縄跳びの着地で痛めた腰の痛みが施術を経て楽になった例(40代男性)
主訴
2025年1月、腰の痛みでご来院されました(以前にもご来院いただいたことのある方です)。大縄跳びの着地のときに違和感があり、その翌日から腰の中央あたり(ベルトの少し上)に痛みが出始めたとのことでした。前かがみになる動きでも、体を反らす動きでも痛みが出る状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、前に曲げる動きと反らす動きの両方で腰に痛みが出ました。もも裏の筋肉(ハムストリングス)の硬さに加えて、ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)のこわばり、ももの前・股関節の前側の筋肉(大腿直筋・腸腰筋)やお尻の筋肉(中殿筋)の状態が、着地の衝撃と曲げ伸ばしの負担を腰へ集めていると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】大縄跳びの着地の翌日から腰部(L3付近)に痛み 【検査】前屈・後屈の両方向で疼痛誘発
身体機能評価
屈曲側=ハムストリングスの短縮/伸展側=大腿筋膜張筋の筋攣縮・中殿筋・大腿直筋の短縮・腸腰筋の問題
判断
跳ぶ・着地するという普段より大きな負担がかかった際に、股関節まわりの筋肉の硬さのぶんを腰が引き受け、曲げても反らしても痛む状態につながっていたと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
痛みの出ていた腰の筋肉には鍼の施術を行い、あわせて、もも裏・ももの外側・股関節の前側など、腰に負担を集めていたと考えられる筋肉をゆるめる手技を行いました。
専門的内容
【鍼】患部である起立筋部への刺鍼/【手技療法】ハムストリングス・大腿筋膜張筋・中殿筋・大腿直筋・腸腰筋へのアプローチ
施術の経過
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初期
2回目には痛みはほぼやわらいでいましたが、前かがみの動きでは痛みが残っている状態でした。
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中期
3回目には、サポーターなしだと若干の痛みは残るものの、痛み自体はほぼ気にならなくなってきました。
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後期
約1ヶ月後に再び大縄跳びをしても特に症状は出ず、通院を終了されました。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 4,400円+鍼 1,100円
2回目以降の料金
施術 4,400円
通院の目安
施術回数
全4回
施術期間
約1ヶ月半で通院を終了(再び跳んでも症状なし)
ここでは、この症例の記録とは別に、「跳ぶ・着地する動きのあとから出た、曲げても反らしても痛む腰の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして着地で腰を痛めるの?
着地の瞬間は、体重の何倍もの衝撃を足・股関節・腰で分担して受け止めると言われています。もも裏や股関節まわりの筋肉が硬いと、衝撃をやわらげる分担がうまく働かず、腰へ負担が集中しやすくなると考えられています。普段より大きな負荷がかかる行事や運動のあとに痛みが出るのは、このためと考えられます。
運動で痛めた腰では、痛む場所だけでなく、衝撃を分担するはずの股関節まわりの筋肉の状態をあわせて確かめることが役立つと言われています。
川口 流世お子さんの行事や地域のイベントで、久しぶりに全力で体を動かして腰を痛める方は意外と多いんです。痛みが引くのを待つだけでなく、なぜ腰に負担が集中したのかを確かめておくと、また同じ場面で楽しめる体に近づけます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 跳ぶ・着地する運動のあとから腰が痛い
- 前に曲げても反らしても痛みが出る
- もも裏や股関節まわりが硬いと感じる
- 久しぶりの運動で痛めた
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 痛みが強い時期は、跳ぶ・走るなどの衝撃の大きい動きを無理にくり返さない
- 痛みが落ち着いてきたら、もも裏や股関節の前側を軽く伸ばすストレッチを痛みのない範囲で行う
- 運動を再開するときは、軽い動きから段階的に強度を上げる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや力の入りにくさを伴う
- 安静にしていても痛みが強まり続けている
- 排尿・排便のコントロールがしづらい
- 転倒や衝突など、強い衝撃のあとの痛みが続いている
よくある質問
運動はいつから再開できますか?
状態によって異なりますが、この症例の方は約1ヶ月後に再び大縄跳びをしても症状が出ませんでした。動きの検査で状態を確かめながら、段階的な再開をご案内しています。
サポーターは使ったほうがいいですか?
痛みが強い時期の支えとしては役立つ場合があります。この症例でも途中まで使用されていましたが、最終的にはサポーターなしで跳べる状態を目指して施術を進めました。
患部に鍼をするのはなぜですか?
この症例では、痛みの出ていた腰の筋肉の緊張をやわらげる目的で患部への鍼を行い、あわせて負担を集めていた股関節まわりの筋肉への手技を組み合わせました。組み合わせはお一人おひとりの状態に応じてご提案しています。
川口 流世痛めた場面がはっきりしている腰の痛みは、負担のかかり方も確かめやすいものです。同じ動きをまた楽しめるところまで、一緒に進めていきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








運動で腰を痛めたとき、「もう跳ばないほうがいいのでは」と不安になる方は少なくありません。この方は前にも後ろにも曲げると痛む状態でしたが、患部への鍼とあわせて、負担を集めていた股関節まわりの筋肉へアプローチすることで経過は順調でした。約1ヶ月後に同じ大縄跳びをしても症状が出なかったことが、この症例のいちばんの確認になりました。