スマートフォンをよく使う方の頭痛を伴う首肩の張りへの鍼灸の例(50代女性)
主訴
2026年1月、首の後ろから肩にかけての張りと、頭痛を伴う肩こりでご来院されました。スマートフォンの使用時間が長く、在宅ワーク中心の生活で、同じ姿勢が続きやすい状態でした。
当院の評価
患者様への説明
頭が肩より前に出た姿勢(頭部前方位)がみられ、首から肩甲骨につながる筋肉(肩甲挙筋)の緊張と、首の動きの制限がありました。頭が前に出た姿勢で首の後ろの筋肉が働き続け、緊張が積み重なって張りと頭痛につながっていると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常】スマートフォンの使用や在宅ワークで、首の後ろから肩の張り・頭痛 【所見】頭部前方位、肩甲挙筋の緊張、頸椎可動域の制限
身体機能評価
頭部前方位の姿勢/肩甲挙筋の緊張/頸椎可動域の制限
判断
頭が前に出た姿勢で首の後ろの筋肉が働き続け、緊張が積み重なって、張りと頭痛につながっている状態と考えました。
施術の様子
患者様への説明
この方は、頭が前に出た姿勢による首の後ろの筋肉の緊張が、張りと頭痛につながっていると考えられました。風池(ふうち)というツボを中心に鍼を行い、首の動きを広げる施術もあわせて進めました。
専門的内容
【鍼・灸】風池を中心とした経穴への刺鍼/頸椎まわりの可動域改善を併用
施術の経過
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初期
初回の施術後、頭痛がやわらぎました。
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中期
2〜5回目は、繁忙期の長時間労働で張りが戻りやすい時期がありましたが、日常での座り方を意識されるようになってから、戻り方が緩やかになりました。
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後期
2ヶ月が経つころには頭痛の頻度が減って隔週のペースに、4ヶ月で月1回のメンテナンスへ移行しました。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
5,500円
2回目以降の料金
9,900円
通院の目安
施術回数
約5回のころから戻りが緩やかになり、その後も継続
施術期間
約4ヶ月で月1回のメンテナンスへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「スマートフォンの使用や在宅ワークで強まる、頭痛を伴う首肩の張り」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうしてスマートフォンで首の張りや頭痛まで出るの?
スマートフォンを見るときは、頭が肩より前に出た姿勢になりやすいと言われています。頭が前に出るほど、首の後ろの筋肉は頭を支えるために働き続けることになり、緊張が積み重なっていきます。首の後ろの緊張が強い状態が続くと、張りだけでなく、頭を締め付けられるような痛みとして感じられることもあると考えられています。在宅ワークでは通勤などの体を動かす時間も減るため、同じ姿勢の負担がより積み重なりやすい傾向があります。
頭痛を伴う首肩の張りでは、張っている場所そのものだけでなく、頭が肩より前に出ていないか・その姿勢が1日にどれだけ続いているかに目を向けることが役立つと言われています。
横田 未帆スマートフォンは手放せないものなので、「使い方が悪い」と我慢するのではなく、姿勢と体の状態の方から負担を減らしていきましょう。こもれびでは、ツボへの鍼で首まわりの緊張をゆるめながら、続けやすい姿勢の工夫を一緒に考えています。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、首の後ろに負担が積み重なりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- スマートフォンを見る時間が長い
- 在宅ワークなど、同じ姿勢で過ごす時間が長い
- 首肩の張りが強いときに頭痛も出やすい
- 気づくと頭が前に出た姿勢になっている
ご自宅でできる工夫
スマートフォンや在宅ワークとのつき合い方の工夫として、次のようなことが知られています。
- スマートフォンは目の高さに近づけて持ち、下を向く角度を減らす
- 作業の合間に、ゆっくり首や肩甲骨を動かす時間をつくる
- 椅子に深く腰かけて、頭が背骨の上に乗る座り方を意識する
強い痛みやしびれを伴うときは無理をせず、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
頭痛の背景に、治療が必要な病気が隠れていることもあります。次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- これまで経験したことのない強い頭痛が急に起きた
- 手足のしびれや力の入りにくさ、ろれつの回りにくさを伴う
- ものが二重に見える、視野の異常を伴う
- 発熱やうなじの強い張りを伴う
- 頭を打ったあとから痛みが続いている
よくある質問
頭痛にも鍼灸で対応できるのですか?
首や肩の筋肉の緊張と関係する頭痛については、緊張をゆるめる目的で鍼灸が用いられることがあると言われています。この症例の方も、首の後ろの緊張に着目して進める中で、頭痛の頻度が減っていきました。頭痛の種類によっては医療機関の受診が必要な場合もあるため、状態を確かめながら進めます。
スマートフォンをやめないと良くなりませんか?
使用をゼロにしなくても、持ち方や姿勢の工夫と、首まわりの緊張をゆるめることの両面から負担を減らしていくことは可能と言われています。この症例の方も、座り方の意識と施術を組み合わせて変化していきました。
忙しい時期に戻ってしまうのは仕方ないのでしょうか?
忙しさで戻ること自体は珍しくありません。大切なのは、戻り方が以前より緩やかになっているかどうかです。この症例の方も、繁忙期に戻りながらも、数ヶ月かけて頻度が減っていきました。
横田 未帆頭痛や首の張りは、我慢できてしまうぶん後回しにされがちです。頻度や戻り方の変化を一緒に確かめながら、生活に合わせた無理のないペースで進めていきます。
この症状について、とんとん整骨院のスタッフが臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。






スマートフォンの時間を急にゼロにするのは、現実的ではありません。この方は、施術で首まわりの緊張をゆるめることと並行して、日常の座り方を意識されるようになったことで、戻り方が緩やかになっていきました。頭痛の頻度という形で変化を確かめながら、月1回のメンテナンスまで進んだ症例です。