上を向くとつらい首肩のこりに鍼灸を続けている例(30代女性)
主訴
2026年6月、慢性的な首肩のこりでご来院されました。ときどき痛みも伴い、デスクワーク中心の生活で症状が長引いている状態でした。特に上を向く動作がつらいとのことでした。
当院の評価
患者様への説明
お体を動かしながら確かめたところ、首を後ろに反らす(上を向く)動きで痛みがみられました。姿勢の評価では、頭が肩より前に出た姿勢(頭部前方位)と、肩甲骨が外側に開いた状態がみられ、首の後ろ側へ負担が集まりやすい状態と考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】デスクワーク中心で首肩のこりが慢性化、上を向く動作がつらい 【所見】頸部後屈時に痛み、頭部前方位・肩甲骨外転
身体機能評価
頭部前方位/肩甲骨の外転/首の後ろ側への負担の集中
判断
頭が前に出た姿勢と肩甲骨の開きにより、首の後ろ側の筋肉が縮んだまま働き続け、上を向く動きでさらに詰まるような負担がかかっていたと考えました。
施術の様子
患者様への説明
こりや痛みを感じている部分への鍼に加えて、胸の前や首まわりの筋肉(小胸筋・前鋸筋・胸鎖乳突筋・後頭下筋群)をゆるめる施術を行いました。あわせて、肩甲骨を支える僧帽筋のトレーニングも組み合わせて、姿勢の側からも進めています。
専門的内容
【鍼】患部への刺鍼/【手技】小胸筋・前鋸筋・胸鎖乳突筋・後頭下筋群のリラクゼーション/【運動】僧帽筋のトレーニング
施術の経過
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初期
施術のたびに、こりと痛みは軽くなるとのことでした。
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中期
ただ、少し残った状態で日常の負担により戻ることを繰り返しており、ときどき寝違えのような症状が出ることもあります。
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後期
現在は隔週のペースでご来院を続けられています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
5,500円
2回目以降の料金
9,900円
通院の目安
施術回数
約6回を経て継続中
施術期間
隔週ペースで継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「上を向く動作でつらさが強まる、慢性的な首肩のこり」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして上を向くと首がつらいの?
頭が肩より前に出た姿勢では、首の後ろ側の筋肉が縮んだまま頭を支え続けることになると言われています。縮んで硬くなった筋肉は、上を向く動きでさらに縮められるため、詰まるような痛みやつらさが出やすいと考えられています。デスクワークで画面を見続ける生活では、この姿勢が定着しやすいと言われています。
上を向く動作のつらさでは、首そのものだけでなく、頭の位置と肩甲骨の開きをあわせて確かめることが役立つと言われています。
横田 未帆「マッサージに行っても数日で戻る」という方は多くいらっしゃいます。戻ること自体は自然なことなので、戻り幅がどう変わっていくかを一緒に確かめながら進めています。上を向くのがつらい、目薬がさしづらい、といった場面に心当たりのある方はご相談ください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 上を向く動作で首の後ろが詰まるようにつらい
- デスクワークなど画面を見る時間が長い
- こりがやわらいでも数日で戻ることを繰り返している
- ときどき寝違えのような症状が出る
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 画面の高さを目線に近づけ、頭が前に出る姿勢の時間を減らす
- 1時間に一度は席を立ち、首や肩を大きく動かす
- 湯船につかるなど、首肩まわりを温める習慣を持つ
痛みやしびれが強いときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 腕や手のしびれ・力の入りにくさを伴う
- 転倒や事故のあとから症状が出ている
- 発熱や強い頭痛を伴う
- 痛みが日ごとに強まり続けている
よくある質問
どのくらいで良くなりますか?
経過には個人差があります。この症例の方は、施術のたびに軽くなりつつ、日常の負担で戻ることを繰り返しながら隔週で続けられている段階です。良くなり方は一直線とは限らないため、数週間単位での変化を一緒に確かめながら進めています。
鍼は痛くありませんか?
髪の毛ほどの細さの鍼を使用し、状態に合わせて刺激の強さを調整しています。初めての方には、様子を確かめながら進めますのでご安心ください。
マッサージとはどう違うのですか?
こりを感じる場所をゆるめるだけでなく、姿勢の評価から「なぜ負担が集まるのか」を考えて、胸の前の筋肉や肩甲骨まわりまで含めてアプローチする点が異なります。この症例では僧帽筋のトレーニングも組み合わせています。
横田 未帆戻りを繰り返す時期は不安になりやすいものですが、体の使い方が変わっていく途中の段階でもあります。焦らず、一緒に経過を確かめながら進めていきましょう。
この症状について、とんとん整骨院のスタッフが臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








施術で楽になっても、デスクワークの毎日の中で少しずつ戻る。この行き来を繰り返しながら通われている段階の症例です。良くなった部分だけを切り取らず、戻りも含めた経過をそのまま記録しています。上を向く動作のつらさは頭の位置と肩甲骨の状態が関わっていると考えており、鍼でゆるめることと僧帽筋を育てることを並行して、戻り幅が小さくなっていくことを目指しています。