朝起きたときに特につらかったお尻から太ももの痛みが施術を経て楽になった例(50代男性)
主訴
2024年8月、左のお尻から太ももにかけての痛みでご来院されました。3ヶ月前から常に症状があり、特に朝起きたときに強く、日常生活にも支障が出ている状態でした。
当院の評価
患者様への説明
動きの検査では、立った姿勢で前かがみになる動作で、左のお尻から太ももに痛みが誘発されました。お尻の筋肉(中殿筋の後部・梨状筋)の働きが弱まっており、股関節まわりの筋肉の硬さがそばを通る神経を刺激して、症状につながっていると考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】起床時に特に強い、左のお尻から太ももの痛み 【検査】立位での前屈動作で左臀部から大腿部に疼痛誘発
身体機能評価
股関節周囲の筋の硬さによる神経症状/中殿筋後部・梨状筋の筋力低下
判断
股関節まわりの筋肉の硬さで神経が刺激され、お尻から太ももへの痛みにつながっていたこと、あわせてお尻の筋肉(中殿筋後部・梨状筋)の支える力が弱まっていたことが主な要因と考えられます。
施術の様子
患者様への説明
硬さのあった股関節まわりの筋肉をゆるめて神経への刺激を減らし、働きの弱まっていたお尻の筋肉はトレーニングで支える力を育てる方針で進めました。あわせて、痛みをやわらげる目的で物理療法を行いました。
専門的内容
【手技療法】中殿筋前部・大腿筋膜張筋・内転筋のリラクゼーション/【運動療法】中殿筋後部・梨状筋のトレーニングおよび短縮化エクササイズ/【物理療法】疼痛抑制を目的に実施
施術の経過
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初期
初回から3回目までで、特に強かった起床時の症状が軽くなってきました。
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中期
3回目から6回目にかけて、常に感じていた痛みは張り感に変わっていきました。
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後期
現在は症状なく、再発予防のメンテナンスとして通院を続けられています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,480円+物理療法 990円
通院の目安
施術回数
全6回
施術期間
再発予防のメンテナンスとして通院継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「朝起きたときに特に強く出る、お尻から太ももにかけての痛み」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうして朝起きたときに痛みが強いの?
睡眠中は長時間同じ姿勢が続き、筋肉が動かないまま硬さを増しやすい時間帯と言われています。股関節まわりの筋肉が硬いと、そのそばを通る神経が刺激されやすく、動き始めの朝に、お尻から太ももへの症状が強く出ることがあると考えられています。
お尻から太ももに広がる痛みでは、痛む場所だけでなく、股関節まわりの筋肉の硬さと、お尻の筋肉の支える力をあわせて確かめることが役立つと言われています。
伊藤 聡史常に痛みがあると「ずっとこのままなのでは」と不安になりますよね。動きの検査でどの筋肉が硬く、どこの支えが弱まっているかがつかめると、進め方が見えてきます。朝の症状がつらい方も、まずは状態を確かめにいらしてください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- 朝起きたときに、お尻から太ももの痛みが強い
- 前かがみになるとお尻から太ももに痛みが出る
- 症状が数ヶ月続いている
- お尻やももの外側が硬いと感じる
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 起き上がる前にあお向けで軽く膝を立て、ゆっくり左右に倒して股関節まわりを動かしてから起きる
- 長時間の同じ姿勢を避け、こまめに立ち上がって歩く
- お尻の筋肉を意識した軽いトレーニングを、痛みのない範囲で続ける
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- 脚のしびれや力の入りにくさが強まっている
- 安静にしていても痛みが強まり続けている
- 排尿・排便のコントロールがしづらい
- 発熱や、転倒・強くぶつけたあとの痛みを伴う
よくある質問
3ヶ月続いた痛みでも変わりますか?
この症例の方は3ヶ月前から常に症状がある状態でしたが、全6回の経過で痛みは張り感へ変わり、現在は再発予防のメンテナンスに移っています。期間の長さだけであきらめず、負担のかかり方を確かめることから進めていきます。
神経の症状かどうかは、どうやって確かめるのですか?
動きの検査でどの動作で症状が誘発されるかを確かめ、筋肉の硬さや筋力の状態とあわせて判断しています。この症例では、立った姿勢での前かがみで症状が誘発され、股関節まわりの筋肉の硬さが神経を刺激していると考えました。
物理療法は何のために行うのですか?
この症例では、痛みをやわらげることを目的に、手技や運動療法とあわせて行いました。お一人おひとりの状態に応じて、組み合わせをご提案しています。
伊藤 聡史朝の痛みは、一日の始まりの気持ちまで重くしてしまいます。ゆるめる施術とお尻のトレーニングを組み合わせながら、少しずつ楽な朝を増やしていきましょう。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。







「朝がいちばんつらい」という痛みは、年齢や疲れのせいにされがちですが、この方は股関節まわりの筋肉の硬さと、お尻の支える力の弱まりが重なって症状につながっていました。ゆるめる施術と育てるトレーニングを組み合わせることで、常にあった痛みが張り感へ変わり、いまは再発予防に軸足を移せています。