子どもが足を引きずるのはなぜ?股関節の痛みと病院受診の目安

子どもの足の引きずりは、日数がものさしになる

子どもが急に足を引きずる、股関節や太ももを痛がる、歩きたがらない。多くは数日で自然に治る股関節の炎症ですが、中には早く見つけたい病気が混ざっていて、見分けのものさしは「発熱の有無」と「続く日数」です。子どもの跛行(はこう・足を引きずる歩き方)で、病院を受診する目安を解説します。

昨日まで元気に走っていた子が、朝から足を引きずっている。子育て中には割とよく起こる出来事で、心配になりますよね。

子どもの股関節まわりの痛みは、年齢によって起こりやすいものが変わるという特徴があります。そして、痛い場所を上手に言えないのが子どもです。「膝が痛い」と言っていて、実は股関節が原因ということもよくあります。

多くは数日で治る炎症。ただし例外がある

幼児〜小学校低学年の急な跛行でいちばん多いのは、単純性股関節炎(たんじゅんせいこかんせつえん)です。風邪のあとなどに股関節に軽い炎症が起き、痛がって引きずるものの、安静にしていれば数日〜1週間ほどで自然に治っていきます。

気をつけたい例外が3つあります。ひとつはペルテス病。股関節の骨(大腿骨頭)への血流が悪くなる病気で、4〜8歳ごろの男の子に多く、跛行が数週間単位でだらだら続きます。早く見つけて治療を始めるほど、骨の形を守りやすくなります。

もうひとつは大腿骨頭すべり症。10代の成長期に、太ももの骨の頭の部分がずれてくる病気で、体格のよいお子さんに多く、股関節ではなく膝や太ももの痛みとして出ることがあります。そして最後が、化膿性股関節炎。関節の中に細菌が入る緊急事態で、発熱と、脚に体重をかけられないほどの痛みが特徴です。

まなぶ先生 まなぶ先生

保護者の方から「成長痛ですよね」と聞かれることが多いです。成長痛と、受診したい痛みはどこで分けますか?

教子先生 教子先生

「夜は泣くほど痛がったのに、朝は平気で走っている」という話もよく聞きます。あれは心配ないパターンなんでしょうか。

瀬谷崎 瀬谷崎

いわゆる成長痛は、夕方から夜に痛がるけれど、昼間は元気で、歩き方も普通です。つまり跛行しないのが成長痛。逆に、昼間も足を引きずっている、歩きたがらない、抱っこばかりせがむ。これは成長痛ではなく、股関節や脚のどこかに実際の問題があるサインとして見ます。「引きずっているかどうか」が、いちばん分かりやすい分かれ目です。

整形外科で診てもらいたいサイン

次のような様子があるときは、整形外科(小児も診る整形外科)で診てもらってください。

  • 足を引きずる状態が1週間以上続いている、または繰り返している
  • 股関節だけでなく、膝や太ももを痛がるのに膝には腫れがない(10代はとくに)
  • じっとしていても痛がる、夜中に痛みで起きる
  • 脚の動かせる範囲が明らかに狭い(あぐらや靴下はきを嫌がる)
  • 体重が乗せられず、けんけんやつま先立ちができない
その日のうちに受診を

発熱があり、脚に体重をかけられないほど痛がるときは、化膿性股関節炎の可能性があります。関節が壊れる前の治療が必要な緊急の状態なので、夜間でも救急を含めてその日のうちに医療機関へ。

とんとん整骨院では、年齢と経過で見ています

とんとん整骨院・整体院では、お子さんの跛行のご相談で、年齢、発熱の有無、続いている日数、痛がる場所と時間帯をうかがいます。上のサインに当てはまるときは、施術ではなく整形外科での画像検査をご案内します。ペルテス病や大腿骨頭すべり症は、レントゲンやMRI(エムアールアイ・磁気共鳴画像)でしか確認できないからです。

検査で問題がないと確認されたあとの、体の使い方や運動との付き合い方、スポーツをしているお子さんの負荷の調整は、私たちがお手伝いできる部分です。

受診の目安

発熱+体重をかけられない痛みはその日のうちに。1週間以上続く・繰り返す跛行、10代の膝や太ももの痛み+引きずり、夜間痛は整形外科へ。数日で自然に引いた軽い跛行は、その後の様子見で大丈夫なことが多い症状です。

「膝が痛い」の言葉のまま、受け取らない

子どもの股関節の病気は、膝や太ももの痛みの顔をしてやってくることがあります。痛がる場所だけでなく、歩き方・日数・発熱で見る。この3つのものさしを知っておくだけで、早く見つけられる病気があります。

瀬谷崎 瀬谷崎

お子さんの歩き方の動画をスマホで撮っておくと、受診のときにとても役立ちます。診察室では緊張して普通に歩いてしまう子が多いからです。判断に迷うときは、動画を持ってご相談いただければ、受診の要否も一緒に考えます。

瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

読みもの

症例カンファレンス

症状コラム

施術・検査ガイド

とんとんブログ

電話
タップで電話がかかります
LINE
24時間予約受付中
東武練馬店
ときわ台店
下板橋店
南浦和店