長く続いた膝の痛みが施術を経て動かしやすくなった例
主訴
患者様は看護師の仕事をされていて、令和1年5月頃に仕事中の痛みが強まり来院。 仕事中のしゃがみ動作で痛みがでる。歩行時に荷重をかけた時に痛み。患者様の肢位交換の際踏ん張るときに痛みがでる。階段の昇降時やしゃがむ動作などでも痛みがでる状態でした。日々の仕事負担も強く ご自宅では座って休みたくなり、長く座ると立ち上がりでも痛みが出て日常生活に支障が出ていました。 10年前に整形外科では“変形性膝関節症”と診断され、手術を薦められたが、仕事を休めなかったり、リハビリに自信がなく決断できず、いくつかの整骨院に通ってはみたが改善はせず、仕事中の痛みが強く出てきたため当院に来院されました。
当院の評価
患者様への説明
整形外科でのレントゲンやMRIの画像診断で変形性膝関節症との診断され さらに 大腿四頭筋力弱化 膝関節、屈伸動作時痛 触診 関節裂隙の狭小化がみられる 視診 膝関節アライメント異常 がみられることで変形性膝関節症の疑いが考えられる
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】 しゃがみ動作で膝が痛む 階段昇降時に痛みが出る 長時間歩行で痛みが出る 【解剖学的動診】 膝関節屈伸動作時痛
身体機能評価
足関節背屈制限・膝関節ねじれ・膝関節屈曲制限(90度未満) 大腿四頭筋の筋力低下(MMT低下) 半腱様筋・内転筋群・外側広筋・腓腹筋の緊張 膝関節アライメント異常・関節裂隙の狭小化
判断
大腿四頭筋弱化・膝関節アライメント異常・足関節背屈制限による膝への過剰な負担が主な原因である可能性があると判断しました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、足首の硬さと膝のねじれ、太ももの筋力低下で膝に負担が集中していました。足首・太ももまわりをゆるめ、膝を支える筋肉を使えるようにして膝の負担を減らす方針で進めました。
専門的内容
【手技療法】 半腱様筋・内転筋群・外側広筋・腓腹筋への施術 ハムストリングストレッチ 【運動療法】 内側広筋強化トレーニング 殿筋トレーニング 有酸素運動・軽筋トレ指導 【物理療法】 ハイボルト治療 【セルフケア指導】 ハムストリングのセルフストレッチ 作業負担軽減方法のレクチャー 休日のウォーキング・軽筋トレ指導
施術の経過
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初期
1回〜6回 歩行時痛(NRS)改善。就業中の疼痛も緩和。
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中期
7回〜10回 日常生活の疼痛軽減。調子のいい日はNRS3まで改善。
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後期
歩行時や階段での膝の痛みが落ち着いてきています。立ち仕事・しゃがみ動作の多い方のため、再発予防として足首の柔軟性と太ももの筋力づくりを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 500円 + 物理療法 1,650円
2回目以降の料金
施術 8,030円 + 物理療法 990円
通院の目安
施術回数
24回
施術期間
約3ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「長時間の歩行や階段の昇降で膝が痛む」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を見ていきます。
膝が痛くなるのはなぜ?
膝の痛みは、膝そのものに加えて、股関節や足首の動き、太ももの筋力とも関係すると言われています。立ち座りや階段で痛みが出る場合、膝に負担が集まりやすい体の使い方が影響していると考えられることもあり、膝の周囲まで含めて調べることが大切とされています。
膝の痛みは、膝の上下にある股関節と足首、太ももの筋力とつながっていることがあります。膝だけでなく、脚全体をどう使っているかを振り返ることが役立つとされています。
塩谷 健太膝の痛みがあると膝にばかり意識が向きがちですが、股関節や足首の動き、太ももの筋力までチェックすると、負担が膝に集中する背景が浮かんでくることがあります。膝そのもの以外に原因が潜んでいる場合もあるんです。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 階段の上り下りや立ち座りの動作で膝に痛みが出る
- 膝を曲げ伸ばししづらく、引っかかりを感じることがある
- 太ももの筋肉が細くなってきた・弱った感じがする
- 股関節や足首に硬さを感じる
自宅でできる工夫
セルフケアの一般的な例として、次のような工夫が知られています。
- 痛みが強くなる動作を一時的に控える
- 太ももの前の筋肉をゆっくり使う運動を無理のない範囲で行う
- 股関節や足首をやさしく動かして柔軟性を保つ
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
膝の症状の多くは負担の見直しで和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 膝が大きく腫れている、熱を持っている
- 膝に力が入らない、急にがくっと崩れる
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 発熱を伴う、または転倒など強くぶつけた後の痛み
よくある質問
膝が痛いときは、なるべく安静にした方がよいですか?
強い痛みや腫れが出ている時期には無理を控えますが、一般には太ももの筋力を保つことが膝によい影響を与えると言われています。痛くない範囲から少しずつ動かすことがすすめられる場合もあります。
痛いのは膝なのに、股関節や足首も診るのはなぜですか?
膝は股関節と足首のあいだにはさまれた関節で、上下の動きの影響が及びやすいと言われています。このため膝とあわせて脚全体を診ていきます。
変形を指摘されたのですが、動かすのはやめた方がよいですか?
適度な運動は、一般に膝にとってよい方向に働くと言われています。不安があるときは医療機関にご相談ください。
塩谷 健太歩くたびに膝がうずくと、外出の楽しみも減ってしまいますよね。どこに負担が集まっているのか脚全体から切り分けると、負担が和らぐケースもあります。気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








変形性膝関節症と診断された膝の痛みでも、足首の硬さや太ももの筋力低下といった負担の偏りを整えることで、楽になっていくことがあります。この方もその負担が集中していました。土台を整えたことが変化につながった症例です。