噛みしめをともなう首肩こりに、鍼灸で向き合った例(個人差あり)
主訴
学生時代から肩こりの自覚があり、ここ半年ほど仕事の忙しさが増したことで症状が強くなってご来院されました。動いたときの痛みはなく、お仕事中やお仕事の後の休息時に肩こりを感じる状態でした。噛みしめのクセや、イライラ・ストレスが増えた自覚もあったとのことです。
当院の評価
患者様への説明
動作による痛みはありませんでしたが、頭が前に出た姿勢と肩甲骨が外に開いた状態がみられ、首肩まわりの筋肉に負担が偏っていた可能性が考えられました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】仕事中・休息時の肩こり(動作時の痛みなし) 【姿勢評価】頭部前方位・肩甲骨外転位
身体機能評価
頸部伸筋群・後頭下筋・僧帽筋の硬さ/咬筋・側頭筋の緊張/胸郭の動きの低下
判断
頭が前に出た姿勢と肩甲骨の開き、噛みしめによる咀嚼筋の緊張が重なり、首肩への負担につながっていたと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
首肩まわりや、噛みしめで緊張しやすい筋肉に鍼でアプローチし、あわせて胸郭が動きやすくなるよう調整しました。気持ちの張りつめも背景にあったため、全身の調子も意識して施術しました。
専門的内容
【鍼】頸部伸筋群・後頭下筋・僧帽筋の硬結部・咬筋・側頭筋への刺鍼/胸郭の可動域拡大を目的としたアプローチ/東洋医学的な視点での経穴も使用
施術の経過
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初期
初回後に肩のこりが軽くなり、身体の力が抜けるような変化を感じられたとのことでした。
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中期
2〜4回目は多少の戻りはあるものの、はじめと比べて身体の張りつめが楽になってきた実感があったとのことです。
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後期
週1回のペースで1ヶ月半ほど続けたころ、肩こりが気にならない日が増えてきたため、隔週、その後は月1回のペースへと移行し、現在はメンテナンスを続けています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
ー
2回目以降の料金
ー
通院の目安
施術回数
ー
施術期間
約4ヶ月
ここでは、この症例の記録とは別に、「噛みしめのクセがあり、首肩のこりが続く」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を整理します。あくまで一般的な情報で、症状の感じ方や経過には個人差があります。
噛みしめがあると首肩がこりやすいのはなぜ?
無意識の噛みしめや食いしばりがあると、あごを動かす筋肉(咬筋・側頭筋)が緊張し、首や肩の筋肉とも連動して負担が広がりやすいと言われています。さらに、頭が前に出た姿勢や、忙しさによる気の張りつめが重なると、首肩のこりが続きやすいと考えられています。
首肩のこりは、首肩そのものだけでなく、噛みしめ(あごの筋肉)や姿勢、気持ちの張りつめがいくつも重なって続くことがあります。こりをほぐすだけでなく、背景にあるクセまで含めて見直すことが役立つと考えられています。
横田 未帆首肩のこりが続く方の中には、無意識の噛みしめが重なっていることがあります。あごや首肩の緊張、姿勢、気持ちの張りつめまで含めて、全身のバランスを見ながら整えていきます。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が気になりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 気づくと歯を噛みしめている・食いしばっている
- あごや、こめかみのあたりが疲れる・だるい
- 仕事が忙しい時期に首肩のこりが強くなる
- 頭が前に出た姿勢になりやすいと言われる
- こりに加えて、気持ちの張りつめや寝つきの悪さを感じる
ご自宅でできる工夫
一般的なセルフケアとして、次のような工夫が知られています。
- 日中、上下の歯が触れていないか時々確認し、力を抜く
- こめかみやあごのまわりをやさしくゆるめる
- 30分〜1時間に一度、姿勢を変えて首肩を軽く動かす
- 深い呼吸でひと息つく時間をつくる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
首肩のこりの多くは姿勢やクセの工夫で和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関や歯科などにご相談ください。
- 腕や手にしびれ・力の入りにくさがある
- 口が開けにくい、あごを動かすと強く痛む
- 強い頭痛やめまい、吐き気を伴う
- 安静にしていても強く痛む、急に強くなった痛み
よくある質問
噛みしめは自分では気づきにくいのですが?
日中は無意識のことが多いと言われています。上下の歯が触れていないか時々確認するだけでも気づきやすくなるとされています。気になるときは歯科で相談されることもあります。
肩こりなのに、あごや姿勢も診るのはなぜですか?
首肩のこりは、あごの筋肉の緊張や頭の位置と関わっている場合があると言われています。そのため首肩だけでなく、背景にあるクセもあわせて確認します。
忙しい時期だけこりが強くなるのは気のせいですか?
気の張りつめが続くと体の力が抜けにくくなり、こりを感じやすくなると言われることがあります。休息や呼吸の工夫もあわせて見直すことが役立つとされています。
横田 未帆がんばり続けていると、こりも噛みしめも当たり前になってしまいがちです。我慢が続くときは無理せず、一度ご相談くださいね。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

















肩こりは、首肩そのものだけでなく、姿勢や噛みしめ、気持ちの張りつめなど、いくつかの背景が重なって続くことがあります。この方も姿勢や咀嚼筋の緊張がからんでいました。お身体の状態を整理しながら、無理のないペースで進めました。