尻もちのあとから背中や腰が痛いのはなぜ?高齢者の圧迫骨折と病院受診の目安
病院受診の目安
軽い尻もちでも、骨は折れていることがある
尻もちをついたあとから、背中や腰が痛い。歳のせいか、打ち身だろうと湿布で様子を見ている。そんな痛みの中に、椎体圧迫骨折(ついたいあっぱくこっせつ・背骨がつぶれる骨折)が隠れていることがあります。骨粗しょう症で骨がもろくなっていると、軽い尻もちやくしゃみでも起こり、はっきりしたきっかけなく折れる「いつのまにか骨折」もあります。病院で診てもらう目安を解説します。
高齢の方の背中や腰の痛みは、「歳のせい」「筋を痛めただけ」と受け止められがちです。ご本人が我慢強く、家族に心配をかけたくないと黙っているうちに、数週間たってから見つかることも少なくありません。
圧迫骨折は、早く見つけて適切に治療を始めるかどうかで、その後の背中の形や生活の質が変わってきます。だからこそ、疑うポイントを知っておく価値があります。
圧迫骨折はどんな骨折か
背骨は、椎体(ついたい)というブロックが積み重なってできています。骨粗しょう症で骨の中がスカスカになると、この椎体が上下からの力でつぶれるように折れることがあります。これが椎体圧迫骨折です。
丈夫な骨なら何でもない尻もち、くしゃみ、重い物を持ち上げる動作。骨がもろくなっていると、それだけで折れることがあります。さらに、きっかけを思い出せないまま折れている「いつのまにか骨折」も多く、背が縮む・背中が丸くなるという形で後から気づかれることもあります。
特徴的なのは、動き始めの痛みです。寝返り、起き上がり、立ち上がりの瞬間に強く痛み、じっと横になっていると楽になる。この出方は、筋肉の痛みと間違われやすいポイントでもあります。
まなぶ先生
教子先生
瀬谷崎
整形外科で診てもらいたいサイン
次のような様子があるときは、湿布で様子を見ずに、整形外科で診てもらってください。
- 尻もち・転倒・くしゃみ・重い物を持ったあとから、背中や腰が痛い
- 寝返り・起き上がり・立ち上がりの瞬間に強く痛む
- 数日たっても動き始めの痛みが引かない、悪化している
- 最近、背が縮んだ・背中が丸くなったと言われた
- 骨粗しょう症と言われている、またはステロイド薬を長く使っている
背中や腰の痛みに、脚のしびれや力の入りにくさ、尿の出にくさが重なったときは、つぶれた骨が神経を圧迫している可能性があります。様子を見ずに、すぐ医療機関を受診してください。
とんとん整骨院では、疑ったら先に病院をご案内します
とんとん整骨院・整体院では、高齢の方の急な背中・腰の痛みのご相談で、きっかけ、痛むタイミング(動き始めか・ずっとか)、骨粗しょう症の有無をうかがいます。圧迫骨折が疑われるときは、施術ではなく整形外科の受診を先にご案内します。骨折の確認と初期の固定は、病院にしかできない仕事だからです。
病院での治療が始まったあと、または骨折がないと確認されたあとの体づくりは、私たちの出番です。痛みをかばって落ちた筋力の回復、立ち座りの動作の工夫、そして次の転倒をふせぐバランスづくり。骨折を繰り返さない体づくりまで含めてお手伝いします。
尻もちやくしゃみのあとの背中・腰の痛み、動き始めの強い痛み、背が縮んだ気がする。これらがあれば整形外科へ。脚のしびれ・脱力・尿の変化はすぐ受診を。骨折の確認後のリハビリと転倒予防は、整骨院でご相談ください。
施術者向けには、圧迫骨折を疑う評価の視点をこちらで解説しています。
骨盤と下部肋骨の距離から何を読み取る?椎体圧迫骨折を疑う評価ポイント
「歳のせい」にする前に、一度だけ確かめる
圧迫骨折は、見つかれば治療の道筋がある骨折です。そして1か所折れると次も折れやすくなるため、骨粗しょう症の治療につなげる意味でも、最初の1本を見つけることが大切です。動き始めに強く痛む背中や腰は、「歳のせい」と片づけず、一度整形外科で確かめてください。
瀬谷崎
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