症状が変わらないのに通い続ける患者さんを、どう考えるか
ANOアカデミー
症状が変わらないのに、通い続ける
「症状が変わらないのに通い続ける患者さんは、どうなんですか」。一度は感じたことのある疑問だと思います。簡単に白黒つけにくいこの問いを、どう考えるかを整理します。
この問いに、きれいな正解はないと感じています。だからこそ、結論を急がず、自分たちの役割は何かをカンファレンスで問い続けるテーマにしています。
臨床をしていると、症状の大きな変化がないまま通い続ける患者さんに出会うことがあります。
そのとき、僕らはどう考えればよいのか。これは、誰もが一度はぶつかる問いだと思います。
弊社の新入社員からも、まさに「症状の変化がないのに通い続けるのを、どう思いますか」と質問を受けたことがあります。素朴で、けれど本質的な問いです。
伊藤聡史
瀬谷崎「言語道断」も「満足ならいい」も、極端に感じる
この問いには、よく二つの極端な答えが返ってきます。
一つは、医療者寄りの「症状が変わらないのに通わせるなんて言語道断だ」という意見。
もう一つは、ビジネス寄りの「患者さんが満足しているならそれでいい」という意見。
どちらにも一理あります。ただ、どちらも極端で、芯を食っていないように感じることが多いです。本当に考えたいのは、その間にある部分です。
どちらの極端な答えも、なんとなく芯を食っていない。そのもやもやから、考え始めたいと思っています。
問いの奥にあるもの
この疑問をよく考えると、もっと根本的な問いにつながっていきます。
- そもそも、医療や西洋医学は「真実」なのか
- その痛みは、必ずなくすべきものなのか
- その痛みを、僕らは本当に取り除けるのか
- 僕らの役割は、いったい何なのか
- その前提にある価値観は、何に支えられているのか
こうした問いは、すぐに答えが出るものではありません。ただ、ここを避けずに考えておくことが、目の前の判断を支えてくれると感じています。
結論を急ぐと、どうしても「正しい・正しくない」の二択になりがちです。患者さんごとに、益と害のバランスは流動的に変わります。一般論で割り切らず、目の前の関係性のなかで考えたいところです。
伊藤聡史
瀬谷崎答えを出すより、問い続ける
この問いは、一つの正解を出して終わり、というものではありません。
患者さんごとに、求めているものも、益と害のバランスも違います。だからこそ、絶対に一般化できないテーマを、一人の患者さんを例にみんなで考える意味があります。
大切なのは、もやもやを残したまま、それでも自分の立場を言葉にしてみることだと感じています。
とんとん整骨院が大切にしていること
とんとん整骨院では、こうした問いを、安易な結論で閉じないことを大切にしています。
ちゃんと改善させて卒業につなげたい。その一方で、すぐには割り切れない場面もある。
その難しさを一人で抱えず、自分たちの役割は何かを問い続ける。それが、長く臨床を続けるうえで大切だと考えています。
募集人数や受付状況、内容の詳細は時期によって変わることがあります。最新情報はANOアカデミー公式ページでご確認ください。
割り切れない問いを、抱えられるか
症状が変わらないのに通い続ける患者さんを、どう考えるか。
この問いに、すっきりした答えはありません。
ただ、極端な結論に逃げず、自分たちの役割を問い続けられること。それ自体が、臨床家としての一つの力だと感じています。
瀬谷崎













