前かがみと朝がつらかった急な腰の痛みが施術を経て楽になった例(50代女性)
主訴
2022年4月、腰の痛みでご来院されました。前の週に、寝起きから少しずつ腰の症状が悪化してきたとのことで、きっかけは思い当たらないとのことでした。前かがみになるときの痛みが強く、特に朝の症状が強い状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、前かがみの動きで腰に痛みが出ました。もも裏の筋肉(ハムストリングス)が硬く、そのぶん股関節の動きに制限がかかり、前かがみのたびに腰が過剰に動いて代わりに負担を引き受けている状態と考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】前かがみで強い腰の痛み、朝の症状が特に強い(寝起きから日ごとに悪化) 【検査】前屈動作で腰部に疼痛、ハムストリングスの硬さ
身体機能評価
ハムストリングスの短縮/股関節屈曲の制限/腰部の過剰な代償運動
判断
もも裏の筋肉の硬さで股関節の動きが制限され、前かがみのたびに腰が代わりに大きく動いて負担が集まっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
硬さのあったもも裏の筋肉のストレッチで股関節の動きを取り戻し、あわせて腰を支える深部の筋肉(多裂筋)のトレーニングを行いました。ご自宅でもも裏のストレッチを続けていただくセルフケアを軸に進め、痛みをやわらげる目的で物理療法も組み合わせました。
専門的内容
【運動療法】ハムストリングスのストレッチ/多裂筋のトレーニング/セルフケアとしてハムストリングスのストレッチを指導/【物理療法】疼痛抑制を目的に実施
施術の経過
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初期
初回の施術後、少し寝返りが打てるようになりました。
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中期
2回目までの間、お伝えしたもも裏のストレッチを中心にセルフケアを続けていただき、急に出た腰の痛みは短い期間で落ち着きました。
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後期
現在は、再発予防のメンテナンスとして月1回の通院を続けられています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円+物理療法 990円
2回目以降の料金
施術 7,480円+物理療法 990円
通院の目安
施術回数
2回で落ち着き、月1回のメンテナンスへ
施術期間
改善後、月1回のメンテナンスを継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「きっかけなく始まり、朝や前かがみで強く出る腰の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして朝と前かがみで腰が痛むの?
前かがみは、本来は股関節が大きく曲がることで腰の負担が分散される動きと言われています。もも裏の筋肉が硬いと股関節が十分に曲がらず、そのぶん腰が過剰に丸まって負担を引き受けやすくなると考えられています。朝は寝ている間に筋肉がこわばり、起き上がりや洗顔の前かがみで症状が強く出る方が多いと言われています。
急に出た腰の痛みでも、腰そのものだけでなく、もも裏の硬さと股関節の動きの余裕を確かめることが、進め方を考えるうえで役立つと言われています。
鈴木 英二日ごとに強まる痛みは不安が大きいと思いますが、動きの検査で「どこの硬さが腰に負担を集めているか」がつかめると、ご自宅でできることも具体的になります。この症例の方のように、セルフケアが主役になるケースも少なくありません。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- きっかけがないのに腰の痛みが日ごとに強まってきた
- 朝の起き上がりや洗顔の前かがみがつらい
- もも裏が硬く、前屈で手が床に届きにくい
- 寝返りで腰に痛みが出る
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 痛みが落ち着いてきたら、もも裏を軽く伸ばすストレッチを痛みのない範囲で毎日続ける
- 朝の起き上がりは横向きから手をついてゆっくり起きる
- 洗顔などの前かがみでは、膝を軽く曲げて股関節から体を倒すことを意識する
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや力の入りにくさを伴う
- 安静にしていても痛みが強まり続けている
- 排尿・排便のコントロールがしづらい
- 発熱や、転倒・強くぶつけたあとの痛みを伴う
よくある質問
急な腰痛でも数回で落ち着きますか?
経過には個人差があります。この症例の方は、動きの検査で要因がはっきりしていたこともあり、2回目までに落ち着きました。ご自宅でのストレッチを毎日続けていただいたことも大きな要因です。
セルフケアだけでもよくなりますか?
状態によりますが、この症例ではどこを伸ばすべきかを検査で確かめたうえで、施術とセルフケアを組み合わせて進めました。やみくもに伸ばすより、要因に合わせたセルフケアのほうが続けやすく、変化も出やすいと考えています。
痛みがなくなったのに通院を続けるのはなぜですか?
この方の場合、痛みの背景にもも裏の硬さがありました。月1回のメンテナンスで状態を確かめながらセルフケアを続けることで、再発しにくい状態を目指しています。
鈴木 英二急な腰の痛みほど、要因がつかめれば短い期間で落ち着くこともあります。ご自宅でできることも含めて、一緒に進めていきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。







きっかけがないのに日ごとに強まる腰の痛みは、「何か悪いことが起きているのでは」と不安になりやすいものです。この方の場合、動きの検査でもも裏の硬さと股関節の動きの制限がはっきりしていたので、施術と同じくらいセルフケアのストレッチを大切にしていただきました。ご自身で毎日続けてくださったことが、短い期間で落ち着いた大きな理由だと感じています。