人を持ち上げた時に痛めた腰が施術を経て楽になった例(20代男性)
主訴
2025年7月、人を持ち上げた際に腰に痛みが出たため、ご来院されました。重いものを持つ場面で腰に痛みが出る状態でした。
当院の評価
患者様への説明
体を反らす動きで患部に痛みが出る状態でした。お尻の筋肉がうまく働きにくく伸びた状態にあり、太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)の硬さもみられました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】重いものを持ち上げる場面で腰に疼痛 【検査】体幹の伸展で患部に疼痛が出現
身体機能評価
殿筋群の筋出力低下・筋延長/大腿筋膜張筋の短縮
判断
お尻の筋肉の支えが弱く、太ももの外側の筋肉が硬いことで、持ち上げ動作の負担が腰に集まりやすくなっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、持ち上げ動作を支えるお尻の力が弱く、腰に負担が集まっていると考えられました。股関節まわりの筋肉のストレッチと物理療法で負担を和らげ、お尻のトレーニングで支える力を高める方針で進めました。ご自宅では太ももの外側のストレッチをお伝えしました。
専門的内容
【手技療法】股関節周囲筋のストレッチ/【物理療法】物理療法機器による施術/【運動療法】殿筋群・中殿筋のトレーニング/【セルフケア】大腿筋膜張筋のストレッチ指導
施術の経過
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初期
数回の施術で、痛みは落ち着いていきました。
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中期
日常で痛みを感じることはなくなりました。
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後期
現在は月2回のメンテナンス施術で、良い状態を保っています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円+物療 990円
2回目以降の料金
施術 8,400円+物療 990円
通院の目安
施術回数
約3〜5回
施術期間
約1ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「重いものを持ち上げたときに出る腰の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして持ち上げる動作で腰を痛めるの?
重いものを持ち上げるとき、本来は股関節とお尻の筋肉が大きな力を受け持つと言われています。お尻の筋肉がうまく働かず、股関節まわりの筋肉が硬いと、その分の力を腰が肩代わりすることになり、一度の大きな負荷で痛みにつながることがあると考えられています。とくに人を持ち上げる動作は、荷物と違って重心が動くため、体勢が崩れやすく負担が読みにくいのが特徴です。
持ち上げ動作で腰を痛めたときは、痛めた瞬間だけでなく、お尻や股関節がふだんから支えられていたかに目を向けることが、繰り返しにくさにつながると言われています。
中村 拓真持ち上げた瞬間に痛めると、また同じことが起きるのではと不安になりますよね。持ち上げ方の工夫とあわせて、支える側のお尻や股関節の状態を確かめていくと、対策が立てやすくなります。一緒にみていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 重いものや人を持ち上げる場面がある
- 体を反らすと腰がつまる感じがする
- お尻や太ももの外側が張りやすい
- 持ち上げるとき、膝を曲げずに腰から曲げる癖がある
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 持ち上げるときは、対象に体を近づけ、膝と股関節を曲げてから持ち上げる
- 持ち上げる前にひと呼吸おいて、お腹に軽く力を入れる
- 痛みが落ち着いてきたら、太ももの外側やお尻まわりをゆっくり伸ばす(反動をつけず、痛みのない範囲で)
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚へ広がる痛みやしびれを伴う
- 脚に力が入りにくい感じがある
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 排尿・排便のしにくさを伴う
- 発熱を伴う、痛みがどんどん強くなっていく
よくある質問
痛めた直後は、どう過ごせばよいですか?
強い痛みの直後の過ごし方は状態によって変わるため、一概には言えません。楽な姿勢で無理をせず、痛みが強い・広がる場合は早めにご相談ください。
若くても腰を痛めるのですか?
年齢に関わらず、支える筋肉の働きと負荷の大きさのバランスが崩れると痛めることがあると言われています。この症例の方も20代で、お尻の支えの弱さが背景にありました。
痛みが取れたあと、何をすればよいですか?
支える力を保つことが役立つと言われています。この症例の方は、お尻のトレーニングとご自宅でのストレッチを続けながら、月2回のメンテナンスで状態を保っています。
中村 拓真一度痛めた腰は、痛みが引いたあとの支えづくりまで進めておくと安心感が違います。持ち上げ方のコツも含めて、生活に合わせてご案内していきます。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。


















人を持ち上げるような大きな負荷は、お尻や股関節で支えきれない分がそのまま腰にきます。この方はお尻の支える力の弱さと太もも外側の硬さが背景にあり、股関節まわりの環境から立て直したことで、短い期間で痛みが落ち着きました。持ち上げる場面の多い方は、腰そのものよりお尻の支えに目を向けてみてください。