座ると悪化していた腰痛が施術を経て長く座れるようになった例
主訴
1か月ほど前から、仕事中に座っていると腰の痛みが出るようになりました。1時間も座っていられないほどで、デスクワーク中の負担が大きく、知人の紹介でご来院されました。
当院の評価
患者様への説明
腰そのものではなく、股関節の硬さとお腹まわり(腹斜筋)の筋力低下によって、腰へ負担が偏っていた状態です。お尻の筋力が落ち、それをかばう形で股関節が硬くなっていた可能性があります。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】 座位の継続 起床時の起き上がり 【解剖学的動診】 後屈動作:腰に強い痛み 側屈:左で症状誘発
身体機能評価
股関節の伸展、内転、外転制限 腹斜筋の弱化 腰椎過伸展による代償動作
判断
股関節と体幹の連動性の低下が、腰部へ過剰な負担をかけていた主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、座っているときに腰椎が過剰に反る代償が負担の中心でした。腰を直接ゆるめるのではなく、硬くなった股関節の動きを引き出し、弱っていた腹斜筋やお尻の筋肉を使えるようにして、座っていても腰に負担が偏りにくい身体づくりを目指しました。
専門的内容
【手技療法】 股関節可動域の向上手技 【運動療法】 体幹・臀部の筋出力向上の運動療法 【セルフケア指導】 自宅での大腿直筋、大腿筋膜張筋ストレッチ
施術の経過
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初期
1〜4回。「8時間座っていても大丈夫だった」とご本人からお話があり、座位での負担感がやわらいできました。
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中期
5〜9回。「繰り返していた腰の痛みが出ていない」とのことで、日常生活やお仕事中の不安感もやわらいでいきました。
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後期
現在は落ち着いた状態が続いています。座り仕事で腰椎へ負担が偏りやすい方のため、今後は再発予防として体幹・お尻の筋力維持と股関節の柔軟性づくりを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,480円
通院の目安
施術回数
4〜8回
施術期間
約1〜2ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「座っていると腰が痛くなる」という症状について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を見ていきます。
座っているとだんだん腰が痛んでくるのはなぜ?
座った姿勢が長く続くと、腰のみならず、股関節まわりの硬さやお腹・お尻の筋肉の使われ方が腰への負担に関わってくると言われています。腰そのものに大きな異常がみつからない場合でも、こうした体の使い方のかたよりが、座っているあいだの腰の重さや痛みを引き起こしている可能性が考えられます。
「座っての腰痛」には、腰そのものに加えて、股関節の硬さやお腹・お尻の筋力が関係していることがあります。腰とあわせてその周りまで確かめることが大切だと考えられています。
中村 拓真腰の状態に、股関節やお尻の使い方の情報を足して確かめると、負担の出どころが浮かんでくることがあります。腰の痛みの原因が、腰の中だけにあるとは限らないんです。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、座っているときの腰の負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- デスクワークなどで、1日に長く座っている
- 座っていると、だんだん腰が重く・痛くなってくる
- 立ち上がるときに腰が伸びにくい、いったん止まってしまう
- お尻や太ももの裏が硬い感じがする
- 反り腰気味だと言われたことがある
ご自宅でできる工夫
一般的なセルフケアとして、次のような工夫が知られています。
- 30分〜1時間に一度は立ち上がり、姿勢を変える
- 椅子に深く座り、骨盤を立てるように意識する
- 股関節やお尻まわりを軽く動かす・ストレッチする
痛みが強いとき、脚のしびれを伴うときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
腰の症状の多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや、力が入りにくい感じがある
- 排尿・排便のしにくさなど、いつもと違う変化がある
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 発熱を伴う、または転倒など強くぶつけた後の痛み
よくある質問
座ると腰が痛いときは、座るのを控えたほうがいいですか?
一般には、同じ姿勢の長い継続が腰の負担につながりやすいと言われています。座ること自体を我慢するより、短い間隔で立ち上がり、姿勢を切り替える工夫が現実的とされています。痛みが強い場合は医療機関にご相談ください。
痛むのは腰なのに、股関節やお尻をみるのはなぜなのでしょうか?
腰の負担は、腰そのものだけでなく、そのまわりの関節や筋肉の動きと関係するケースがあると言われています。そのため、腰の外の部位の状態も一緒に確かめることがあります。
痛みがおさまったあと、気をつけておくことはありますか?
再発を防ぐ立場からは、座り方や立ち上がり方、こまめに体を動かす習慣が支えになると言われています。
中村 拓真つらい腰の痛みも、原因を突き止めていくと変わっていくことがあります。我慢して長引かせてしまう前に、気になるときは無理せず一度ご相談くださいね。
この症例を、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。







座っていると出る腰の痛みは、腰そのものより股関節や体幹の使い方が関係していることがあります。この方は座位で腰椎が過剰に反る状態が続き、腹斜筋の弱さと股関節の硬さが負担につながっていました。原因を突き止めて股関節・体幹へ順番にアプローチしたことで、無理なく変化につながった症例です。