ギター演奏で座り続ける日々の肩こりが施術を経て楽になった例(30代男性)
主訴
2022年6月、肩こりのつらさでご来院されました。音楽活動をされている方で、ギター教室の講師として1日座って演奏する時間が長く、地方への遠征も多い生活とのことでした。普段の運動習慣はありませんでした。
当院の評価
患者様への説明
姿勢の評価では、演奏の姿勢の影響で背中が丸まり、肩甲骨が外側に開いた状態がみられました。肩甲骨を支える僧帽筋の働きも弱まっており、胸の前や腕の筋肉が縮んだまま、首肩に負担が集まりやすい体の使い方になっていると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】1日座ってギターを演奏する生活で肩こりが増強 【評価】背中が丸まり、肩甲骨が外転方向へ開いたアライメント
身体機能評価
肩甲骨の外転方向へのアライメント不良/僧帽筋の出力低下(運動習慣なし)
判断
演奏中の前かがみの姿勢が長く続くことで、胸の前や腕の筋肉が縮み、肩甲骨を支える僧帽筋の働きが弱まって、首肩へ負担が集まりやすくなっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
縮んでいた胸の前や腕、首の後ろの筋肉をゆるめる手技を行い、あわせて、ご自宅でできる胸の筋肉のストレッチと、肩甲骨を支える僧帽筋のトレーニングをお伝えしました。遠征の多い生活でも続けられるよう、セルフケアを組み合わせて進めました。
専門的内容
【手技療法】小胸筋・上腕二頭筋・板状筋へのアプローチ/【セルフケア】胸筋ストレッチの指導/【運動療法】僧帽筋のトレーニング
施術の経過
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初期
初回の施術で、つらさがかなり軽くなりました。ただ、遠征の多いお仕事で予定どおりの来院が難しく、2回目まで3週間ほど空いてしまい、症状は戻ってしまいました。
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中期
そこからは、3〜4週間に1度の施術と、ご自身での運動やセルフケアを組み合わせるかたちに切り替えて続けていただきました。
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後期
現在は、強いつらさが出ることはない状態を保てており、月1回のメンテナンスを継続中です。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円+物理療法 690円
2回目以降の料金
施術 6,940円+物理療法 690円
通院の目安
施術回数
初回から変化があり、月1回のメンテナンスへ移行
施術期間
3〜4週間に1回のペースとセルフケアを経て、現在は月1回で継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「楽器の演奏など、座って腕を前に構え続ける生活で強まる肩こり」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして演奏していると肩がこるの?
楽器を構える姿勢は、腕を体の前に保ち続けるため、胸の前や腕の筋肉が縮んだまま働き続け、背中側の肩甲骨を支える筋肉は伸ばされて働きにくくなると言われています。この状態が毎日続くと、首肩の筋肉が代わりに頑張り続けることになり、こりとして感じられやすいと考えられています。
演奏姿勢の肩こりでは、こりを感じる首肩だけでなく、胸の前・腕の硬さと、肩甲骨を支える僧帽筋の働きをあわせて確かめることが役立つと言われています。
塩谷 健太演奏家の方の肩こりは、練習量を減らさずにどう付き合うかが大切だと考えています。楽器を置くわけにはいかないからこそ、体の側を演奏に耐えられる状態へ育てていく。ツアーや遠征で通院間隔が空きがちな方には、セルフケアを組み合わせた進め方をご提案しています。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 楽器の演奏や細かい手作業で肩こりが強まる
- 背中が丸まっていると言われることがある
- 胸の前や腕の付け根が硬いと感じる
- 忙しくて通院の間隔が空きがち
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 練習の合間に、両腕を後ろへ引いて胸の前を伸ばすストレッチをはさむ
- 1時間に一度は立ち上がり、肩甲骨を後ろへ寄せる動きを数回行う
- 湯船につかるなど、首肩まわりを温める習慣を持つ
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 腕や手のしびれ・力の入りにくさを伴う
- 強い頭痛やめまいを伴う
- 痛みで演奏や日常生活が続けられない
- 症状が日ごとに強まり続けている
よくある質問
通院の間隔が空いても大丈夫ですか?
この症例の方は遠征が多く、一度は3週間空いて症状が戻ってしまいました。その後は3〜4週間に1度の施術とセルフケアの組み合わせに切り替え、良い状態を保てています。生活に合わせたペースを一緒に考えますので、ご相談ください。
セルフケアだけではだめなのでしょうか?
セルフケアはとても大切ですが、ご自身では気づきにくい姿勢の癖や筋肉の働きの偏りもあります。この症例では、施術で状態をリセットしながら、セルフケアで維持する組み合わせが合っていました。
演奏フォームは変えなくていいのですか?
演奏フォームは音に関わる領域なので、無理に変えることはおすすめしていません。体の側の柔軟性と支える力を育てることで、同じフォームでも負担がかかりにくい状態を目指しています。
塩谷 健太演奏を続けながら体も守る。そのバランスは人それぞれです。生活と活動に合わせた無理のない進め方を、一緒に見つけていきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。








遠征の多い音楽活動と通院の両立は簡単ではなく、この方も一度は間隔が空いて症状が戻ってしまいました。そこで「詰めて通う」のではなく、3〜4週間に1度の施術とセルフケアの組み合わせに切り替えたことで、演奏の日々を続けながら良い状態を保てるようになりました。通えない事情がある方も、その生活に合わせた進め方を一緒に考えていきます。