デスクワークが続くと出ていた3か月来の頭痛が施術を経て楽になった例(40代男性)
主訴
2026年6月、頭痛でご来院されました。3か月ほど前から痛みが出るようになり、デスクワークが続くと症状が出てくる状態でした。
当院の評価
患者様への説明
姿勢を確認すると、頭が肩より前に出た位置(頭部前方位)になっていました。頭が前に出るほど、その重さを首の後ろの筋肉が引き受けることになり、あわせて肩甲骨が外側へ開いて、肩甲骨を支える僧帽筋の中部・下部が働きにくい状態でした。デスクワークが続くとこの負担が積み重なり、首の後ろの筋肉の緊張から頭痛につながっていたと考えました。
日常動作・解剖学的動診
【日常動作】デスクワークが続くと頭痛が出る 【検査】頭部前方位姿勢/肩甲骨の外転位
身体機能評価
頭部前方位姿勢/肩甲骨外転筋群・頚椎伸筋群の過緊張/僧帽筋中部・下部の筋出力低下
判断
頭部前方位姿勢が主な要因と判断しました。頭が前に出た位置で長時間の作業が続くことで、首の後ろの筋肉(頚椎伸筋群)と肩甲骨を外へ引く筋肉が緊張し続け、肩甲骨を支える僧帽筋中部・下部の働きが弱まっていたため、デスクワークが続くほど首の後ろに負担が集まり、頭痛につながっていたと考えられます。
施術の様子
患者様への説明
まず、頭を前へ引き出す方向に働いていた胸の前側や脇の下の筋肉と、頭の重さを引き受け続けていた首の後ろの筋肉をゆるめました。そのうえで、肩甲骨を背骨側へ支える僧帽筋の中部・下部を働かせるトレーニングを行い、頭が前に出にくい土台をつくる方針で進めました。痛みを抑える目的で電気療法もあわせて行いました。
専門的内容
【手技療法】肩甲骨外転筋群(小胸筋・前鋸筋)・頚椎伸筋群のリラクゼーション/【運動療法】僧帽筋中部・下部のトレーニング/【物理療法】疼痛抑制を目的に実施
施術の経過
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初期
初回の施術後から、頭痛の程度が軽くなりました。
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中期
3回目には、デスクワーク中にも頭痛が出なくなりました。
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後期
現在は頭痛の症状はなく、再発予防のメンテナンスとして通院を続けていただいています。
料金・通院目安
料金の目安
初回料金
施術 3,740円
2回目以降の料金
施術 7,480円+物理療法 990円
通院の目安
施術回数
3回(その後は再発予防のメンテナンスで継続中)
施術期間
3回で落ち着き、現在は再発予防のメンテナンスで継続中
ここでは、この症例の記録とは別に、「デスクワークが続くと頭痛が出て、休むと落ち着く状態」という状態について、一般的な見方やご自宅でのヒント、医療機関へ相談する目安を順にたどります。
どうしてデスクワークが続くと頭痛が出るの?
