お客様の体を押すたびに出ていた前腕の痛みが施術を経て楽になった例(20代女性)
主訴
2026年5月、前腕の痛みでご来院されました。リラクゼーションサロンに勤め始めたばかりで、研修やお客様への施術、練習で体を押すたびに腕が痛み、仕事を続けるのがつらい状態でした。
当院の評価
患者様への説明
押す動きを確かめると、手のひらから前腕の内側にかけての筋肉(前腕屈筋群)が硬く張っていて、押さえると痛みが強まりました。勤め始めてから押す時間が急に増えたことで、前腕の筋肉に負担が集まった状態と考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】お客様の体を押すと前腕が痛む/研修や練習中にも痛む 【所見】押圧動作で疼痛誘発、前腕屈筋群の圧痛
身体機能評価
前腕屈筋群の緊張・圧痛/長時間の押圧作業による前腕屈筋群の負担集中
判断
勤め始めてから押圧作業の時間が急に増え、前腕屈筋群の使いすぎ(オーバーユース)で痛みが出ていると推測しました。押す動きそのものを止めるわけにはいかないため、張った筋肉をゆるめながら、負担が戻りにくいようにストレッチを組み合わせて進める方針としました。
施術の様子
患者様への説明
硬く張っていた前腕の内側の筋肉を手でていねいにゆるめ、あわせて鍼を使って深い部分の張りにも働きかけました。仕事で押す動きは続くため、前腕のストレッチをお伝えし、ご自宅や仕事の合間にも行っていただくようにしました。
専門的内容
【手技療法】前腕屈筋群への押圧/【鍼】前腕屈筋群への刺鍼/【運動療法】前腕屈筋群のストレッチ指導
施術の経過
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初期
2回目には、押すときの痛みが半分ほどに軽くなったとのことでした。
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中期
3回目には、仕事中に気になる場面がかなり減り、練習も続けられるようになりました。
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後期
週1回の施術を1か月続けたあとは隔週のメンテナンスに切り替え、現在は施術中もつらさが出ていないとのことです。全6回を経て、現在も隔週で継続して通っていただいています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円+鍼 2,200円
2回目以降の料金
施術 6,480円+鍼 2,200円
通院の目安
施術回数
6回(現在も隔週のメンテナンスで継続中)
施術期間
週1回を1か月続けたあと隔週へ切り替え、現在も隔週のメンテナンスで継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「お客様の体を押すなど、手で押す作業を続けると前腕が痛む状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして押す仕事で、前腕の内側が痛くなるの?
手で押す、握る動きは、手のひらから前腕の内側にかけての筋肉(前腕屈筋群)が担っています。押す時間が急に増えると、この筋肉に負担が集まり、硬く張って痛みが出やすいと考えられています。勤め始めや研修の時期は、慣れる前に押す量が一気に増えるため、負担が追いつかないことが少なくありません。
ゆるめるだけでは戻りやすい理由
仕事で押す動きは止められないため、張った筋肉をゆるめても、同じ使い方を続ければ負担はまた集まります。ゆるめることと、仕事の合間に伸ばして負担を逃がすことを組み合わせることで、戻りにくくなると言われています。
押し方や体の使い方も関わる
指先や前腕の力だけで押していると、前腕に負担が寄りやすくなります。肘を伸ばして体重を乗せるように押すと、前腕だけでなく肩や体幹で分担できると言われています。前腕の痛みが続くときは、押し方そのものを見直すことも一つの手がかりになります。
押す仕事で出る前腕の痛みは、張った筋肉をゆるめることに加えて、仕事の合間に伸ばす習慣と、体重を使った押し方で負担を分担することが、続けながら和らげていくうえで役立つと言われています。
二宮 寿己体を押す仕事を始めたばかりの時期は、腕の筋肉が慣れる前に押す量が増えるので、前腕に痛みが出やすくなります。仕事を休むわけにはいかない方が多いので、ゆるめることと、合間に伸ばして負担を逃がすことを組み合わせて進めていきましょう。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 手で押す、握る作業が続くと前腕の内側が張る、痛む
- 仕事を始めたばかり、または押す時間が急に増えた
- 手のひらや指に力が入りにくく感じることがある
- 肘を曲げたまま、指先や前腕の力で押すくせがある
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 仕事の合間に、手のひらを上に向けて肘を伸ばし、指先を反対の手で手前へ引いて前腕の内側を伸ばす
- 作業のあとに前腕をやさしくさすり、張りが残らないようにする
- 押すときは肘を伸ばし、体重を乗せるようにして、指先や前腕だけで力を出さないようにする
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 手や指のしびれ、感覚の違いが出てきた
- 手に力が入らず、物を落としやすくなった
- 腫れや熱感があり、安静にしていても痛みが続く
- 転倒や強い衝撃のあとに痛みが出た
- 数週間たっても痛みが強まり続けている
よくある質問
押す仕事で出る前腕の痛みは、何回くらいで変わりましたか?
この症例では、2回目には押すときの痛みが半分ほどに軽くなり、3回目には仕事中に気になる場面がかなり減りました。週1回を1か月続けたあとは隔週のメンテナンスに切り替え、現在は施術中もつらさが出ていないとのことです。経過には個人差があります。
手技のほかに鍼も使ったのはなぜですか?
この症例では、前腕の内側の筋肉が硬く張っていました。手でゆるめることに加えて、深い部分の張りには鍼を使って働きかけました。鍼の使い方は状態によって異なり、感じ方にも個人差があります。
仕事を休まずに続けても大丈夫でしたか?
この症例の方は、仕事を続けながら通われました。押す動きは止められないため、前腕のストレッチを仕事の合間にも行っていただき、負担が戻りにくいように進めました。痛みが強いときは無理をせず、状態にあわせて相談しながら進めています。
二宮 寿己体を押す仕事を始めて前腕が痛むときは、使いすぎの負担をどう減らすかを一緒に考えることで、続けながら和らげていく道が見えてきます。腕の痛みでお困りの方は、一度ご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。





勤め始めたばかりの時期は、押す時間が急に増えるぶん、前腕の筋肉に負担が集まりやすくなります。この症例の方も、押すたびに出ていた痛みが2回目で軽くなり、3回目には仕事中に気になる場面がかなり減りました。仕事で使い続ける腕なので、ゆるめるだけでなくストレッチを続けていただき、いまは隔週のメンテナンスで様子をみながら続けています。