同業の先生の見学・施術体験は歓迎です。ただし、覆面での来院は困ります

名乗って来てもらえれば、オペレーションまで答えます

同業の先生の見学・施術体験は、事前にご一報いただければ歓迎です。普段どおりの問診・検査・施術をそのまま体験でき、オペレーションの質問にも答えます。名乗って見てもらう方がお互い得るものが多い。その理由と申し込みの流れまで書きました。

他院がどう問診して、どう検査を組み立てて、どう説明しているのか。同業なら一度は見てみたくなるものです。実際、患者として身分を伏せたまま受けに来られる先生も、この業界では昔からめずらしくありません。当院にもあります。見たい気持ちは、よく分かります。

当院の受け入れ方は単純で、事前に「同業です」と一言もらえれば、見学も施術体験も歓迎です。普段どおりの臨床をそのまま体験してもらい、聞かれればオペレーションまで答えます。隠れて受けるより名乗って見てもらう方が、持ち帰れるものがずっと多い。その理由と申し込みの流れを、この記事に書いておきます。

まなぶ先生まなぶ先生

他院がどう回っているか見たい気持ち自体は、正直よく分かるんですよね。僕も外の現場は気になります。

教子先生教子先生

ただ、症状を偽られると、問診から介入を組み立てる側は打つ手を失うのよね。担当した側の徒労感も大きいわ。

瀬谷崎瀬谷崎

見たい気持ちは僕らも通ってきた道なので否定しません。だからこそ、偽って受けるより名乗って見てもらう方が、お互い得るものが大きいという話をしたいんです。

なぜ分かるのか。問診と所見の整合を追う仕事だから

症状を偽った来院は、実のところ施術者側には分かります。自慢ではなく、臨床推論の性質の話です。評価というのは、生活背景・症状の経過・動診や徒手検査の所見、この3つの整合を追いかける作業です。いつから、どんな場面で、どの動きで痛むのか。その訴えと身体所見が噛み合うかを、質問と検査を重ねながら確かめていきます。

作られた症状は、この整合が取れません。訴えの細部を掘るほど生活背景とズレが広がり、疼痛誘発動作と徒手検査の反応もちぐはぐになります。再現痛を指標に原因の筋を絞り込む手順を日常的に回している現場ほど、入力の矛盾には敏感になります。

気づいたうえで、施術自体は普段どおり丁寧にやります。ただ、嘘の入力に対する出力を見ても、受けた側は「とんとんの普段」を持ち帰れません。お互いの時間がもったいない、というのが率直なところです。

覆面での来院で失われるもの

身分を隠した来院では、3つのものが失われます。

  • 評価の精度。生活背景が嘘だと、介入も治療計画も本来の形で組み立てられず、体験として受け取れる情報の質が下がる
  • 患者さんの予約枠。症状に困っている方が入れたはずの枠が一つ埋まり、担当者の稼働と売上にも影響する
  • 信頼関係。あとから同業と分かったとき、その先生と率直に技術の話をする入口が損なわれる

逆に言えば、事前にご一報いただくだけで、この3つは全部解消します。同業の方の見学・体験だと分かっていれば、こちらは枠の調整も説明の深さも、それに合わせて用意できます。

まなぶ先生まなぶ先生

同業と名乗ったら、警戒されて当たり障りのない対応をされる。そう思って隠す先生も多い気がします。

教子先生教子先生

実際は逆で、名乗ってもらった方が検査の意図や説明の組み立てまで踏み込んで話せるから、こちらもやりやすいのよね。

瀬谷崎瀬谷崎

隠して守れるほどのノウハウは、正直こちらにもありません。検査も説明も予約の回し方も、聞かれれば答えます。見せて減るものより、率直に話して増えるものの方が多いと考えています。

正面から来てもらえれば、普段どおりを全部見せます

当院は2020年から、同業の先生向けの「とんとん施術体験」を受け入れてきました。特別なデモをするわけではなく、普段患者さんにやっている問診・検査・施術・説明の過程を、そのまま体験してもらうだけです。それでも受けた先生から「勉強会のよう」という感想をいただいたことがあり、これは私たちにとってもうれしい出来事でした。

体験のあとは、質問があればオペレーションまで含めて答えます。問診の組み立て、検査の順序と意図、施術後の説明の仕方、予約の取り方や料金体系まで、隠す理由が特にありません。料金は通常の初回体験と同じ料金です。

見学・施術体験の申し込み方

  • 事前にお問い合わせフォームか電話で「同業で、見学(または施術体験)を希望」と一言添える
  • 希望の店舗と日時、あれば見たいテーマ(問診・検査・物療・オペレーションなど)を伝える
  • 当日は普段どおりの問診・検査・施術を体験。質問は途中でも、施術後にまとめてでも大丈夫
  • 料金と枠は通常の初回体験と同じ
お願い

ご連絡の際に身構える必要はありません。「同業です」と伝えていただくだけで、あとはこちらで調整します。症状を偽っての来院だけは、評価が成立せず患者さんの枠も埋めてしまうため、お控えください。

裏返せば、自分が他院を見に行くときの作法でもある

この話は、読んでくださっている先生が他院を見たいときにも、そのまま裏返せます。名乗って頼めば見せてくれる院は案外あります。断られたら、それはそれで一つの情報です。

覆面で持ち帰れるのは、表面に見える手順の断片だけです。名乗って聞けば、その手順を選んだ意図と設計まで聞けます。学びの深さが違うので、見たい院があるなら正面から連絡してみることをおすすめします。

見たいなら、名乗る。持ち帰れるものが変わります

同業の先生の見学・施術体験は、事前のご一報を条件に歓迎しています。普段どおりの臨床と、その裏側のオペレーションまで、聞かれれば答えます。偽って受けるより、名乗って見る。それだけで、お互いの時間が学びの時間に変わります。

瀬谷崎瀬谷崎

僕らも外の現場から学んで今があります。だから見たい気持ちは大歓迎です。体験なら体験で、しっかり対応します。必ず事前に伝えてください。それだけのお願いです。

瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

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