どの方向へ動かしても張っていた首から肩のこりが施術を経て楽になった例(20代男性)
主訴
2021年7月、首から肩にかけての張りでご来院されました。デスクワークが多く、1ヶ月半ほど前から張りが強くなってきたとのことでした。首をどの方向へ動かしても、首から肩にかけての張り感がある状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、特定の向きだけでなく、どの方向へ首を動かしても張り感がみられました。姿勢の評価では、肩甲骨が外側に開き、首が反った位置にある状態でした。肩甲骨を支える僧帽筋が伸ばされたまま働きが弱まり、代わりに首の後ろ側の筋肉が縮んで頑張り続けることで、首から肩の広い範囲に張りが出ていると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】デスクワーク中心で、1ヶ月半前から首肩の張りが増強 【検査】頸部の全方向の動きで首から肩にかけて張り感
身体機能評価
肩甲骨外転・頸椎伸展/僧帽筋の弱化・延長/頸部伸筋群の攣縮
判断
肩甲骨が外側に開いた姿勢で、肩甲骨を支える僧帽筋が伸ばされたまま働きにくくなり、そのぶん首の後ろ側の筋肉が縮んで支え続けることで、どの方向へ動かしても張る状態につながっていたと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
縮んで頑張り続けていた胸の前や首まわりの筋肉をゆるめる施術を行い、あわせて、伸ばされて働きが弱まっていた僧帽筋はトレーニングで支える力を育てる方針で進めました。
専門的内容
【手技療法】小胸筋・前鋸筋・肩甲挙筋・板状筋・頸部固有伸筋へのアプローチ/【運動療法】僧帽筋のトレーニング
施術の経過
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初期
2回目には、仕事が忙しい中でも張りや痛みがかなり減り、良い状態で過ごせるようになりました。
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中期
4回目には、張りを感じる場面がだいぶ減ってきました。
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後期
7回目にはほぼ症状を感じなくなり、全10回・約2ヶ月の経過となりました。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,480円
通院の目安
施術回数
全10回
施術期間
約2ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「特定の向きだけでなく、どの方向へ首を動かしても出る首から肩の張り感」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうしてどの方向へ動かしても張るの?
特定の動きだけで出る痛みは、その動きに関わる筋肉や関節に手がかりがあると言われています。一方、どの方向へ動かしても張る場合は、姿勢を支える筋肉が常に働きづめになっていることが背景にあると考えられています。肩甲骨が外側に開いた姿勢では、肩甲骨を支える僧帽筋が伸ばされたまま働きにくくなり、首の後ろ側の筋肉が縮んで支え続けるため、動く方向を問わず張りを感じやすいと言われています。
首から肩の張りでは、張っている筋肉をゆるめるだけでなく、なぜその筋肉が働きづめになるのか=肩甲骨を支える力の側を確かめることが役立つと言われています。
稲毛田 和磨デスクワークの張り感は「揉んでもらえば楽になる」と思われがちですが、支える力の側が変わらないと、同じ働きづめの状態に戻ってしまいます。若い方でも、姿勢の癖によっては張りが強く出ることがあります。マッサージで戻りを繰り返している方は、一度動きの検査を受けてみてください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- どの方向へ首を動かしても張り感がある
- デスクワークなど座って画面を見る時間が長い
- 揉んでもらうと楽になるが、すぐ戻る
- ここ1〜2ヶ月で張りが強くなってきた
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 1時間に一度は席を立ち、肩甲骨を後ろへ寄せる動きを数回行う
- 画面の高さを目線に近づけ、首が反った姿勢の時間を減らす
- 湯船につかるなど、首肩まわりを温める習慣を持つ
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 腕や手のしびれ・力の入りにくさを伴う
- 強い頭痛や発熱を伴う
- 転倒や事故のあとから症状が出ている
- 張りや痛みが日ごとに強まり続けている
よくある質問
若くても肩こりになるのですか?
なります。この症例の方は20代でしたが、デスクワーク中心の生活で肩甲骨が開いた姿勢が続き、支える筋肉の働きが弱まっていました。年齢よりも、姿勢と筋肉の働き方が関わっていると考えています。
どのくらいで良くなりますか?
経過には個人差があります。この症例では、2回目で張りや痛みがかなり減り、7回目でほぼ感じなくなり、全10回・約2ヶ月の経過でした。仕事を続けながらでも進められるよう、状態に合わせてご提案しています。
トレーニングはきついものですか?
この症例で行った僧帽筋のトレーニングは、肩甲骨を支える筋肉に的を絞った軽い負荷のものです。鍛えるというより「働き方を思い出してもらう」イメージで、無理のない範囲で進めています。
稲毛田 和磨張りをゆるめることと、支える力を育てること。この両方がそろうと、忙しい毎日の中でも状態は変わっていきます。デスクワークが続く方こそ、一緒に取り組んでいきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。











「どこを向いても張る」という首肩のこりは、特定の動きで痛むタイプと違って、原因がつかみにくく感じられるかもしれません。この方の場合は、肩甲骨が開いた姿勢で僧帽筋が伸ばされたまま弱まり、首の後ろの筋肉が代わりに支え続けていたことが背景にありました。ゆるめる施術と僧帽筋を育てるトレーニングを組み合わせることで、忙しい仕事を続けながらでも約2ヶ月で落ち着いた経過でした。