仰向けで寝ると痛んでいた腰の痛みとしびれが施術を経て楽になった例(30代女性)
主訴
2026年5月、数年前から続く腰の痛みでご来院されました。同年4月からはしびれも感じ始めており、特に仰向けで寝ているときに痛みを感じやすい状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、腰を反らす動きで痛みが出ていました。お尻の横にある筋肉(中殿筋)の支える力が弱まり、股関節を伸ばす筋肉の柔軟性が下がっていることで、反らす動きや仰向けの姿勢のときに腰へ負担が集まりやすくなっていたと考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】仰向けで寝ているときに腰部に疼痛 【検査】腰椎伸展時に疼痛
身体機能評価
中殿筋の筋出力低下/股関節伸筋群の柔軟性低下
判断
お尻まわりの支える力の低下と、股関節まわりの柔軟性の低下により、腰を反らす方向の動きや仰向けの姿勢で腰へ負担が集中しやすくなっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、腰そのものよりも、お尻の支える力と股関節まわりの柔軟性の低下が腰への負担につながっていると考えられました。硬さのある筋肉にアプローチしながら、支える筋肉のトレーニングを組み合わせて、腰に負担が集まりにくい状態をつくる方針で進めました。
専門的内容
【運動療法】大腿直筋・腸腰筋・大腿筋膜張筋・腰方形筋・中殿筋のトレーニング/【セルフケア指導】中殿筋のトレーニング・大腿直筋のストレッチ
施術の経過
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初期
初回から3回目までは、施術後も痛みが残る状態が続きました。
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中期
4回目から9回目にかけて、痛みからだるさ・重たさへと、感じ方が少しずつ変化していきました。
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後期
10回目以降は痛みやしびれが気にならない状態になり、現在は2週間に1回のペースで、再発予防のトレーニングと施術を続けています。あわせて、セルフケアとして中殿筋のトレーニングと大腿直筋のストレッチにも取り組んでいただいています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
3,740円
2回目以降の料金
5,980円
通院の目安
施術回数
約10回
施術期間
改善後、2週間に1回の再発予防ペースへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「仰向けで寝ているときに出る腰の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして仰向けで寝ると腰が痛むの?
仰向けの姿勢では、股関節の前側やももの前の筋肉が硬いと骨盤が引っ張られ、腰が反った状態のまま固定されやすいと言われています。お尻まわりの支える力が弱まっていると、この反りを調整しにくくなり、寝ているあいだも腰の同じ場所へ負担がかかり続けると考えられています。日中に腰を反らすと痛む方は、仰向けの姿勢でも同じ場所に負担が集まっていることがあります。
仰向けで寝ると痛む腰では、腰そのものだけでなく、股関節まわりの筋肉の硬さと、お尻の支える力が足りているかを確かめることが役立つと言われています。
大畑 維吹仰向けでゆっくり眠れないと、休んだ気がしませんよね。腰だけをゆるめても変わりにくいタイプでは、股関節やお尻の状態を確かめることが手がかりになります。しびれを感じ始めた方も、状態を伺いながら進めますので、まずはご相談ください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 仰向けで寝ていると腰が痛む・目が覚めることがある
- 腰を反らす動きで痛みが出る
- 数年単位で腰の痛みを繰り返している
- 最近、しびれも感じるようになった
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 仰向けで寝るときは、膝の下にクッションを入れて腰の反りをゆるめてみる
- 横向きで軽く膝を曲げた姿勢など、痛みの出にくい寝方を探す
- 痛みが落ち着いてきたら、ももの前や股関節の前側をゆっくり伸ばす(反動をつけず、痛みのない範囲で)
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- しびれが広がる・強まる、脚に力が入りにくい
- 排尿・排便がしづらいなど、下半身の感覚がおかしい
- 安静にしていても強い痛みが続く、夜間に痛みで目が覚める状態が続く
- 発熱や、転倒・強くぶつけたあとの痛みを伴う
よくある質問
しびれがあっても施術を受けられますか?
症状の出方を伺い、動きの検査で負担の出どころを確かめたうえで、状態に合わせて進めていきます。この症例の方も、しびれを感じ始めた段階でご来院されました。しびれが強まる場合や、力の入りにくさを伴う場合は、医療機関での検査を優先していただくようご案内しています。
トレーニングが中心なのはなぜですか?
この症例の方は、お尻まわりの支える力の低下が腰への負担につながっていると考えられました。ゆるめるだけでは支える力そのものは変わりにくいと言われており、再発予防の面からもトレーニングを組み合わせています。
痛みが落ち着いたあとも通う必要はありますか?
通い方は状態とご希望に合わせてご相談しています。この症例の方は、症状が気にならなくなったあとも、2週間に1回のペースで再発予防のトレーニングと施術を続けています。
大畑 維吹長く続く腰の痛みは、痛い場所だけでなく、どこの支えが足りずに腰へ負担が集まっているのかという順番で確かめることが大切だと考えています。仰向けの姿勢がつらい方は、股関節とお尻から一度見直してみてください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。





数年続いた腰の痛みにしびれが加わると、不安も大きくなりやすいものです。この方は、仰向けで寝ているときと反らしたときの痛みが特徴で、お尻の支える力と股関節まわりの柔軟性に着目しました。ゆるめるだけで終わらせず、支える筋肉を鍛えて負担の集まりにくい状態をつくることを重視した症例です。