EMSは「寝ているだけで意味がない」のか。エビデンスで見直す使いどころ
セラピスト向け
批判するつもりで調べたら、批判できなくなった
EMSは万能でも無意味でもありません。要は「効かない」と切り捨てる前に、ちゃんと調べたかどうかです。批判する前提で文献を当たったら、当初より切れ味の悪い結論になった。その顛末と、自分の食わず嫌いを疑う話をします。
「寝たままインナーマッスルが鍛えられる」と謳うEMS。正直、批判的に見ている方も多いと思います。僕もそうでした。
批判する動画を撮ろうと文献を当たったところ、意外と「意味がないとは言えない」報告が出てきて、当初思っていたよりも切れ味の悪い批判しかできませんでした。まずはその解説動画です。
まなぶ先生
教子先生
瀬谷崎動画の要点(詳しい解説はリンク先へ)
結論だけ先に置きます。詳細は上の動画と、患者さん向けに整理した記事に譲ります。
- EMSで筋は収縮する。ただ「収縮する」ことと「使える筋肉になる」ことは別で、深層筋を鍛えられるという質の高いエビデンスは乏しい
- 腰痛時の筋力低下は「原因」でなく「結果」のこともある。寝て当てるだけでは不十分で、コアスタビ運動自体も他の運動療法と長期的な差ははっきりしない
- 使うなら対象を絞る(自力で収縮しにくい・痛みで自発運動できない人の再教育)。随意運動と併用し、周波数は20〜50Hz。「何十万Hzの高周波で深部に届く」は根拠不明
患者さん向けの詳しい整理はEMS(電気的筋刺激)で腰痛は良くなるのか?寝ているだけの筋トレに頼りすぎない考え方にまとめています。
「効かない」と切り捨てる前に
ここが本題です。EMSの是非そのもの以上に大事なのは、自分が「こんなの効かない」と決めつけている介入を、ちゃんと調べたか、ということです。
盲目的な食わず嫌いは、患者が受けられたはずの選択肢を、知らないうちに狭めているかもしれません。効くと言い切るのも、効かないと言い切るのも、根拠が薄いまま断定すれば同じこと。この構えは効果は「ある/ない」の二択ではないで整理しています。
瀬谷崎





