変化があったとのことでした。

中期

2〜4回目までは、料理の立ちっぱなしで多少の戻りがあったものの、はじめと比べると腰まわりの不快感は減っていきました。

後期

週1回のペースで1ヶ月ほど続けたころには当初の痛みがかなり落ち着いてきたため、隔週へ変更して2ヶ月間継続。その後は月1回のペースでメンテナンスを続けています。

横田 未帆
横田 未帆

腰そのものだけでなく、股関節の前側の縮こまりや姿勢の癖、さらにストレスや睡眠まで含めて全体をみていくのが、鍼灸ならではの進め方だと考えています。立ちっぱなしの家事は毎日のことなので、負担のかかりにくい体づくりを一緒に続けている症例です。

料金・通院目安

料金の目安

初回料金

2回目以降の料金

通院の目安

施術回数

約8〜10回

施術期間

約3ヶ月

※料金は、施術内容やご提案(物理療法・テーピング・鍼灸など)によって幅があり、掲載している金額は施術当時の実額です。現在の基本料金の考え方は 料金のご案内 をご覧ください。
この症状について 立ちっぱなしで強くなる腰の張り、反り腰の姿勢から考える

ここでは、この症例の記録とは別に、「立ち続けると強くなる腰の痛み・張り感」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。

立っているだけなのに、どうして腰が痛くなるの?

立ち姿勢では、骨盤の傾きが腰への負担を左右すると言われています。股関節の前側の筋肉が縮こまると骨盤が前に倒れ、腰の反りが強まった姿勢(いわゆる反り腰)になりやすく、立ち続けるほど腰の筋肉が縮んだまま働き続けて、張りや痛みとして感じられやすいと考えられています。

ここがポイント

反らすと張る・立ちっぱなしでつらいタイプの腰痛では、腰そのものに加えて、股関節の前側の柔軟性と骨盤の傾きを確認することが役立つと言われています。

横田 未帆横田 未帆

料理や家事の立ちっぱなしは避けられないからこそ、つらいですよね。腰だけでなく、骨盤の傾きや股関節の柔らかさ、さらに睡眠やストレスの状態も含めて、負担が集まる背景を一緒に整理していきましょう。

こんな方に気になりやすい(セルフチェック)

次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。

  • 立ち続けると腰が張ってくる・反らすとつらい
  • 座って休むと楽になる
  • 腰の反りが強いと言われたことがある
  • 太ももの前側が張りやすい
  • 忙しい時期に腰の張りが強くなる

ご自宅でできる工夫

腰の負担を減らす工夫として、次のようなことが知られています。

  • キッチンでは片足を低い台に乗せるなど、反り腰になりにくい立ち方を工夫する
  • 太ももや股関節の前側を、痛みのない範囲でゆっくり伸ばす
  • 長い立ち仕事の合間に、軽く腰を丸める動きで休憩を入れる

痛みやしびれが強いときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。

こんなときは医療機関へ

多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。

  • 脚のしびれや力の入りにくさを伴う
  • 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
  • 排尿・排便のしにくさを伴う
  • 発熱や、転倒・強くぶつけたあとの痛み

よくある質問

腰痛に鍼は使えるのですか?

腰の筋肉のこわばった部分に直接アプローチできる方法のひとつとして用いられています。経過には個人差がありますので、状態を確認しながら進めます。

お灸は初めてで不安です

心地よい温かさの範囲で行い、感じ方を確かめながら進めます。熱さや刺激が気になる場合は、遠慮なくお伝えください。

ストレスと腰痛は関係ありますか?

痛みの感じ方には、ストレスや睡眠の状態が影響すると言われています。体へのアプローチとあわせて、生活面も一緒に整理していきます。

横田 未帆横田 未帆

姿勢の癖は長年かけてついたものなので、変化にも時間がかかります。戻りがあっても焦らず、負担のかかりにくい立ち方と体づくりを続けていきましょう。

症例をさらに深掘り

この症状について、とんとん整骨院のスタッフが臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。

腰を反らすと痛い、中腰仕事で出る腰痛をどう考えるか。症例をスタッフで検討

施術担当者

横田 未帆
女性専門鍼灸院 こもれび鍼灸院 院長

経歴

鍼灸師。女性専門鍼灸院 こもれび鍼灸院 院長。お一人おひとりの体質や生活背景をふまえた施術を大切にしています。
監修:瀬谷崎 将也(とんとん整骨院 代表・柔道整復師)
症例の掲載方針

症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。

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