天気の変化で強まりやすかった頭痛が施術を経て楽になった例(40代女性)
主訴
2025年10月、頭痛でご来院されました。数年前から続いており、天気の変化に影響される傾向を感じておられました。医療機関で画像検査(MRI検査)を受け、大きな異常は指摘されていません。症状が強いときはお薬を飲むこともある状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、頭痛そのものが動きで誘発されることはありませんでしたが、首を左へ倒す動きで首すじに伸ばされる感じがあり、首を横へ倒す動きに制限がみられました。姿勢の評価では、頭が前に出て、肩甲骨が外側に開いた状態で、首や肩甲骨まわりを支える筋肉が働きにくくなっていました。天気の変化は誘因のひとつと考えつつ、こちらで変えられる首と肩甲骨まわりの状態に取り組む方針としました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】天気の変化に伴い頭痛が強まる傾向。動作による誘発はなし 【検査】頸部の側屈に可動域制限、左側屈で頸部に伸長感がみられる
身体機能評価
僧帽筋の筋出力低下/小胸筋の短縮/頭部前方位・肩甲骨の過外転
判断
頭が前に出て肩甲骨が外側に開いた姿勢により、首の後ろや肩甲骨まわりの筋肉に負担がかかり続けていたことが、頭痛の出やすさの背景にあったと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、頭が前に出て肩甲骨が外側に開いた姿勢によって、首まわりの筋肉に負担が集まっていると考えられました。天気そのものは変えられないため、肩甲骨の動きを引き出し、首を支える筋肉が働ける状態をつくることを目的に施術を進めました。僧帽筋には、鎮痛も目的とした電気療法(ハイボルト)をあわせて行いました。
専門的内容
【手技療法】肩甲骨モビライゼーション、頸部伸筋群・肩甲骨外転筋群の筋緊張緩和/【物理療法】僧帽筋(中部・下部)への、鎮痛も目的とした電気療法(ハイボルト)
施術の経過
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初期
2回目には、頭痛が楽な状態になりました。
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中期
3回目以降は、頭痛が出る機会はあるものの、日常生活に影響なく過ごせるようになりました。
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後期
11回目以降からは、別で気になっていた膝のケアとあわせて、メンテナンスを継続中です。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 4,400円+物療 1,100円
2回目以降の料金
施術 4,600円〜6,900円+物療 1,100円
通院の目安
施術回数
約11回
施術期間
改善後、膝のケアとあわせてメンテナンスを継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「天気や気圧の変化のタイミングで強まりやすい頭痛」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして天気の変化で頭痛が強まるの?
気圧や天候の変化のときに頭痛を感じやすくなる方は少なくないと言われています。仕組みには解明されていない部分もありますが、首や肩甲骨まわりの筋肉の緊張や姿勢の崩れが重なっていると、頭痛の出やすさに関わると考えられています。天気そのものは変えられませんが、首や肩甲骨まわりの状態は変えることができます。誘因と体側の要因を分けて考えることが、手がかりになります。
天気の変化で強まる頭痛では、変えられない誘因(天気)と、変えられる要因(首や肩甲骨まわりの状態)を分けて確かめることが役立つと言われています。医療機関での評価を受けておくことも大切な前提です。
新谷 優樹「天気のせいだから仕方ない」と、何年も付き合っている方は多いです。ただ、同じ天気でも頭痛が出やすい時期と出にくい時期があるなら、体側の状態が関わっているかもしれません。首や肩甲骨まわりの状態から、一緒に確かめていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 天気が崩れる前後に頭痛が強まりやすい
- 首や肩のこりを一緒に感じることが多い
- 頭が前に出た姿勢や猫背を指摘されたことがある
- デスクワークやスマートフォンを見る時間が長い
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 長時間同じ姿勢を続けず、こまめに首や肩を動かす
- 胸の前をゆっくり伸ばして、肩が前に入った姿勢をゆるめる
- 湯船につかるなど、首肩まわりの緊張がゆるむ時間をつくる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- これまでに経験したことのない激しい頭痛が突然出た
- 手足のしびれ・力の入りにくさ、ろれつが回りにくい感じを伴う
- 発熱や首のこわばり、嘔吐を伴う
- 頭痛が日ごとに強くなっていく
- 頭を打ったあとから頭痛が続いている
よくある質問
検査で異常がないのに頭痛が続くのはなぜですか?
画像検査は、脳などの病気がないかを確かめる大切な手段です。異常がない場合でも、首や肩まわりの筋肉の緊張や姿勢の負担が、頭痛の出やすさに関わることがあると言われています。この症例の方も、検査を受けたうえで、首と肩甲骨まわりの状態に取り組みました。
薬を飲みながら通ってもよいのでしょうか?
お薬は医療機関や薬剤師の指示に沿って続けていただいて問題ありません。この症例の方も、症状が強いときはお薬を使いながら、あわせて体側の要因に取り組み、日常生活に影響しにくい状態へ変化していきました。
天気による頭痛は良くなるものですか?
天気そのものは変えられないため、誘因をなくすことはできません。ただ、この症例のように首や肩甲骨まわりの負担が重なっている場合は、そこに取り組むことで、頭痛が出ても日常生活への影響が小さい状態を目指せる場合があると考えられています。まずは今の状態を確かめることをおすすめします。
新谷 優樹天気のせいだと分かっていても、つらさは変わりません。変えられない誘因と付き合いながら、変えられる首や肩甲骨まわりの状態に手を入れていくことが、私たちにできることだと考えています。気になる方は一度ご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








天気の変化で強まる頭痛は、「天気のせいだから仕方ない」とあきらめてしまいがちです。ただ、天気は変えられなくても、首や肩甲骨まわりの状態は変えられます。この方は、頭が前に出て肩甲骨が開いた姿勢の負担が背景にあり、そこに取り組むことで、頭痛が出ても日常生活に影響しにくい状態へ変化していきました。医療機関での検査を受けたうえで気になる頭痛が続く方は、首や肩まわりの状態を確かめてみる価値があると考えています。