階段を降りると出る膝の内側の痛みに鍼灸院で施術とトレーニングを続けている例(50代女性)
主訴
2025年10月、膝の内側の痛みでご来院されました。階段を降りるときに膝の内側が痛み、日常の動きのなかで気になる状態が続いていました。
当院の評価
患者様への説明
お体を動かしながら確かめたところ、階段を降りる動きで膝の内側に痛みが出ました。足首を上に曲げる動き(背屈)に制限があり、股関節を外にひねる筋肉の力が弱くなっていました。あわせて、太ももの外側(大腿筋膜張筋)、太ももの裏側の内側(内側ハムストリングス)、ふくらはぎ(腓腹筋)が硬く張っており、これらが膝の内側への負担に影響していると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】階段を降りるときに膝の内側が痛む 【所見】階段降下時に疼痛出現、足関節背屈制限、股関節外旋筋の弱化
身体機能評価
足関節背屈制限/股関節外旋筋の弱化/大腿筋膜張筋・内側ハムストリングス・腓腹筋の過緊張
判断
足首の背屈制限と股関節外旋筋の弱化により、階段を降りる際に膝の内側へ負担が集まり、大腿筋膜張筋・内側ハムストリングス・腓腹筋の過緊張が痛みに影響していると考えました。張っている筋肉をゆるめることと、お尻の筋肉の力を取り戻すことを組み合わせる方針としました。
施術の様子
患者様への説明
硬く張っていた太ももの外側と裏側、ふくらはぎの筋肉をゆるめ、痛みの出ている膝の内側にはお灸を行いました。あわせて、お尻の筋肉(中殿筋・大殿筋)のトレーニングを行い、膝に負担が集まりにくい体の使い方を目指して進めました。
専門的内容
【手技・運動】大腿筋膜張筋・内側ハムストリングス・腓腹筋のリラクゼーション/中殿筋・大殿筋のトレーニング/【灸】疼痛部位への施灸
施術の経過
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初期
初回の施術後、階段を降りるときの痛みはほとんど気にならなくなったとのことでした。
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中期
週1回のペースで続けていましたが、次の施術までのあいだに痛みが少し戻ることを繰り返していました。
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後期
現在は、いまの状態を保つことを目的に、2週に1回のペースでメンテナンスを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
5,500円
2回目以降の料金
9,900円
通院の目安
施術回数
週1回ののち隔週へ移行し、約1年にわたり継続中
施術期間
週1回ペースで開始し、現在は2週に1回のメンテナンスで継続中(2025年10月から約1年)
ここでは、この症例の記録とは別に、「階段を降りるときに膝の内側が痛む状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして階段を降りるときだけ、膝の内側が痛むの?
階段を降りる動きでは、片脚で体重を受け止めながら膝をゆっくり曲げていきます。このとき足首が十分に曲がらないと膝が内側へ入りやすく、股関節を外へひねるお尻の筋肉の力が弱いと、それを支えきれずに膝の内側へ負担が集まると言われています。太ももの外側やふくらはぎの筋肉が硬くなっていると、この傾向はさらに強まると考えられています。膝の痛みでも、膝そのものだけを見ていては手がかりが見つからないことがあります。
階段を降りるときの膝の内側の痛みでは、足首の曲がりやすさと、お尻の筋肉が膝を支えられているかをあわせて確かめることが役立つと言われています。
横田 未帆施術のあとに軽くなっても、次までに少し戻ってしまう。そんな行き来があるのは、日々の階段や歩きで膝が使われ続けているからです。こもれびでは、ゆるめるだけでなくお尻の筋肉のトレーニングを組み合わせて、戻りにくい体づくりを一緒に進めています。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 階段を降りるときに膝の内側が痛む
- しゃがむと膝が内側に入りやすい
- 足首が硬く、しゃがむとかかとが浮きやすい
- 片脚で立つとふらつきやすい
- 太ももの外側やふくらはぎが張りやすい
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 壁に手をついて、ふくらはぎをゆっくり伸ばす
- 横向きに寝て、上の脚をゆっくり持ち上げるお尻の運動を行う
- 階段を降りるときは、つま先と膝の向きをそろえることを意識する
痛みやしびれが強いときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 膝が腫れて熱を持っている
- 膝が引っかかって曲げ伸ばしできない
- 転倒やひねったあとに痛みが出た
- 安静にしていてもズキズキ痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 脚に力が入らない、しびれを伴う
よくある質問
膝の痛みなのに、足首やお尻を見るのはなぜですか?
この症例では、足首の曲がりにくさと、股関節を外へひねるお尻の筋肉の弱さがあり、階段を降りるときに膝の内側へ負担が集まっていると考えました。膝の痛みでも、関わっている場所は膝だけとは限らないためです。
どのくらいで変わりましたか?
この症例の方は、初回の施術後に階段の痛みがほとんど気にならなくなりましたが、週1回のペースでは次の施術までに少し戻ることを繰り返しました。現在は状態を保つことを目的に、2週に1回で続けられています。経過には個人差があります。
お灸はどこに行いましたか?
この症例では、痛みの出ている膝の内側にお灸を行いました。あわせて、太ももやふくらはぎの硬くなった筋肉をゆるめ、お尻の筋肉のトレーニングを組み合わせています。
横田 未帆階段を降りる動きは毎日のことなので、戻りがあるのは自然なことです。足首とお尻から膝を支える力を少しずつ育てながら、無理のないペースで続けていきましょう。
この症状について、とんとん整骨院のスタッフが臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








初回の施術で階段の痛みはかなり軽くなりましたが、週1回のペースでは次の施術までに少し戻ることを繰り返す、という経過でした。この行き来をそのまま記録しています。膝そのものより、足首の動きにくさとお尻の筋肉の弱さが膝の内側へ負担を寄せていると考えており、ゆるめることとお尻のトレーニングを組み合わせています。いまの状態を保つことを目的に、隔週で続けています。