ひどい日は頭痛につながっていた首と肩の痛みが施術を経て楽になった例(40代女性)
主訴
2025年7月、首と肩の痛みでご来院されました。5〜6年前から肩こりを強く感じており、デスクワークが続くと痛みが出て、ひどいときには頭痛につながることもある状態でした。お風呂に入るなど温めると、一時的に楽になる傾向がありました。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、首を前に倒す動きと左右に倒す動きで張りがみられました。肩甲骨が外側へ開いた位置になり、頭が前へ出た姿勢が続くことで、首から肩の筋肉が引き伸ばされたまま働き続け、負担が集まりやすくなっていたと考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】デスクワークが続くと頸部から肩に疼痛(増悪時は頭痛を伴う) 【検査】頸部屈曲・両側屈で張り
身体機能評価
肩甲骨外転症候群/頸部屈曲症候群
判断
肩甲骨が外側へ開き、頭部が前方へ出た姿勢が続くことで、首から肩の筋肉に負担が集まりやすくなっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
この方は、胸の前や首の前側の筋肉の硬さで肩甲骨が外側へ引かれ、首から肩の筋肉が常に引き伸ばされて働き続けている状態と考えられました。まず胸まわり・首まわりの硬さのある筋肉をゆるめ、あわせて肩甲骨を支える筋肉のトレーニングで、負担の集まりにくい姿勢をつくる方針で進めました。
専門的内容
【手技療法】小胸筋・前鋸筋・斜角筋・胸鎖乳突筋へのアプローチ/【運動療法】僧帽筋のトレーニング
施術の経過
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初期
2回目には、肩こりはあるものの程度が下がり、頭痛も出ませんでした。
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中期
5回目には痛みが減り、張り感が残る状態になりました。
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後期
6回目以降は、トレーニングやストレッチの効果もみられるようになり、2週間に1回のペースへ移行しました。全9回の施術を行いました。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
3,740円
2回目以降の料金
6,480円
通院の目安
施術回数
約9回
施術期間
6回目以降、2週間に1回のペースへ移行
ここでは、この症例の記録とは別に、「デスクワークが続くと強まる首と肩の痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして肩こりがひどいと頭痛につながるの?
デスクワークでは、腕を前に出した姿勢が長く続くため、肩甲骨が外側へ開き、頭が前へ出た姿勢になりやすいと言われています。頭を支える首から肩の筋肉が引き伸ばされたまま働き続けると、負担が積み重なり、その緊張が頭のまわりの筋肉へ波及して、頭痛として感じられることがあると考えられています。温めると一時的に楽になるのは、筋肉の血流が関わっているためと言われることがあります。
ひどい日は頭痛につながる肩こりでは、こりを感じる場所だけでなく、肩甲骨の位置と頭の位置がどんな姿勢で固定されているかを確かめることが役立つと言われています。
稲毛田 和磨何年も続く肩こりは、もう付き合っていくしかないと思われている方が多いのですが、温めると楽になるタイプでは、筋肉への負担の集まり方を変えられる余地があります。頭痛につながる日がある方も、状態を伺いながら進めますので、まずはご相談ください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- デスクワークが続くと首や肩の痛みが強まる
- ひどい日は頭痛につながることがある
- お風呂で温めると一時的に楽になる
- 肩こりを感じ始めて数年以上たっている
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 長時間の作業では、こまめに休憩をとり、腕を後ろへ引いて胸を開く時間をはさむ
- 画面の高さを調整し、頭が前へ出にくい環境をつくる
- 湯船につかるなど、首肩まわりを温めてリラックスする時間をとる
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- これまでに経験のない強い頭痛が急に出た
- 手や腕のしびれ、力の入りにくさを伴う
- 発熱、吐き気、めまいなどをあわせて感じる
- 痛みが強まり続けている、夜も眠れないほど痛む
よくある質問
何年も続く肩こりでも変わりますか?
期間の長さだけで判断はできませんが、この症例の方は5〜6年続いた肩こりに対して、姿勢と筋肉への負担の集まり方から確かめて施術を進め、頭痛につながる日が減っていきました。まずはいまの状態を検査で確かめることからご案内しています。
頭痛があるときも施術を受けられますか?
症状の出方を伺ったうえで、状態に合わせて進めていきます。ただし、これまでに経験のない強い頭痛や、しびれ・発熱などを伴う場合は、先に医療機関での検査をご案内しています。
温めるのとほぐすのはどちらがよいですか?
どちらも一時的に楽になる方法として知られていますが、この症例の方のように姿勢の影響が大きいタイプでは、それだけでは戻りやすいと考えられます。胸の前をゆるめて肩甲骨を支える筋肉を鍛えるなど、負担の集まり方そのものへのアプローチをあわせて行っています。
稲毛田 和磨肩こりがひどい日に頭痛までつながる方は、こりの場所をほぐすだけでなく、肩甲骨と頭の位置という姿勢の側から確かめてみる価値があります。デスクワークの環境も含めて、一緒に見直していきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。











長年の肩こりは「そういう体質だから」とあきらめてしまいがちですが、この方は温めると一時的に楽になるという特徴があり、筋肉への負担の集まり方が関わっていると考えました。胸の前をゆるめて肩甲骨が戻りやすい状態をつくり、支える筋肉を鍛える流れで、頭痛につながる日が減っていった症例です。