足の親指の付け根が急に激痛になるのはなぜ?痛風のサインと病院受診の目安

夜中に始まる親指の激痛には、名前がある

夜中や明け方に、足の親指の付け根が突然、触れないほど痛くなった。赤く腫れて、熱をもっている。この出方の痛みは、痛風(つうふう)の発作であることが多い症状です。数日〜2週間ほどで自然に引いていくため放置されがちですが、実は「引いてからが本番」の病気です。見分けのポイントと、病院受診の目安を解説します。

足の親指の付け根の痛みは、外反母趾や種子骨のトラブルなど、整骨院で対応できるものも多い場所です。ただ、その中に、血液の状態から来る関節の炎症、つまり痛風が混ざります。

痛風は関節の病気に見えて、本体は尿酸(にょうさん)という物質が体にたまりすぎる状態です。だから、痛みの治療だけでなく、体の中の治療が必要になります。ここが整骨院では対応できない理由であり、病院をおすすめする理由です。

痛風発作はどんな出方をするか

血液中の尿酸が多い状態が続くと、関節の中で尿酸が結晶になってたまります。この結晶に体の防御反応が起きたときが、痛風発作です。

典型的な出方には特徴があります。夜中から明け方にかけて突然始まる。足の親指の付け根が多い(足首や膝のこともあります)。赤く腫れて熱をもち、布団が触れるだけで痛い。そして、1〜2週間ほどで嘘のように引いていく。

外反母趾や種子骨の痛みは、靴や歩き方と連動してじわじわ痛むことが多いのに対して、痛風は「ある日突然の激痛と発赤・熱感」。この急激さが見分けの手がかりです。

まなぶ先生 まなぶ先生

「放っておいたら治ったので、病院には行っていない」という方、多いですよね。引いたなら、それで良いのでしょうか?

教子先生 教子先生

痛みが消えると、病気も終わった気がしてしまいますよね。健診で尿酸値を指摘されていても、痛くなければ放置している方は多そうです。

瀬谷崎 瀬谷崎

発作が引いても、尿酸がたまりやすい体の状態はそのままなんです。放置すると発作を繰り返しながら間隔が短くなり、関節が壊れたり、腎臓に負担がかかったりします。発作の痛み自体も、病院の薬で早く楽にできます。だから「引いたから終わり」ではなく、引いたあとにこそ内科や整形外科で尿酸値の治療につなげてほしい病気です。

病院で診てもらいたいサイン

次のような様子があるときは、痛風やその他の関節炎の可能性を考えて、医療機関(内科・整形外科)で診てもらってください。

  • 夜中や明け方に、関節の激痛が突然始まった
  • 足の親指の付け根(または足首・膝)が赤く腫れて、熱をもっている
  • 布団や靴下が触れるだけで痛い
  • 以前にも同じような発作があり、繰り返している
  • 健康診断で尿酸値が高いと言われたことがある
ここに注意

関節の腫れと熱に、発熱や寒気を伴うときは、痛風ではなく細菌による関節の感染(化膿性関節炎)のことがあります。これは急いで治療が必要な状態です。発熱を伴う関節の激痛は、その日のうちに医療機関へ。

とんとん整骨院では、こう切り分けています

とんとん整骨院・整体院では、親指の付け根や足首・膝の痛みのご相談で、始まり方(突然か・じわじわか)、赤みと熱感、発熱の有無、尿酸値の指摘歴をうかがいます。痛風や感染が疑われる急な発赤・熱感のある関節には施術は行わず、医療機関をご案内します。

一方、靴や歩き方と連動してじわじわ痛む外反母趾・種子骨・内反小趾などのトラブルは、私たちの出番です。足のアーチの支え方、靴の見直し、歩き方まで含めて対応します。また、痛風の治療が始まった方の、発作と関係ない体のケアも普段どおりお手伝いできます。

受診の目安

突然の激痛+赤い腫れ+熱感は医療機関へ(発熱を伴えばその日のうちに)。発作が引いたあとも、尿酸値の治療につなげるため一度受診を。靴や歩き方と連動するじわじわした痛みは、整骨院でご相談ください。

痛みが引いてからが、本当の治療の始まり

痛風の発作は自然に引きます。でも病気は続いています。激痛という分かりやすいサインをくれているうちに体の中の治療を始めれば、発作の繰り返しも、関節や腎臓へのダメージも避けやすくなります。あの痛みを「たまにある変な痛み」で終わらせないでください。

瀬谷崎 瀬谷崎

足の痛みのご相談では、始まり方を必ずうかがいます。「夜中に突然」「赤く腫れて熱い」と聞いたら、施術の前に受診をおすすめします。それは遠回りではなく、いちばん早く楽になる道だからです。発作歴のある方は、繰り返さないための生活の工夫も一緒に考えましょう。

参考にした情報

瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

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