毎日出ていた締め付けられるような頭痛に、鍼灸で向き合った例(40代女性)
主訴
2024年7月、慢性的な頭痛でご来院されました。学生時代から頭痛と肩こりの自覚があり、ここ半年でデスクワークの時間が増えたことで頻度が高まっていました。ズキズキとした拍動感はなく、頭全体を締め付けられるような痛みで、仕事中の長時間の同じ姿勢や、夕方以降に強くなる傾向がありました。月経前に頭痛が強くなる傾向もありました。
当院の評価
患者様への説明
体を動かしたときの痛みはありませんでした。姿勢の評価では、頭が前に出た姿勢(頭部前方位)、肩甲骨が外側に開いた位置、背中の丸まり(胸椎後弯)の強まりがみられました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】長時間の同一姿勢・夕方以降・月経前に頭痛が強まる 【検査】動診での痛みはなし
身体機能評価
頭部前方位/肩甲骨外転位/胸椎後弯の増強
判断
デスクワークでの姿勢の崩れにより、後頭部や首まわりの筋肉に負担が集まり、締め付けられるような頭痛につながっていると考えました。月経周期との関連もふまえて施術を組み立てました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、頭や首まわりの筋肉のこわばりと姿勢の崩れが重なっていました。痛みに関わる部分への鍼と、首や肩甲骨の位置を整えるアプローチを組み合わせ、月経前に強まる傾向もふまえて、東洋医学の視点からのツボも使いました。
専門的内容
【鍼】後頭下筋群・頸部伸筋群・側頭筋・前頭部への刺鍼/頸部・肩甲骨アライメントの改善を目的としたアプローチ/月経前に強まる傾向をふまえ肝経・三陰交も使用
施術の経過
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初期
初回で頭痛の強さが軽くなり、毎日出ていた頭痛が週2回ほどに減ったとのことでした。
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中期
2〜4回目までは月経の前後に多少の戻りがあったものの、頭痛の頻度・強さともに、はじめと比べて大きく減った実感があったとのことです。
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後期
週1回のペースで2ヶ月ほど続けたころ、頭痛が気にならない日が増えてきたため隔週へ変更し、2ヶ月間継続。その後は月1回のペースでメンテナンスを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
ー
2回目以降の料金
ー
通院の目安
施術回数
約10〜12回
施術期間
約4ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「頭全体を締め付けられるような頭痛が、ほぼ毎日続く状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。
締め付けられるような頭痛はどうして起こるの?
拍動感のない、頭全体が締め付けられるようなタイプの頭痛は、首や後頭部まわりの筋肉の緊張が関わると言われています(緊張型頭痛と呼ばれます)。頭が前に出た姿勢が続くと、頭の重さを支える後頭部から首の筋肉に負担が集まり、頭痛として感じられやすくなると考えられています。また、女性では月経周期にともなって頭痛の出やすさが変わることも知られています。
毎日のように続く頭痛では、痛みそのものへのケアに加えて、姿勢や作業環境、月経リズムなど「強まるきっかけ」を整理することが役立つと言われています。頭痛の頻度をメモしておくと、変化がわかりやすくなります。
横田 未帆頭痛が毎日続くと、「これが普通」と思って我慢してしまいますよね。どんなときに強まるのか、姿勢や月経リズムも含めてうかがいながら、頭痛の出にくい状態を目指して一緒に整えていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 拍動感はなく、頭全体が重い・締め付けられる感じがする
- デスクワークなど同じ姿勢の時間が長い
- 夕方以降に頭痛が強くなりやすい
- 月経前に頭痛が強くなる傾向がある
- 首こり・肩こりを伴う
ご自宅でできる工夫
頭痛と付き合う工夫として、次のようなことが知られています。
- 作業中は1時間に1回、立ち上がって首や肩を軽く動かす
- モニターの高さを見直し、頭が前に出にくい環境をつくる
- 蒸しタオルなどで首や目もとを温める
今までに経験のない強い頭痛が急に出たときは、ためらわずすぐに医療機関を受診してください。
こんなときは医療機関へ
頭痛の中には、急いで対応が必要なものがあります。次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 突然の、これまでに経験のない激しい頭痛
- 手足のしびれや麻痺、ろれつの回りにくさ、視野の異常を伴う
- 発熱や首の硬直を伴う
- 頭を打ったあとの頭痛
- 頭痛の頻度や強さがだんだん増していく
よくある質問
頭痛薬を飲み続けてもよいのでしょうか?
市販薬の使用回数が多い状態が続くと、かえって頭痛が起こりやすくなる場合があると言われています。使用頻度が多い方は、一度医療機関(頭痛外来など)にご相談ください。
肩こりからくる頭痛か、どう見分けるのですか?
正確な診断は医療機関で行うものです。施術では姿勢や筋肉の状態、頭痛の出方のパターンを手がかりに、負担が集まっている場所を確認していきます。
月経と頭痛は関係ありますか?
月経周期にともなうホルモンの変動が、頭痛の出やすさに関わることが知られています。周期と頭痛の記録をつけると、傾向の整理に役立ちます。
横田 未帆頭痛は「なくなったかどうか」だけでなく、頻度や強さ、薬に頼る回数の変化も大切な手がかりです。記録を取りながら、体と生活の両面から一緒に整えていきましょう。
この症状について、とんとん整骨院のスタッフが臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。
















毎日の頭痛は、それが当たり前になってしまい、我慢を重ねている方が少なくありません。この方は姿勢の崩れと月経周期の両方が関わっている様子だったので、その両面から施術を組み立てました。頻度が減り、「頭痛のない日」が増えていく経過をご一緒できた症例です。