アキレス腱が痛いのはなぜ?かかとの後ろの痛みの対処の考え方
症状コラム
かかとの後ろ、アキレス腱の痛み
走るとアキレス腱が痛い、朝起きるとかかとの後ろがこわばる。アキレス腱炎かな、と思っていませんか。ただ安静にするだけでは長引くこともあり、少しずつ負荷をかけていくことが回復につながります。ここでは痛くなる理由・家でできること・受診の目安・よくある疑問までをまとめました。
ランニングやジャンプのあと、かかとの後ろのアキレス腱が痛む。運動の始めに痛くて、温まると楽になり、翌朝こわばる。走る方や中年以降の方に多い痛みです。まずは「なぜ痛くて、どうすればいいか」を見ていきます。
まなぶ先生
教子先生
瀬谷崎アキレス腱症って、どんな状態?
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐ太い腱です。走る・跳ぶの繰り返しで負担が積み重なると、腱が傷んで痛みやこわばりが出ます。かかとの少し上(腱の中央あたり)が痛むタイプと、かかとの骨への付け根が痛むタイプがあります。
運動の始めに痛み、温まると楽になり、運動後や翌朝にこわばる、というパターンが特徴です。名前に「炎」とつくこともありますが、強い炎症というより、使いすぎで腱が傷んだ状態と考えられています。
なぜ起きるのか
- 走る・跳ぶの繰り返し:とくに距離や強度を急に増やしたとき
- ふくらはぎの硬さ
- 硬い路面や、合わない靴
- 加齢による腱の変化
- 足の形やアライメント
おうちでできること
休むだけでなく、少しずつ負荷をかけて腱を強くしていくのが基本です。やりすぎず、痛みと相談しながら続けてください。
- かかと上げ運動:痛みの少ない範囲で、ゆっくりかかとを上げ下げする
- ふくらはぎを伸ばす:ただし付け根が痛むタイプは深く伸ばしすぎない
- 負荷を調整:走る距離や強度を落とす、急に増やさない
- 靴を見直す:クッションやかかとの高さを調整する
- 翌日に痛みを持ち越さない範囲で続ける
アキレス腱の痛みは、完全に休めるより、少しずつ負荷をかけるほうが回復につながります。運動中の軽い痛みは許容しつつ、翌日に強く残らない範囲で。改善まで時間がかかることが多いので、焦らず続けましょう。
こんなときは早めに相談を
急に「ふくらはぎを蹴られた」ような衝撃があった/つま先立ちができない/アキレス腱がへこんでいる/腫れが強い/数か月続いて改善しない。こうしたときは、自己流のケアを続けず、整形外科など医療機関にご相談ください。とくにつま先立ちができないときは、腱が切れている可能性があります。
よくある質問
Q. 安静にしていれば治りますか?
完全に休めるだけだと、かえって長引くことがあります。痛みの少ない範囲で少しずつ負荷をかけていくのが回復につながります。
Q. ストレッチはしたほうがいいですか?
ふくらはぎの柔軟性は役立ちますが、かかとの付け根が痛むタイプは深く伸ばすと悪化することがあります。痛みの出ない範囲で行いましょう。
Q. どれくらいで治りますか?
程度によりますが、改善まで数か月かかることもあります。焦らず、負荷を段階的に上げていくことが大切です。
Q. 走り続けてもいいですか?
痛みが強いときは距離や強度を落としましょう。翌日に痛みを持ち越さない範囲で、少しずつ戻していくのがおすすめです。
「休む」より「少しずつ負荷を」
アキレス腱症は、完全に休めるより、少しずつ負荷をかけて腱を強くしていくことが回復の近道になりやすい症状です。かかとの後ろの痛みが気になるときは、運動量や靴も含めて一度ご相談ください。
瀬谷崎













