歓送迎会に出る、職場の空気。とんとん整骨院が目指すこれからの話

人を送り出す場に、組織の温度が出る

職場の本音は、会議室よりも何気ない場に出ることがあります。送り出す人への言葉、新しく入った人の挨拶、最後に語られるビジョン。そこに、その組織の温度が見えます。

とんとん整骨院の歓送迎会の様子です。送り出す人、迎える人、そしてこれからの話が詰まっています。

歓送迎会は、ただの飲み会ではありません。人を送り出し、新しい人を迎え、同じ方向を向き直すための、組織の節目でもあります。

今回は、とんとん整骨院の歓送迎会の様子についてです。

長く一緒に働いてきた日高先生を送り出し、新しく入ってきたスタッフを迎える。

こういう場は、普段の施術風景や研修風景とは少し違います。

仕事中には出にくい言葉が出たり、普段はふざけている人が急に真面目なことを言ったり、逆に真面目な人が少しくだけたりします。

でも、そういうところに職場の空気が出ます。

どんなふうに人を送り出すのか。新しく入った人が、どんな言葉で今の気持ちを話せるのか。社長が、どんな未来を語るのか。

派手な制度や求人票だけでは見えない部分です。

まなぶ先生
まなぶ先生

歓送迎会って、採用ページでは分からない職場の空気が出ますよね。

瀬谷崎
瀬谷崎

そうですね。良いことを言うより、どう送り出して、どう迎えるかの方が、その職場の本音が出る気がします。

送り出し方に、組織の姿勢が出る

退職するスタッフをどう送り出すかは、組織にとって大事な場面です。

もちろん、すべての退職がきれいな形になるわけではありません。

お互いに不満が残ることもあるし、タイミングが難しいこともあります。

それでも、長く一緒に働いてきた人に対して、感謝を伝えて送り出せるかどうか。

ここには、会社の文化が出ます。

日高先生は、とんとん整骨院の中でも長く一緒にやってきたスタッフです。

レッドフラッグや腰痛のセミナー、後輩指導、現場の空気作りなど、いろいろなところで力を貸してくれました。

人が辞める時に、何を残してくれたかを言葉にできる職場は、次の人にも何かを残せる職場だと思います。

退職は寂しいです。

でも、そこで終わりではありません。

次の場所で、ここで学んだことを使ってくれるなら、それは職場としてもうれしいことです。

新入社員が「きつい」と言える空気

歓送迎会では、新入社員の挨拶もありました。

こういう場で、きれいなことだけを言うのは簡単です。

「頑張ります」「早く戦力になります」「よろしくお願いします」

もちろん、それも大事です。

でも、入社して1ヶ月くらいの時期は、実際にはきついことも多いはずです。

覚えることが多い。先輩の基準が高い。患者さんの前に立つ緊張がある。自分のできなさも見える。

そこで「きつい部分もあるので助けてほしい」と言えるのは、けっこう大事なことです。

大事な空気

強がるだけではなく、助けてほしい時に助けてほしいと言えること。先輩がそれを受け止めること。若手が伸びる職場には、この空気が必要です。

弱音を言えばいい、という話ではありません。

でも、しんどさを隠し続けると、どこかで折れます。

自分の状態を言葉にできることは、社会人としても、治療家としても大事です。

優しさだけでも、厳しさだけでも足りない

若手を育てる時、優しさだけでは足りません。

でも、厳しさだけでも続きません。

評価の基準は高くする。レッドフラッグを見落とさない。患者さんへの説明を曖昧にしない。練習もする。

このあたりは、とんとん整骨院ではかなり大切にしています。

一方で、できないことを責め続けても人は伸びません。

どこで詰まっているのかを見て、練習する課題に分けて、先輩が支える。

必要な要素 現場での形 欠けると起きやすいこと
基準 評価、説明、施術の質をそろえる 自己流が早く始まり、見落としが増える
サポート 先輩が練習や相談に付き合う 若手が孤立して折れやすくなる
言葉にできる空気 困っていることを共有できる 問題が表に出る前に大きくなる
ビジョン 何のために厳しい基準を持つのか共有する ただきつい職場に見えてしまう

