手術跡がチクチク・ピリピリ痛むのはなぜ?いつまで続くかと病院受診の目安
病院受診の目安
傷が閉じたあとも、神経は治りかけの途中
手術跡がチクチク、ピリピリ痛む。傷はきれいにふさがっているのに、ふとした瞬間に針で刺すような感覚が走る。これはいつまで続くのか、放っておいて大丈夫なのか。手術のあとによくあるこの感覚の理由と、家でできる工夫、病院に相談した方がよいサインをやさしく解説します。
手術の傷そのものは、多くの場合数週間でふさがります。それなのに、数ヶ月たってもチクチク・ピリピリした感覚が残るのはなぜか。実はこれ、傷の表面ではなく、皮膚の下で起きていることが理由です。
手術跡がチクチク・ピリピリする2つの理由
1つめは、神経の治りかけです。皮膚には細かい神経が網の目のように走っていて、手術で皮膚を切ると、この細い神経も一緒に切れます。切れた神経は時間をかけて少しずつ伸び直しますが、その治りかけの神経はとても敏感で、チクチク・ピリピリ・ビリッとした感覚を出しやすいのです。触れていないのに電気が走る感じがするのも、この時期によくあります。
2つめは、傷あとの突っ張りです。傷は瘢痕(はんこん)という少し硬い組織になって治ります。硬くなった部分はまわりの皮膚より伸びにくいため、体を動かしたときに引っ張られて、ズキッ・チクッとした痛みが出ることがあります。
どちらも、治る過程で起きている変化です。冷えや天気、衣類のこすれで強くなったり弱くなったり波があるのも、この時期の特徴です。
まなぶ先生
教子先生
瀬谷崎いつまで続く?
個人差が大きい前提でお伝えすると、チクチク・ピリピリした感覚は数ヶ月かけて少しずつ間隔が空き、軽くなっていく方が多いです。傷あとの赤みや硬さが落ち着くのはおおむね半年から1年ほどと言われ、感覚の違和感がそれより長く、波を打ちながら残る方もいます。
目安にしたいのは「方向」です。強さや頻度が少しずつでも減っているなら、治る方向に進んでいると考えられます。逆に、時間がたつほど強くなる・広がる場合は、後で挙げるサインに当てはまらないか確認してください。
家でできる工夫
- 保湿する。乾燥した傷あとは敏感になりやすいため、クリームなどでやさしく保湿します
- こすれ・締め付けを減らす。ベルトや下着の縁が当たる位置を調整するだけで楽になることがあります
- 冷やしすぎない。冷えで感覚が強く出る方は、腹巻きなどで温度を保ちます
- 体は動かせる範囲で動かす。かばって動かさないでいると、まわりの筋肉が固まって別の痛みの原因になります
傷あとへのマッサージやテープは、手術の内容によって適否が分かれます。始める前に、手術を受けた病院で確認しておくと安心です。
病院に相談したいサイン
こんなときは手術を受けた病院・形成外科へ
- 傷あとに赤み・腫れ・熱っぽさが出てきた、膿や汁が出る
- 痛みが日ごとに強くなっている、範囲が広がっている
- 傷あとが赤く盛り上がり、元の傷より広がってきた(ケロイドや肥厚性瘢痕の可能性)
- 発熱を伴う
- ピリピリした痛みの場所に発疹や水ぶくれが出てきた(皮膚科へ)
特に赤み・熱っぽさ・膿は、細菌が入り込んでいるサインのことがあります。様子を見ずに、早めに受けた病院へ連絡してください。
整骨院でできること
傷あとそのものへの処置は、手術を受けた病院や形成外科の領域です。一方で、手術のあとには「傷をかばった動き方のクセ」が残ることがよくあります。お腹の手術のあとに体を丸めて歩くクセがつき、腰や背中が痛くなる、といった具合です。
当院では、主治医の確認がとれた範囲で、かばって固まった筋肉や動き方のクセへのアプローチを行っています。「傷は問題ないと言われたけれど、あれから体のあちこちが重い」という相談も歓迎です。
瀬谷崎この記事は一般的な情報提供です。症状の出方には個人差があります。手術後の症状で気になることがあるときは、まず手術を受けた医療機関にご相談ください。