画面や手元を見る時間が長いと、頭が肩より前に出た位置(頭部前方位)になりやすいと言われています。頭が前に出るほど、その重さを首の後ろの筋肉が引き受け続けることになり、首の後ろの緊張が高まった結果として頭痛につながることがあると考えられています。あわせて肩甲骨が外側へ開くと、肩甲骨を支える僧帽筋の中部・下部が働きにくくなり、頭を前に引き出す力が優位になって、同じ姿勢のなかで負担が積み重なりやすくなります。
頭痛なのに首や肩甲骨を見る理由
頭痛の出方がデスクワークと連動している場合、痛みの場所は頭でも、負担の出どころは首の後ろと肩甲骨のまわりにあることが少なくないと言われています。首の後ろをゆるめるだけでは、頭を前に出す姿勢そのものが変わらないため、肩甲骨を背骨側へ支える力を育てて頭が前に出にくい土台をつくることが、進め方の要になると考えられています。
比較的新しい頭痛は変わりやすいのか
この症例の方は、3か月前から出はじめた頭痛でした。出はじめてからの期間が短い場合、負担の出どころがはっきりしていることが多く、そこに対応すると変化が出やすい傾向があると言われています。ただし、同じデスクワークの頭痛でも、期間や姿勢のくせ、生活の負担によって進め方は変わるため、一度確かめることをおすすめしています。
デスクワークが続くと出る頭痛では、痛む頭そのものだけでなく、頭が肩より前に出ていないか、首の後ろが頭の重さを引き受け続けていないか、そして肩甲骨を支える力が足りているかを確かめることが、進め方を考えるうえで役立つと言われています。
伊藤 聡史頭痛でご来院された方に、まず姿勢と肩甲骨を確認させていただくことがあります。頭が前に出た姿勢が続くと、首の後ろが頭の重さを引き受け続けて、そこから頭痛につながることがあるためです。頭痛の出方が仕事と連動しているときは、一度そこを確かめてみてください。
こんな方に気になりやすい(セルフチェック)
次のような項目に心当たりが多い方は、負担が集まりやすい傾向があると言われています。当てはまること自体が異常を意味するわけではありません。
- デスクワークが続いた日に頭痛が出て、休みの日は落ち着く
- 頭が前に出ている、猫背だと言われたことがある
- 首の後ろから後頭部にかけて重さや張りを感じる
- 肩甲骨のまわりがこりやすい
ご自宅でできる工夫
痛みが和らいできたら、一般的なセルフケアとして次のような工夫が知られています。
- 作業の合い間に、あごを軽く引いて頭を肩の上に戻す動きを、痛みのない範囲でくり返す
- 肩甲骨を背骨側へ軽く寄せて下げる動きを、無理のない回数で習慣にする
- 画面の高さを、目線が下がり過ぎない位置に調整する
痛みやしびれが強いとき、力が入りにくいときは無理に行わず中止し、医療機関にご相談ください。
こんなときは医療機関へ
多くは時間とともに和らいでいくと言われていますが、次のような場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
- これまでに経験のない突然の激しい頭痛が出た
- 発熱や首の強いこわばり、意識がぼんやりする感じを伴う
- 手足のしびれや力の入りにくさ、言葉の出にくさを伴う
- 頭を打ったあとに頭痛が続いている、痛みが日ごとに強まっている
よくある質問
頭痛なのに首や肩甲骨の施術をするのはなぜですか?
この症例の方は、頭が肩より前に出た姿勢で、首の後ろの筋肉が頭の重さを引き受け続けている状態でした。痛みの場所は頭でも、負担の出どころが首と肩甲骨のまわりにあると考え、そこをゆるめて支える力を育てる進め方を取りました。頭痛の背景はお一人おひとり異なるため、まず状態を確かめています。
何回くらいで変わりましたか?
この症例では、初回の施術後から頭痛の程度が軽くなり、3回目にはデスクワーク中にも出なくなりました。出はじめてから3か月と比較的新しい頭痛だったことも影響していると考えています。経過には個人差があります。
頭痛が出なくなったあとも通う必要はありますか?
この症例の方は、デスクワークが続く生活は変わらないため、再発予防のメンテナンスとして通院を続けていただいています。頻度や続け方は、お仕事の状況に合わせてご相談しながら決めています。
伊藤 聡史デスクワークが続くと出る頭痛は、仕事を変えにくいぶん、頭を支える土台の方を変えていく形になります。首の後ろをゆるめることと、肩甲骨を支える力を育てることを組み合わせれば、出にくい状態はつくっていけます。気になる段階でご相談ください。
この症状について、担当者と複数のスタッフで臨床的に検討したカンファレンス記事もあります。評価の進め方や考え方の詳細はこちらをご覧ください。
施術担当者

経歴
症例レポートは、改善した例だけでなく、そうでなかった例も含めて結果を選ばず掲載しています。












この方は3か月前から出はじめた頭痛で、デスクワークが続くと出るという出方がはっきりしていました。姿勢を見ると頭が前に出ていて、首の後ろの筋肉が頭の重さを引き受け続けている状態でしたので、そこをゆるめるだけでなく、肩甲骨を支える僧帽筋の中部・下部を働かせて頭が前に出にくい土台をつくることを重視しました。比較的新しい頭痛だったこともあり、3回目には仕事中にも出なくなりました。デスクワークは続くため、いまは再発予防としてメンテナンスを続けていただいています。