筋トレ中に出ていた右股関節の痛みが施術を経て楽になった例(30代男性)
主訴
2026年6月、右股関節の痛みでご来院されました。3ヶ月前から強く感じるようになり、トレーニング中に痛みが出てくる状態でした。筋トレ以外の場面で痛みを感じることはあまりないとのことでした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、足幅を広くとったスクワット(ワイドスクワット)で右の股関節に痛みが出ました。股関節を深く曲げ込む動きで前側に負担が集まるパターンと考え、股関節まわりの筋肉の硬さと、骨盤を支えるお尻の横の筋肉(中殿筋)の働きをあわせて確認しました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】トレーニング中に右股関節の痛み(筋トレ以外ではほぼなし) 【検査】ワイドスクワットで疼痛
身体機能評価
股関節屈曲症候群(深く曲げ込む動きへの負担集中)
判断
股関節を深く曲げ込むときに、まわりの筋肉(大腿筋膜張筋・ハムストリング・腸腰筋)の硬さで動きが妨げられ、あわせて骨盤を横から支える中殿筋の働きが十分でないことで、スクワットのような深いしゃがみ込みの動きで右股関節の前側に負担が集まっていたと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
トレーニングをお休みいただくのではなく、痛みの出る動きを確かめながら、股関節の動きを妨げている筋肉の硬さをゆるめ、あわせて骨盤を支える中殿筋のトレーニングで、深くしゃがんでも負担が集まりにくい状態を目指す方針で進めました。
専門的内容
【手技療法】大腿筋膜張筋・ハムストリング・腸腰筋へのアプローチ/【運動療法】中殿筋のトレーニング
施術の経過
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初期
施術とトレーニングを並行して進め、4回目には股関節の痛みが違和感程度まで下がりました。
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中期
7回目には、トレーニング中も痛みを感じなくなりました。
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後期
8回目以降はトレーニング・ストレッチの効果も出てきたため、週1回のペースへ移行しました。全11回のご来院です。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,136円
通院の目安
施術回数
約11回
施術期間
改善後、週1回のペースへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「トレーニング中に出る股関節の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして筋トレのときだけ股関節が痛むの?
深くしゃがむ動きでは股関節が大きく曲げ込まれ、前側で骨と筋肉が近づきます。ももの外側やもも裏、股関節の前側の筋肉に硬さがあると、深く曲げ込むときの骨の動きが妨げられ、日常の浅い曲げ伸ばしでは出ない痛みが、トレーニングの深い動きでだけ現れることがあると言われています。
筋トレ中だけ出る痛みでは、どの種目の、どの深さ・足幅で痛むかを再現して確かめることが、負担のかかり方を知る手がかりになると言われています。
中村 拓真「日常では痛くないから」と様子を見ているうちに、かばうフォームが癖になってしまう方もいらっしゃいます。痛む種目と深さがはっきりしているほど確認は進めやすいので、トレーニングを続けながらの調整もご相談ください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- スクワットなど深くしゃがむ種目で股関節の前が痛む
- 日常生活ではほとんど痛みを感じない
- あぐらや深い前屈で、股関節に詰まる感じがある
- ももの外側やもも裏が硬いと感じる
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 痛みが出る種目は、深さや足幅を一時的に調整し、痛みのない範囲で続ける
- もも裏やももの外側をゆっくり伸ばすストレッチを行う(反動をつけない)
- お尻の横の筋肉(中殿筋)を意識した軽いトレーニングを取り入れる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 安静にしていても股関節が痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 付け根の痛みで体重をかけられない
- 転倒や強い衝撃のあとから痛みが続いている
- 発熱や腫れを伴う
よくある質問
トレーニングは休まないとだめですか?
一律にお休みいただくのではなく、痛みが出る種目・深さを確かめて、続けられる範囲を一緒に探します。この症例の方も施術と並行してトレーニングを続けながら、約11回の経過で痛みを感じない状態へ変わっていきました。
なぜお尻の横の筋肉を鍛えるのですか?
骨盤を横から支える中殿筋の働きが十分でないと、しゃがみ込みのときに股関節の動きが不安定になりやすいと言われています。この症例でも、硬さのある筋肉をゆるめる施術に中殿筋のトレーニングを組み合わせました。
どれくらいで変化が出ますか?
状態によりますが、この方は4回目に違和感程度へ、7回目に痛みを感じない状態になりました。経過は動きの検査で確かめながら進めています。
中村 拓真痛みが出てからの期間が長くなるほど、かばい方も複雑になりがちです。3ヶ月続いた痛みでも変わっていった症例ですので、トレーニングとの付き合い方に迷ったらご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。





トレーニングを続けたい方にとって、痛みで種目を減らすのは悔しいものだと思います。この方は動きの検査でワイドスクワットに絞って痛みが再現できたので、施術と中殿筋のトレーニングを組み合わせて、種目を続けながら進めることができました。筋トレ中だけ出る痛みも、動きを確かめると要因が見えてくることがあります。