このバランスは簡単ではありません。

優しくしすぎると基準が下がる。厳しくしすぎると人が疲弊する。

だからこそ、普段から言葉にしておく必要があります。

まともな臨床と経営を両立するという無理ゲー

瀬谷崎が最後に話していたのは、とんとん整骨院がこれから何を目指すのかという話です。

まともな臨床をやりながら、ちゃんと利益も出す。

患者さんに不利益を出さないようにしながら、会社として店舗を増やし、スタッフの生活も守る。

正直、これはかなり難しいです。

売上だけを追うなら、やり方はいくらでもあります。

逆に、理想だけを言って赤字になるのも違います。

その間で、まともに臨床をして、まともに利益を残す。

かなり無理ゲーに近いことをやろうとしています。

とんとんの挑戦

患者さんに向き合う臨床と、会社として続く経営を両立させること。どちらか片方だけではなく、両方をやることに意味があります。

その先に、もっと多くの地域に店舗を広げたいという話があります。

数字だけを大きくしたいわけではありません。

まともな臨床をする整骨院が増えた方が、業界は少しマシになる。

医療機関ともちゃんと話ができる人が増えた方が、患者さんにとっても良い。

そういう考えがあります。

同じ方向を向くには、言葉にし続けるしかない

大きなビジョンは、言うだけなら簡単です。

でも、現場で働くスタッフにとっては、日々の施術、練習、予約、患者さん対応、売上管理の方がずっと身近です。

だからこそ、何度も言葉にする必要があります。

なぜ評価を大事にするのか。

なぜレッドフラッグを学ぶのか。

なぜ売上も見るのか。

なぜ店舗を増やすのか。

ここが共有されていないと、ただ忙しいだけの職場になります。

まなぶ先生
まなぶ先生

ビジョンって、日常業務から離れるときれいごとに見えやすいですよね。

瀬谷崎
瀬谷崎

だからこそ、現場の基準とつなげて話し続けるしかないです。良い臨床をしたいなら、続く会社にしないといけないので。

組織は、黙っていても同じ方向を向くわけではありません。

新しい人が入り、卒業する人がいて、役割も変わっていく。

そのたびに、何を大切にする組織なのかを確認する必要があります。

とんとん整骨院が大切にしている空気

とんとん整骨院が大切にしたいのは、ただ仲が良いだけの職場ではありません。

仲が良いことはもちろん大事です。

でも、それだけでは患者さんは良くなりません。

基準を持つ。練習する。できないことを言える。先輩が支える。辞める人をちゃんと送り出す。新しい人を迎える。

そういう積み重ねが、職場の空気になります。

  • 退職する人に、感謝を伝えられる
  • 新入社員が、助けてほしいと言える
  • 先輩が、できないことを一緒に分解できる
  • 臨床と経営の両方を、きれいごとで終わらせない
  • 大きな目標を、日々の評価や練習につなげて考える

こういう空気は、一日で作れるものではありません。

普段の関わり方、指導の仕方、飲み会での言葉、節目の挨拶。全部が少しずつ積み重なります。

人が入れ替わっても、目指すものは残る

日高先生が卒業し、新しいスタッフが入ってくる。

組織は、少しずつ形を変えていきます。

寂しさもあるし、不安もあります。

でも、人が入れ替わるたびに、何を大切にしているのかを確認できるなら、それは組織にとって必要な時間です。

まともな臨床をすること。

患者さんに不利益を出さないこと。

それでも会社として続き、スタッフの生活も良くしていくこと。

簡単ではありません。

でも、簡単ではないからこそ、同じ方向を向ける仲間が必要です。

瀬谷崎
瀬谷崎

まともな臨床をしながら利益も出すのは、正直かなり難しいです。でも、そこを諦めたくない。人が入れ替わっても、その方向だけは変えずにやっていきたいと思っています。

瀬谷崎将也
株式会社とんとん/とんとん整骨院 代表。臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」主宰。

とんとん整骨院 代表。柔道整復師として、都内に鍼灸整骨院4店舗・鍼灸院1店舗を運営。多くの患者と関わる中で、「痛み」や「慢性疼痛」への深い理解の必要性を痛感し、EBM(根拠に基づく医療)・バイオメカニクス・BPSモデル(生物心理社会モデル)を軸とした臨床を実践。その知見をもとに、臨床系セラピストスクール「ANOアカデミー」を主宰し、セミナー運営など施術者の育成・教育にも精力的に取り組んでいる。

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