20代セラピストのワークライフバランスとキャリアのつじつま
セラピスト向け
20代で大事にしたいのは、休むことだけなのか
ワークライフバランスは大切です。ただし、将来なりたい姿があるなら、今の時間の使い方とつじつまが合っているかは、一度ちゃんと見た方がいいです。
休むことは悪くありません。問題は、高い目標を語りながら、今の行動がそこにつながっていないことです。大事なのは、理想と行動のつじつまです。
最近は、ワークライフバランスを大切にする働き方が当たり前になってきました。
これは良いことだと思います。
身体を壊すまで働くことが美徳だった時代は、さすがにしんどいです。休みも睡眠も、家族や友人との時間も大事です。
ただ、若手セラピストのキャリアを考える時、ここで少し難しい問題が出てきます。
「将来は技術を極めたい」
「年収を大きく上げたい」
「いつか独立したい」
そう言いながら、今はできるだけ早く帰って、勉強も練習もあまりしない。
これだと、少しつじつまが合いません。

まなぶ先生

瀬谷崎
ワークライフバランスは、目的によって意味が変わる
ワークライフバランスを大切にすること自体は、悪いことではありません。
ほどほどに働いて、趣味も大事にして、安定して暮らしたい。そういう価値観も立派な選択です。
問題は、目標だけ高くて、行動量がそこに合っていない場合です。
| 将来の目標 | 今の行動 | 見直したいこと |
|---|---|---|
| ほどほどに働き、生活を安定させたい | 休みや私生活を重視する | 収入や成長スピードも、その前提で納得できるか |
| 技術を高めて、選ばれる施術者になりたい | 練習や勉強の時間がほぼない | 今の積み重ねで、その未来に届くのか |
| 将来は独立や高収入を目指したい | 仕事以外では何も学ばない | 臨床力、説明力、経営感覚をどこで身につけるのか |
今の行動:休みや私生活を重視する
見直したいこと:収入や成長スピードも、その前提で納得できるか
今の行動:練習や勉強の時間がほぼない
見直したいこと:今の積み重ねで、その未来に届くのか
今の行動:仕事以外では何も学ばない
見直したいこと:臨床力、説明力、経営感覚をどこで身につけるのか
どの生き方が正しい、という話ではありません。
ただ、選んだ未来に対して、今の行動が合っているかは見た方がいいです。
20代の積み重ねは、あとから効いてくる
20代は、体力も集中力も比較的あります。
もちろん個人差はありますし、無理をしすぎて体調を崩すのは本末転倒です。
でも、知らないことが多い時期に、どれだけ学ぶかはかなり大きいです。
問診、評価、手技、説明、運動指導、接遇、売上、マネジメント。
若いうちは、全部が足りません。これは悪口ではなく、普通のことです。
20代で何もできないのは普通です。でも、何もできないことに慣れてしまうのは危ないです。
30代以降になってからも学ぶことはできます。
ただ、家庭、役職、体力、時間、責任。いろいろな条件が増えてきます。
だからこそ、20代のうちに勉強や練習の癖をつけておく価値があります。
人は、ひとりだとだいたいサボる
家に帰ってから勉強しよう。
休みの日にまとめて練習しよう。
そう思っても、なかなかできません。
スマホを見ます。寝ます。気づいたら夜です。
これは意思が弱いというより、人間としてかなり自然です。
自分ひとりで頑張れないなら、頑張る人がいる場所に身を置く。練習する空気がある職場、質問できる先輩、症例を振り返れる時間。環境はかなり大事です。
学生時代の部活に近いかもしれません。
ひとりならやらない練習も、周りがやっているからやる。先輩がいるからやる。予定が組まれているからやる。
最初はそれでいいと思います。
努力できる自分を待つより、努力せざるを得ない環境を選ぶ方が早いことがあります。

まなぶ先生

瀬谷崎
頑張ることと、ブラックな働き方は違う
ここは誤解されたくないところです。
若いうちは全部我慢しろ、休むな、会社のために尽くせ、という話ではありません。
長時間労働を美化する必要はありませんし、体調を壊す働き方は避けるべきです。
ただ、自分の未来のために勉強すること、練習すること、できないことに向き合うことまで「ワークライフバランス」の一言で避けてしまうのは、少しもったいないです。
会社に都合よく使われることと、自分の将来のために自己研鑽することは別です。どちらも「仕事っぽい時間」ですが、意味はかなり違います。
大事なのは、自分で選んでいるかどうかです。
ただ残されているのか。自分の課題があって練習しているのか。
そこを分けないと、話が雑になります。
高い目標には、それなりの行動が必要になる
将来、大きく稼ぎたい。
選ばれる施術者になりたい。
開業して自分の院を持ちたい。
こういう目標を持つのは良いことです。
ただ、それを言うなら、今の行動も少し変える必要があります。
少し辛口に言うと、高い目標を掲げながら今は楽な方だけ選ぶ、というのは通りにくいです。未来は、わりと今の延長にあります。
もちろん、人生にはタイミングがあります。
家庭の事情、体調、メンタル、経済的な問題。頑張りたくても頑張れない時期もあります。
そこを無視して「努力しろ」で片付けるのは乱暴です。
でも、特に制約がないのに、ただ楽だからやらない。そして将来だけは大きく望む。
それは、少し冷静に見直した方がいいです。
自分に聞いておきたいこと
若手のうちに、次のことは一度考えてみてほしいです。
- 5年後、どんな施術者になっていたいか
- そのために、今足りないものは何か
- 今の職場で、それを学べる環境はあるか
- 自分はその環境をちゃんと使っているか
- 休む時間と伸ばす時間のバランスを、自分で決めているか
- 今の行動が、目標とつながっていると言えるか
ここに答えられるなら、ワークライフバランスを重視する選択もありです。
逆に、答えられないまま「早く帰りたい」だけが前に出ているなら、少し黄色信号です。
とんとん整骨院が大切にしていること
とんとん整骨院では、患者さんへの説明や評価の質を大切にしています。
そのためには、スタッフ自身が学び続ける必要があります。
ただ、根性だけで長く続けるのは難しいです。
だから、学ぶ環境、質問できる関係、振り返る時間をどう作るかが大事になります。
休むことも、学ぶことも、どちらも大切です。問題は、その配分を自分の未来とつなげて考えられているかです。
ワークライフバランスを否定したいわけではありません。ただ、自分の未来に必要な努力まで、都合よく「バランス」の中に隠してしまうのはもったいないです。
休む時間も、伸びる時間も、自分で選ぶ
ワークライフバランスは大切です。
でも、それは「頑張らなくていい理由」ではありません。
自分がどうなりたいのか。そのために今、どのくらい時間を使うのか。どんな環境に身を置くのか。
そこを自分で決めることが、若手のキャリアではかなり大事になります。

瀬谷崎













