子どもがかかとを痛がるのはなぜ?セーバー病の対処と病院受診の目安
病院受診の目安
成長期のかかとの痛みは、量の調整で付き合える
サッカーや陸上、バスケをしている小学生から中学生のお子さんが、練習のあとにかかとを痛がる。成長期に多いセーバー病(踵骨骨端症・しょうこつこったんしょう)は、多くが成長とともに落ち着いていく痛みです。ただ、中には骨折や別の病気が隠れていることがあり、見分けのポイントがあります。家でできる対処と、整形外科で診てもらう目安を解説します。
運動のあとにかかとが痛い、朝の歩き始めにつま先立ちで歩く。成長期のお子さんのかかとの痛みは、スポーツをしている子にとても多い症状です。
保護者の方の受け止め方は、「成長痛だから放っておけばいい」と「何か大きな病気だったらどうしよう」の両極端に分かれがちです。実際はその間に、ちょうどよい付き合い方があります。
この記事の要点(タップで開く)
運動の後半や翌朝にかかとが痛み、休むと軽くなるのは、成長期に多いセーバー病(踵骨骨端症・しょうこつこったんしょう)の典型的な出方で、骨の成長が完成すれば終わりが来る痛みです。ただし、運動と関係なく痛むなど典型から外れるときは、骨折や別の病気の可能性があり、整形外科での確認が先になります。
- 休んでいても痛い、夜も痛がる(運動と関係なく痛む)
- かかとの一点だけが強く痛む、赤く腫れて熱をもっている
- 片脚に体重をかけられない、引きずる歩き方が数日続いている
- 発熱やだるさなど、体全体の症状を伴う
- 転んだあとの急な痛み、休ませても数週間よくならない・悪化している
子どもは痛みをうまく言葉にできないことがあります。歩き方の変化に気づいたら、早めに整形外科で確かめてください。
セーバー病はどんな状態か
成長期の子どものかかとの骨には、骨端核(こったんかく)という成長途中の軟らかい部分があります。ここに、アキレス腱が引っぱる力と、走る・跳ぶときの着地の衝撃が繰り返し加わって痛みが出るのが、セーバー病です。8〜12歳ごろの、スポーツをする子どもに多くみられます。
特徴は、運動と痛みの関係がはっきりしていることです。練習の後半や翌朝に痛み、休むと軽くなる。かかとの骨の後ろ寄りを両側からつまむと痛がる。こうした出方なら、典型的なセーバー病の経過です。
大切なのは、これが「骨の成長が完成すれば終わりが来る痛み」だということです。完全にスポーツをやめる必要はないことが多く、痛みの強さに合わせて運動量を調整しながら付き合っていきます。
まなぶ先生
教子先生
瀬谷崎
整形外科で診てもらいたいサイン
次のような様子があるときは、セーバー病と思い込まず、整形外科で診てもらってください。
- 休んでいても痛い、夜も痛がる(運動と関係なく痛む)
- かかとの一点だけが強く痛む、赤く腫れて熱をもっている
- 片脚に体重をかけられない、引きずる歩き方が数日続いている
- 発熱やだるさなど、体全体の症状を伴う
- 転んだ・高いところから飛び降りたあとから、急に痛みが出た
- 休ませても数週間よくならない、むしろ悪化している
子どもは痛みをうまく言葉にできず、「歩き方がおかしい」「運動を嫌がる」という形でサインを出すことがあります。発熱を伴う脚の痛みや、体重をかけられない状態は、早めに医療機関で確認してください。
家でできること、とんとんでできること
典型的なセーバー病であれば、まず運動量の調整です。痛みが強い週は練習の量や着地の多いメニューを減らし、落ち着いたら段階的に戻します。運動後に痛むときは、かかとを10分ほど冷やすのも助けになります。
あわせて、ふくらはぎとアキレス腱まわりの柔軟性づくりが大切です。成長期は骨が先に伸びて筋肉が追いつかず、かかとへの引っぱりが強くなりがちだからです。かかとのクッション性のあるインソールや靴の見直しも役に立つことがあります。
とんとん整骨院・整体院では、かかとの痛み方の確認と合わせて、ふくらはぎの硬さ、足首の動き、着地の仕方まで見ていきます。上に挙げたサインが疑われるときは、施術の前に整形外科での確認をご案内します。
運動と関係なく痛む・夜も痛い・一点の強い痛みや腫れ・発熱・体重をかけられない・外傷後の急な痛み・数週間よくならない。これらがあれば整形外科へ。典型的な運動後のかかとの痛みは、運動量の調整と柔軟性づくりからご相談ください。
施術者向けには、疲労骨折との見分けの視点をこちらで解説しています。
セーバー病(踵骨骨端症)を評価する。成長期の踵部痛と疲労骨折の鑑別、負荷管理
終わりのある痛みだからこそ、上手に付き合う
セーバー病は、骨の成長が完成すれば終わりが来る痛みです。だからこそ、痛みを我慢して悪化させることも、怖がって運動をやめてしまうことも、どちらももったいない。典型的な出方かどうかを確かめて、量を調整しながらスポーツを続ける。それがこの痛みとのいちばん良い付き合い方です。
瀬谷崎





