慢性的な倦怠感と脚の重だるさに、鍼灸で向き合った例(50代女性)
主訴
2024年8月、慢性的な倦怠感とふくらはぎの重だるさでご来院されました。以前より外出後の疲労感が出やすくなり、外出の頻度そのものが減っていました。医療機関で大きな異常は指摘されていませんでした。
当院の評価
患者様への説明
脚の筋肉の緊張と、足先の冷えがみられました。脚の血のめぐり(末梢循環)が滞りぎみで、疲れの抜けにくさにつながっている可能性を考えました。活動量が減ったことによる体力・筋力の低下など、二次的な影響も考慮しました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】外出後の疲労感が強く、外出の頻度が減っている 【所見】下肢の筋緊張・足先の冷え
身体機能評価
下肢の筋緊張/末梢の冷え(末梢循環の滞りの見立て)/活動量低下による体力・筋力低下の影響も考慮
判断
脚の血のめぐりの滞りが疲れの抜けにくさにつながり、外出を控えることでさらに体力が落ちる、という循環が背景にあると考えました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、脚の冷えと重だるさで外出がおっくうになっていました。脚のめぐりに関わるツボを中心に、全身の緊張をゆるめて、体の立て直す力を支えることを目指して施術を進めました。
専門的内容
【鍼・灸】末梢循環の改善を目的に足三里・三陰交・承筋・承山などを使用/全身の筋緊張の緩和を目的とした施術
施術の経過
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初期
初回の直後には大きな変化はありませんでしたが、3日後に「足の重さが軽くなった」との変化がみられました。
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中期
2回目には「手足が温かくなり、血が巡っている感じがある」と、めぐりの変化を実感されました。6回目には「外出したい気持ちが出てきた」との変化があり、2ヶ月を過ぎたころには動画を見ながらヨガを始められました。
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後期
2週間に1回のペースで約半年続け、現在は月1回のペースでメンテナンスを継続しています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
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2回目以降の料金
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通院の目安
施術回数
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施術期間
2週間に1回のペースで約半年、その後月1回のメンテナンスへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「慢性的な倦怠感と、脚の重だるさ・冷えが続く状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。
疲れが抜けないのと脚の冷えは関係あるの?
疲れが抜けていく過程には、血流に乗って酸素や栄養が全身へ届き、老廃物が運び出されるめぐりが関わっていると言われています。脚は心臓から遠く、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割を担うため、筋肉のこわばりや活動量の低下でめぐりが滞ると、重だるさや冷え、疲れの抜けにくさとして感じられやすいと考えられています。
「疲れる→外出が減る→体力が落ちる→さらに疲れやすくなる」という循環に入ると、休むだけでは戻りにくいことがあります。めぐりを整えることと、無理のない範囲で活動を増やしていくことの両方が役立つと考えられています。
横田 未帆疲れやすさは目に見えないので、周りに伝わりにくいつらさですよね。脚の冷えや筋肉のこわばりなど、体に現れているサインをひとつずつ確認しながら、外出を楽しめる体力を取り戻すお手伝いをしていきます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 休んでも疲れが取れた感じがしない
- 夕方になると脚が重くなる・むくみやすい
- 足先が冷えやすい
- 外出や運動の機会が以前より減っている
- 体を動かすのがおっくうに感じる
ご自宅でできる工夫
めぐりを支える工夫として、次のようなことが知られています。
- 湯船につかって体を温める
- 座ったままでもできる足首の曲げ伸ばしをこまめに行う
- 散歩など、短い時間から無理のない範囲で体を動かす
急なむくみや痛み、片脚だけの腫れがあるときは、無理に動かさず医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
倦怠感の背景に、治療が必要な病気が隠れていることもあります。次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 体重の減少や発熱、寝汗を伴う
- 片脚だけが急に腫れる・痛む・赤くなる
- 息切れや動悸、胸の痛みを伴う
- 気分の落ち込みが強く、日常生活に支障が出ている
よくある質問
年齢のせいだと思っていましたが、相談してもよいですか?
年齢とともに疲れが抜けるまでに時間がかかるのは自然なことですが、めぐりや筋力の面から整えられる部分もあります。医療機関で大きな異常がないことを確認した上で、お気軽にご相談ください。
お灸は熱くないですか?
心地よい温かさを感じる程度の刺激で行い、感じ方を確認しながら進めます。熱さの感じ方には個人差がありますので、遠慮なくお知らせください。
運動はした方がよいですか?
一般的に、無理のない範囲で活動量を保つことが体力の維持に役立つと言われています。何から始めるかは、体の状態に合わせてご提案します。
横田 未帆「外に出たい気持ちが出てきた」という変化は、体が立て直しに向かう大きなサインだと感じています。焦らず、めぐりと体力の両方を少しずつ育てていきましょう。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。
















倦怠感や重だるさは、「年のせい」「気のせい」と片付けられてしまいがちですが、体のめぐりや筋力低下の循環が関わっていることがあります。この方のように、外に出たい気持ちが戻り、ご自身でヨガを始められるところまで活動が広がっていく変化は、鍼灸の施術で私たちが大切にしたいところです。