つり革を持つと強まっていた右腕のしびれが施術を経て楽になった例(40代男性)
主訴
2025年6月、右肩まわりの重さと、右肘から手にかけてのしびれでご来院されました。つり革を持っているとしびれが強まる状態でした。
当院の評価
患者様への説明
つり革を持つように腕を上げた姿勢で、しびれが強まる状態でした。首が下を向いた位置(頸椎の屈曲位)になりやすく、肩甲骨が外側・下方にさがった位置になっていたことで、首から腕へ向かう神経の通り道に負担が集まりやすくなっていた可能性があります。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】つり革を持っていると右肘から手にかけてのしびれが強まる 【検査】頸椎の屈曲位、肩甲骨の外転・下制のアライメント
身体機能評価
頸椎の屈曲位/肩甲骨の外転・下制
判断
首が下を向いた位置になり、肩甲骨が外側・下方にさがった位置で使われ続けていたことで、首から腕へ向かう神経の通り道に負担がかかりやすくなっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、首と肩甲骨の位置のくずれによって、腕へ向かう神経の通り道に負担が集まりやすくなっていました。首と肩甲骨の位置を整えるアプローチに、僧帽筋への電気治療をあわせて、しびれの出にくい状態へ進める方針で進めました。
専門的内容
【手技療法】頸椎の屈曲位に対するアプローチ・肩甲骨の外転・下制に対するアプローチ/【物理療法】僧帽筋への電気治療
施術の経過
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初期
初回〜7回目ごろ。つり革を持ったときに出ていたしびれが、少しずつ少なくなってきました。
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中期
9回目ごろには、しびれを感じない状態になりました。
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後期
現在は良い状態を保てるよう、月2回のペースでメンテナンスを継続しています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,480円+物療 990円
通院の目安
施術回数
約10回
施術期間
約3〜4ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「つり革を持つなど、腕を上げた姿勢で強まる腕のしびれ」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。
どうしてつり革を持つと腕がしびれるの?
電車やバスでつり革を持っていると、腕がしびれてくることがあります。首から腕へ向かう神経は、首すじ・鎖骨まわり・わきの下を通って指先までつながっています。首が下を向いた位置や、肩甲骨が外側・下方にさがった位置が続くと、この通り道が窮屈になり、腕を上げた姿勢で刺激が加わったときに、しびれとして感じられやすくなると言われています。
腕のしびれでは、しびれている場所だけでなく、首や肩甲骨の位置によって神経の通り道がどうなっているかを確認することが役立つと言われています。どんな姿勢・場面で強まるかが、出どころを整理する手がかりになります。
稲毛田 和磨つり革を持つたびにしびれると、毎日の通勤がゆううつになりますよね。しびれは不安になりやすい症状ですが、どの姿勢で強まるのかは大切な手がかりです。首や肩甲骨の位置も含めて確認しながら、無理のない範囲で一緒に進めていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- つり革を持つなど、腕を上げた姿勢でしびれが強まる
- 肩まわりが重く、こりやすい
- デスクワークやスマホで下を向く時間が長い
- 肩が前に出て、なで肩ぎみと言われる
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 下を向く時間が続いたら、あごを軽く引いて頭の位置を戻す
- 肩甲骨をすくめてから、ゆっくり下ろす動きをこまめに行う
- 重い荷物を片側だけで持ち続けず、左右で持ちかえる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- しびれがだんだん強くなる、範囲が広がってくる
- 手に力が入りにくい、細かい作業がしにくい
- 両腕や脚にもしびれがある、歩きにくさを伴う
- 安静にしていても強くしびれる・痛む
- 転倒や強くぶつけたあとのしびれ
よくある質問
腕のしびれは放っておいて大丈夫ですか?
しびれにはさまざまな背景があると言われています。姿勢や場面によって出たり引いたりするしびれもありますが、強くなってくる・力が入りにくいといった変化があるときは、自己判断せず医療機関での評価を受けることが大切です。
病院では異常なしと言われました。相談できますか?
画像で異常がみつからない場合でも、姿勢や肩甲骨の位置によって神経の通り道が窮屈になっていることがあると言われています。どの姿勢でしびれが変わるかを確認しながら、体の使い方の面からサポートします。医療機関での評価内容もお聞かせください。
つり革を持たないようにした方がよいですか?
しびれが強い時期に、強まる姿勢を長く続けることは避けたほうがよいと言われています。ただ、その姿勢をずっと避け続けるのではなく、しびれが出にくい体の状態へ整えていくことを目指します。持ち方や立ち位置の工夫もあわせてご案内します。
稲毛田 和磨しびれは、痛み以上に不安がふくらみやすい症状だと思います。医療機関での評価が必要な場合の目安もお伝えしながら、首と肩甲骨の位置を整えて、通勤や仕事を安心して続けられる状態を目指していきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。















つり革を持つなど、腕を上げた姿勢で強まるしびれは、腕そのものより、首や肩甲骨の位置によって神経の通り道が窮屈になっていることが背景にある場合があります。この方も、下を向いた首の位置と、外側・下方にさがった肩甲骨の位置がみられました。しびれは不安になりやすい症状なので、出どころを整理しながら段階的に進めた症例です。