じっとしていても痛んだ肩が施術を経て和らいできた例(40代男性)
主訴
2020年7月、何もしていなくても肩が痛み、お仕事中に腕を上げる動作でもズキズキとした痛みが出るようになったため、ご来院されました。
当院の評価
患者様への説明
腕を上げる、ものを取る、ものを持つといった動作で痛みが出る状態でした。腕の骨(上腕骨)が内側にねじれた位置になりやすく、その位置のまま動くことで肩関節に負担が集まっていた可能性がありました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】じっとしていても肩が痛む/腕を上げる・ものを取る・ものを持つ動作で疼痛 【検査】挙上や物品の操作で肩関節に疼痛が出現
身体機能評価
上腕骨の過剰な内旋位/肩甲骨周囲筋のアンバランス
判断
上腕骨が過剰に内側へねじれた位置で腕を使い続けることにより、肩関節にストレスが集まっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、腕の骨のねじれた位置が肩への負担につながっていると考えられました。肩甲骨まわりの筋肉をゆるめ、鍼の施術で緊張を和らげながら、肩を支えるインナーマッスルのトレーニングで安定させる方針で進めました。ご自宅でのセルフケアもお伝えしました。
専門的内容
【手技療法】肩甲骨周囲筋への押圧/【鍼施術】患部への刺鍼/【運動療法】肩関節インナーマッスルのトレーニング/【セルフケア】自宅でのケアを指導
施術の経過
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初期
初回から6回目までで、痛みの感じ方が半分以下になりました。
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中期
現場のお仕事で体を使う日が続くため、負担をためないよう施術のペースを保ちながら経過をみました。
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後期
現在は、隔週のメンテナンスで施術を継続しています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 5,940円
2回目以降の料金
施術 7,140円
通院の目安
施術回数
約20回
施術期間
約3ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「動かしていなくても痛む肩の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして動かしていないのに肩が痛むの?
肩関節は、腕の骨(上腕骨)が肩甲骨の受け皿に収まる構造をしています。腕の骨が内側にねじれた位置のまま生活していると、動かしていない時間にも関節まわりの組織に負担がかかり続けると言われています。とくに腕をよく使うお仕事では、ねじれた位置のまま力を使う場面が多く、負担が積み重なりやすいと考えられています。
動かしていないのに痛む肩では、痛む場所そのものだけでなく、腕の骨がどんな位置に収まっているか・肩甲骨がその動きを支えられているかに目を向けることが役立つと言われています。
二宮 寿己じっとしていても痛むと、休めても良くならないのではと不安になりますよね。腕の骨の位置や肩甲骨の状態は、ご自分では確かめにくいところです。どんな場面で痛みが強いかから、一緒に確かめていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 腕を使うお仕事や作業の時間が長い
- 気がつくと肩が内側に巻いた姿勢になっている
- 腕を上げるときに肩の前や外側にひっかかる感じがある
- 荷物を持つと肩の痛みが強くなる
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 作業の合間に、胸を開いて肩を後ろに回す時間をつくる
- 荷物はできるだけ体に近づけて持つ
- 痛みが落ち着いているときに、胸の前の筋肉をゆっくり伸ばす(反動をつけず、痛みのない範囲で)
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 転倒や強くぶつけたあとから痛みが続いている
- 安静にしていても強い痛みが続く、夜眠れないほど痛む
- 腕がまったく上がらない、力が入らない
- 腕や手のしびれ・感覚の鈍さを伴う
- 発熱や、肩の腫れ・熱感を伴う
よくある質問
動かさなければ、そのうち治まりますか?
安静で和らぐ場合もありますが、腕の骨の位置や肩甲骨の動きに背景がある場合、休むだけでは負担のかかる状態が変わらないことがあると言われています。痛みが続くときは、一度状態を確かめることをおすすめします。
仕事で腕を使うのはやめられません。施術と両立できますか?
お仕事を続けながら経過をみている方は多くいらっしゃいます。この症例の方も、現場のお仕事を続けながら施術のペースを保って経過をみています。負担のかかり方に合わせてご提案しますので、お仕事の内容をお聞かせください。
鍼の施術は肩の痛みにも使うのですか?
はい。筋肉の緊張が強い場合などに、手技とあわせて用いることがあります。状態に合わせて組み合わせをご提案しますので、初めての方もご相談ください。
二宮 寿己体を使うお仕事では、痛みが減ったあとも負担そのものは続きます。負担がたまりきる前に手当てをして、支える筋肉を保っておくことが、仕事を続けるための備えになると考えています。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。



















じっとしていても痛む肩は、腕の骨の位置のねじれによって肩関節への負担が続いているケースがあります。この方は現場のお仕事で体を使う場面が多く、肩甲骨まわりをゆるめて支える筋肉を鍛えることで、痛みの感じ方が半分以下になりました。お仕事の負担と付き合いながら、隔週のメンテナンスで良い状態の維持をめざしている症例です。