ダンスの仕事で気になっていた腰の痛みが施術を経て楽になった例(40代男性)
主訴
2024年10月、腰の痛みでご来院されました。1週間前に、思い当たるきっかけなく痛みが強まりました。もともと慢性的な腰痛があり、腰を反る動きのほか、お仕事でダンスをする際にも常に腰を気にかけないといけない状態でした。
当院の評価
患者様への説明
腰を反らす動きと、お仕事のダンスの動きで腰に痛みが出る状態でした。動作の評価では、股関節の動きに制限がみられました。股関節の前側の筋肉が硬く動きが制限されている分、反る動きのたびに腰が代わりに動いて負担が集まっていたと考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】腰を反らす動き・お仕事のダンスの動きで腰に疼痛 【検査】股関節の可動域制限がみられる
身体機能評価
股関節屈筋群の硬さによる可動域制限/中殿筋後部・腹筋群の働きにくさ
判断
股関節の前側の筋肉の硬さで股関節が動きにくくなり、反る動きのたびに腰が代わりに動いて負担が集まっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、股関節の前側の筋肉の硬さにより、反る動きのたびに腰へ負担が集まっていると考えられました。股関節の前側をゆるめて動きを確保し、お尻とお腹の支える力を高めて、腰だけががんばらない体の使い方を目指す方針で進めました。電気療法もあわせて行いました。
専門的内容
【手技療法】股関節屈筋群(大腿直筋・腸腰筋など)へのアプローチ/【運動療法】中殿筋後部・腹筋群のトレーニング/【物理療法】電気療法
施術の経過
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初期
初回の施術後に、腰を反らす動きでの痛みが軽くなりました。
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中期
5回目には、お仕事中に常に感じていた腰の痛みが気にならなくなりました。
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後期
現在は症状が気にならない状態で、再発予防とお仕事でのパフォーマンスアップを目的にメンテナンスを継続中です。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円+物療 1,650円
2回目以降の料金
施術 7,480円
通院の目安
施術回数
約4〜8回
施術期間
約1〜2ヶ月。改善後、メンテナンスを継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「腰を反らす動きや、体を大きく使う場面で出る腰の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして腰を反らすと痛むの?
体を反らす動きは、本来は股関節と背骨全体で分担する動作だと言われています。股関節の前側の筋肉が硬いと股関節が伸びにくくなり、足りない分を腰が反って補うため、反るたびに腰の一点へ負担が集まりやすくなります。ダンスやスポーツのように体を大きく使う場面では、この負担の偏りが繰り返される回数も多くなるため、慢性的な腰の痛みにつながりやすいと考えられています。
反らすと痛む腰では、腰そのものだけでなく、股関節の前側がしっかり伸びるか・お尻やお腹が支えられているかに目を向けることが役立つと言われています。
伊藤 聡史体を使うお仕事だと、「痛くても休めない」「だましだまし続けている」という方が多いです。腰だけをかばうのではなく、股関節や支える筋肉に負担を分担させる方法を、一緒に確かめていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 腰を反らす動きで痛みが出る
- ダンスやスポーツなど、体を大きく使う機会が多い
- 太ももの前や付け根が硬いと感じる
- 慢性的な腰の痛みを繰り返している
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 太ももの前や股関節の付け根をゆっくり伸ばす
- 反る動きの前に、お腹に軽く力を入れて腰を守る意識を持つ
- 痛みが落ち着いているときに、お尻やお腹を支える運動を取り入れる(反動をつけず、痛みのない範囲で)
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚へ広がる痛みやしびれを伴う
- 脚に力が入りにくい感じがある
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 排尿・排便のしにくさを伴う
- 発熱や、転倒・強くぶつけたあとの痛み
よくある質問
仕事を休まないと良くなりませんか?
負担の程度によりますが、お仕事を続けながら通われる方は多くいらっしゃいます。この症例の方も、ダンスのお仕事を続けながら、股関節の動きと支える力に取り組み、痛みが気にならない状態へ変化していきました。
ストレッチだけでは足りないのでしょうか?
股関節の前側をゆるめることは大切ですが、ゆるめるだけでは反る動きを支える力が育ちにくいと言われています。この症例の方も、お尻とお腹のトレーニングまで進めたことで、動きの中で腰を守れる状態に近づいていきました。
痛みが引いたあとも通う意味はありますか?
体を大きく使うお仕事では、良い状態を保つこと自体がパフォーマンスに関わります。この症例の方も、再発予防とパフォーマンスアップを目的にメンテナンスを続けておられます。目的に合わせた頻度をご提案します。
伊藤 聡史体を使う仕事の腰痛は、痛みを消すことだけがゴールではなく、思いきり動ける状態を保つことが大切だと考えています。股関節の動きと支える力は、そのための土台になる部分です。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








体を大きく使うお仕事では、痛みそのものだけでなく「常に腰を気にしながら動く」こと自体が大きな負担になります。この方は、股関節の前側の硬さで反る動きを腰が代償していたため、股関節の動きを確保しながらお尻とお腹の支えを高めました。痛みが落ち着いたあとも、パフォーマンスアップを目的にメンテナンスを続けておられる症例です。